sources~10th Anniversary LIVE<前編>
皇居の森を眼下にするこの景色…しばらくの間眺めていてようやく気がついた。 ココって三井物産の本社社屋があったところじゃん!
私、コレでも学校を出てから12年、三井系のお堅い会社に勤めていた時期がありましてね、三井物産との関係が深い会社だったので時折ココにお邪魔したのです。
当時は「ブッサン、ブッサン」なんて気安く呼んでいたけど、山崎豊子の『不毛地帯』なんかを読んでいると世界にその名を知られる大手商社ってのはスゴイものですよ。
こんな仕事、とても私には務まらんわ。
『不毛地帯』は伊藤忠時代の瀬島隆三をモデルにした小説だけど、「五井物産」という変名でちゃんとブッサンも登場する。
して、今日お邪魔しているのは、この新しい三井物産本社ビル内にある「大手町三井ホール」。出しものはsources。
10周年を記念するおめでたいライブなのだ!
ロビーにズラリと並んだ祝い花。もちろんヤッチンからのお花も届いています。最近は個性的なデザインの祝い花も当たり前になったね。sourcesの各メンバーに贈られた花々。
コレは野津賛江…
加賀谷讃江…そして、日高賛江。
きっとこの花の色がファンの皆さんが抱く3人それぞれのイメージの色なんだろうな。
祝い花だけじゃない。
キットカットで作ったこんな記念オブジェも…。既出のアルバムをモチーフにした記念アイテム。メッセージもたくさん寄せて頂いた。会場のようす。
開場した途端、みるみるうちに埋まっていく客席。後は開演を待つのみ。
このsourcesのロゴはいつ見てもカッコいいね。そして、開演。
3つのスポット・ライトに照らされてオープニングに奏でたのは「Galaxy Rose」。綾太郎くんがsourcesを結成して初めて作った曲。
結成当初はメンバーにチェリストも在籍していた。
当時はドラムスやベースのパートがないアレンジで演奏することもあり、今回はその当時に戻ってヴァイオリンとピアノのみで演奏する「Galaxy Rose」を披露した。 ドンガラガッシャ~ン!
雷鳴の音に導かれてファースト・アルバムの収録曲「Beginning」へとつなげる。 日高隼人加賀谷綾太郎 野津永恒 さらに続けて「Breakthrough」。コレもファースト・アルバムからのチョイス。
10周年を振り返って原点に戻ろう…というところ。 ただヴァイオリンやピアノを美しい音で弾くだけではなく、もっとこんなことも出来るんだ!と楽器の魅力を伝えたいと思い作った曲。
さっそくヴァイオリンの2人が背中合わせになるアクションを交えて絶妙のアンサンブルを奏でる。
ジャ~ンプ!
初っ端からエキサイティング!「皆さま、『のむシリカPRESENTS sources 10周年記念ライブ』にようこそお越しくださいました。
10周年にふさわしい曲達をたくさん持って来ておりますので、最後まで楽しんでいって頂きたいと思います」
と、綾太郎くんがごあいさつ。
下はかつてsourcesにチェリストがいた時代の写真。
2011年5月に仙川の「KICK BACK CAFE」で撮影した1枚。
この頃は全くsourcesを存じ上げず偶然にご一緒させて頂いた。
しかし、オモシロイもんですネェ。
10年以上の時を経てこんなにお近づきにさせて頂くなんて!
そんなこと、この時は全く想像していなかった。
アレ?…今レポ―トしている「10周年記念コンサート」の開催は2023年の11月。
2023-2011=12…ということは、この時から10年以上経っているのね?…と、不思議に思っていたら、そうか!
このデビュー・アルバムの『Sources』からちょうど10年なんですな?
改めまして10周年おめでとうございます!
この頃の写真を見て今のsourcesとは別の3人だと勘違いしてしまう人もいるらしい。
「10年」ってアッという間だけど、「時の流れ」としては決して短いモノではありませんからね。
私なんかうまくいってもあと2回しか「10年」を経験できないだろうナァ。 最初のMCの後は2枚目のアルバム『SUNRISE』から「Live a Little」。
路上ライブでよく演奏していたというだけあって…ヴァイオリンの2人がステージ狭しと歩き回る。途中でジャズ・ビートを交えたスリリングな展開といい、メロディといい、いかにもsources!のっつのピアノに…ヴァイオリンの2人がピチカートで重る「衝動-SHOUDOU-」。 のっつのピアノの上をヴァイオリンの情熱的な旋律が走りぬける繊細にしてダイナミックなナンバー。『SUNRISE』に続いて『sunset』からタイトル曲。アダルトなファンク・ビートのノリノリ・ナンバー。
「はい、のっつ」のっつは鍵盤ハーモニカに持ち替え。
この楽器は「ピ〇Xカ」でもはたまた「メロ△◆カ」という名前でもありませんからね。
「ブルース・ハープ」と同じで、それらの名前は商標です。
このハーモニカにように息を吹き込んで鍵盤を操作する楽器は「鍵盤ハーモニカ」といいます…ってそのままやんけ!ヴァイオリン・チームと鍵盤ハーモニカ・チーム(1人)の掛け合いが楽しい!のっつのカデンツァで曲は締めくくられた。「ありがとうございます!
今日は『のむシリカ presents』ということですが、コレ…とても美味しいです。
睡眠の質の向上にも効果があるということで、ボクもチョット寝つきが良くなったな?と感じております。
ゼヒ皆さん、これを機会に『のむシリカ』をご愛飲頂ければと思います」
さすがsourcesのスポークスマン!
スポンサーのPRもよどみなくこなして見せたところで、10周年を記念した最新アルバム『TEN-SEI』から「雨のちハレ」。
日本テレビ系の『News every』のお天気コーナーに採用されていたさわやかな1曲。
ウ~ム、なるほど。
「さわやかな1曲」なんだけど、確かに雨が上がった後の「さわやか感」を感じるナ。
これは決して夏の日の早朝のさわやかさではない。
それならグリークだろう。
やっぱりキチっと音楽を勉強した人たちがやることは違う。
「西洋音楽」に関して言うと、誰がナニをやっても最終的にはクラシック音楽には敵わないのだ。
続けて同じく『TEN-SEI』から「Lazulite」。もの悲しいテーマ・メロディのヴァイオリンの音色がとても印象的なこの曲のイメージは「群青」。
「Lazulite(ラズライト)」というのは「天藍石(てんらんせき)」という青い色の鉱物のこと。
ノリノリの曲が続いたが、ココで雰囲気を替えてジックリとsourcesの音楽を観賞するコーナー。
今回の『TEN-SEI』に収録された「秋」をイメージした「緋色の唄」で四季それぞれをテーマにした曲が完結した。
その4つの曲を披露しようというワケ。
普通「四季」というと「春夏秋冬」の春でスタートするのが相場だが、このコンサートが開催されたのは「秋」だったので、スクリーンに映し出された美しい紅葉と共に「秋」からスタート。
つまり「緋色の唄」から始まった。ヴァイオリンとのっつの鍵盤ハーモニカのアンサンブルが冬の到来を感じさせる秋の静けさを表現する。 「冬」は「颪-OROSHI-」。雪山から吹き降ろす強く、冷たい風をイメージした曲。
この「颪」っていうのはオモシロイ漢字だよね。
でもコレは「国字」で、中国にはない日本のオリジナルの文字。
いわゆる「和製漢字」。
「春」は「百花繚乱」。タイトルからすると春が訪れたにぎやかな情景をイメージするが、曲は至って落ち着いていてsources流の「春」を奏でる。そしてsourcesの四季を締めくくるのは「ひぐらし」。
主旋律と副旋律が緻密に絡み合うヴァイオリンが夏の一日の終わりを表出する。
とても美しい曲だ。
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