sources~10th Anniversary LIVE<後編>
sourcesの10周年を記念するコンサートのレポート<後編>。
まずは中盤の綾太郎くんのMCから。
「さて、次はsourcesを10年やってきて、メンバー2人に『オマエ馬鹿だ!』って言われた曲です。
常に新しいことをやっていこうと大技のパフォーマンスを披露しようと思ってこの曲を書きました。
小さなことから大きなことまで心の葛藤を曲とパフォーマンスで表現したかったんです。
『表と裏』…『天使と悪魔』みたいなものを3人で表現しました。
誰が天使か、悪魔か、自由に感じて頂きたいと思います」 曲は『sunset』のオープナー「coin」。
「Heads or Tails」…まさに表と裏ですな?「天使と悪魔」…誰が悪魔かは曲の成り行きを見ていればすぐにわかるでしょう。
そう、綾太郎くんがこんな感じになっているから。
綾太郎くん扮する悪魔が溜まりに溜まった日頃の恨みをはらそうと(←ウソです)、メンバー2人に憑依するシーン。のっつの背後から手を出して勝手にキーを叩いちゃう。隼人くんのヴァイオリンにも!
この写真には苦労した。
どこからどうやって撮っても2人の顔に弓がドッカリと被さってしまうのだ。
しかも照明が赤でしょ?
コレはムズカシイよ。
それでも何とか綾太郎くんの悪魔っぷりが撮れたかな?と思っています。
そして、綾太郎くんがMCで触れていた「もっとスゴいパフォーマンスを!」の思惑も十分に発揮されていた。
パフォーマンスが表なら音楽は裏、どっちがどっちでもいいんだけどまさにその2つが表裏一体となった1曲。続いて10周年を記念した最新作『TEN₋SEI』に収録されている「隼-HAYABUSA-」。「隼」というのはもちろん鳥の名前だけど、字そのものに「速く飛ぶ鳥」という意味がある。
その俊敏なイメージからバイクやら電車やらいろいろなモノに適用される名前だけど、私の世代だと太平洋戦争中の「一式戦闘機」だな。
もちろんsourcesの「隼」はオリジナルの意味の「鳥」ですわな。
綾太郎くんと…隼人くんが1小節ずつ弾き分けるテーマがカッコいい!そして随所に現れるのっつのピック・アップ・ソロ。
生のベースとドラムスを加えたバンド形態で聴いてみたいナァ!「ありがとうございます!
さぁ、ココから最後までは一気にいきたいと思います。
ぜひ身体を動かして楽しんでください!」
次の曲でお客さんにご参加いただくパートを説明。
サビで3回ジャンプね。
もちろんお客さんは総立ち!
曲は『sunset』から「JOY! JOY! JOY!」。テーマにソロに…ステージを上下に行き交うヴァイオリンの2人。はい、サビです。「♪JOY! JOY! JOY!」
のっつのソロ!
また「♪JOY! JOY! JOY!」。
いいように盛り上がりますな!
コレさ、いくらインストゥルメンタルのバンドでも普通なら「ジョイ!ジョイ!ジョイ!」ぐらいお客さんに歌ってもらっちゃうところでしょう?
でも、それを敢えてしないのがsources流。
それもうイッチョ!「♪JOY! JOY! JOY!」「ありがとうございます!
次はタオルを使います。
タオルをお持ちでない方はハンカチとか、ティッシュとかでもいいですよ。
回しちゃってください!」曲は『TEN-SEI』収録の「Let’s Fight!」!
ひたすらストレートに突っ走るドライビング・チューンで客席の熱気が更に上がる! ハイ、タオル~! お客さんも一心不乱にブルンブルン!さらにみんなで歌うパートで盛り上がる。 「♪Wow wow!」
ココで歌ったわ! 客席の興奮度が最高潮に達したところでバコ~ン!
銀テープが華々しく宙を舞い、本編最後の曲「FIREBALL」がはじけ飛んだ。本編17曲。
自らの10周年を記念するにふさわしいエキサイティングな演奏だった! 「ありがとうございました!」そしてアンコール。
「ご来場いただきました皆さんも、配信をご覧の皆さんも、本日は本当にありがとうございます。
本当に楽しかった!
アンコールにお応えして演奏させて頂きます。
『今日はどうなることかな?』と思ったんですが、こんなにたくさんの方に来て頂けてとてもうれしいです。
友達とかいろんな人を誘って頂いて、本日初めてボク達をご覧になったという方も中にはいらっしゃると思います。
そんな皆さんに『sourcesって結構オモシロイことやってんな』とチョットでも思ってもらえたらうれしいです」
「アンコールでお届けする曲なんですけど、コレでsourcesを好きになったって言う人も本当にたくさんいらっしゃって、この曲にはたくさんの恩があります。
コロナ禍で最近はお会いできないお客さんが増えてしまったのはとても悲しいことなんですが、こうやってズ~っと続けていればまた会いに来てくださるだろうと思ってこの曲を演り続けます」 曲はsourcesのキラー・チューンのひとつ「鍔迫-TSUBAZERI-」。確かに私もこの曲を初めて聴いた時にはとても印象に残った。和風テイストがふんだんに盛り込まれたスリリングな1曲。今日も迫力ある3人の鍔迫り合いが繰り広げられた!10周年でのポーズもバッチリとキマった~!「本日は『10周年記念ライブ』ということでもうプレゼントしたい曲をもうひとつアンコールに持って来ました。
今から演る曲はsourcesが結成された頃のライブで演っていた曲です。
その頃はライブハウスに来てくださるお客さんは4人とかだったんですね。
そのウチの2人はボクらの学校の同級生…だから実質、お客さんは2人だったんです。
どうすればいいのかもわからなくてただただガムシャラに演奏していました。
ボクたちが通っていた桐朋学園の近くにある『キック・バック・カフェ』に出ていたんですが、当時はお客さんの前で何をしゃべっていいもかもわかりませんでした。
その時の2人のお客さんはお母さんと4歳ぐらいのお譲さんで、ライブが終わった後に『コレをプレゼントします』と、お母さんがハート形に折った折り紙をそのお譲さんがボクに渡してくれたんです」
「その折り紙には覚えたてのひらがなで『ありがとう』って書いてあったんです。
その時、演奏して『ありがとう』って初めて言われたんです。
クラシックを勉強する時は『ベートーベンらしく!シューベルトはこんなんじゃない!』と点数つけられましてね。
コンクールが終わったら先生から怒られたり、『まぁ~、キミにしては良くできたんじゃない}』とか言われるワケです。
だからその女の子の折り紙がうれしくてうれしくて…この曲を書きました」
その時のことを思い出して涙をこらえきれなくなってしまった綾太郎くん。
本泣き。「『ありがとう』…この言葉は本当にきれいな言葉だと思います。
10周年を迎えて皆さんに感謝の気持ちを込めて『ありがとう』という曲を演奏したいと思います。
そして、次は15周年、20周年と、皆さんに求めて頂ける限り演奏できるように感謝の気持ちを込めて演奏します。
本日は本当にありがとうございました!」感動のMCに続いて「ありがとう」を演奏。3人の心のこもった演奏。それはお客さんたちの心にも「ありがとう」の気持ちを抱かせたに違いない。感動的なフィナーレで10周年を記念するコンサートは幕を降ろした。10周年おめでとうございます!
これからもsourcesならではの音楽を創り続けてください!sourcesの詳しい情報はコチラ⇒sources Official site<おしまい>
(一部敬称略 2023年11月12日 大手町三井ホールにて撮影)