Relaxin' in London 伊藤広規、ロンドンを往く 1 <マーシャルとアビィ・ロード>
2012年8月23日 初出
♪ ひとりじゃないって~、素敵なことね~!
普段はひとりでいることがちっとも苦ではないし、どちらかといえば団体行動が苦手が私なのだが、この時は違った。疲れ、悪天候、一昨日のスパゲッティのマズさ…いろいろなことが重なって意気消沈していた。
そこへ現れてくれたのがこのおふたり。日本を代表するベーシスト、伊藤広規さんとパートナーのくり子さんだ。広規さんはすでにシゲブログに何回か登場していただいているが、くり子さんはまだお名前だけ。今回こうしておふたり揃ってシゲブログにご登場いただいたことは大変によろこばしい。
そこで今日から4回にわたり、広規さん、くり子さんと過ごしたロンドンの日々をレポートする。題して『Relaxin' in London 伊藤広規ロンドン・タウンを往く』!どうよ?カッコよくない?ま、実際はパブめぐりであったりもするんだけど…。
とにかく!このおふたりと合流して、今までの消沈ムードはどこへやら、大変に楽しい4日間を過ごしたのであった!
パリを発ったおふたりは昨日の夜8時ごろ我がB&Bに到着。St. Pancras駅からタクシーに乗ったはいいけど、知らない道はないことで有名なロンドン・タクシーが迷ってしまうというトラブルに見舞われた!そんなロケーションなのね、トッテナム・ヘイルは…。
到着後、ハイストリートまで繰り出して、くり子さん発見のイタリア料理店で邂逅を祝したのだが、このイタリア料理店が大ヒット!ヘタすりゃ、イヤ、ヘタをしなくても今までイギリスで食べたイタリア料理の中でダントツにナンバーワンだった!
帰り道にまだ開いていた東欧系の人が営むスーパーで買い物をした。もちろんB&Bへ帰ってもうイッパイやるためにね!すると、このおふたり、大のスーパー好きということで猛然と品揃えをチェック!広規さん、くり子さんと私の制止を振り切ってキテレツなカップ麺をいくつかゲット!そんなのおいしくないに決まってんだけどな~。第1日目の夜はそうして楽しく過ぎていったのであった。
翌朝…またしても天気悪し!寒い!くり子さんなんかダウンだもんね。これから3人で遠出をするのだ~。
ところで、広規さんたちの渡英の目的は…半年以上に及んだ山下達郎さんのツアー『Performance 2011-2012』が無事終了し、その骨休め。お友達のいらっしゃるパリへ遊びにこられたのだ。そのついでに「ロンドンにも行っっちゃおう」となり、「アララ、ちょうどその時私、ロンドンにいますよ~!」となって、宿も同じくして合流に相成ったのですわ。
そして、もうひとつの目的は今年5月に発表したライブ盤『Relaxin' at IWAKI ALIOS』のプロモーションなのだ!
…ということで、まずは遠出。行先はミルトン・キーンズ。おなじみ、マーシャルの工場へ行ったのよ。そう、広規さんは1992 SUPER BASSを愛する長年にわたるマーシャル・プレイヤーなのだ。達郎さんのコンサートでドラムの横にそびえ立つあのフル・スタックね。
ちょっと出発が遅れてLondon Euston発のVirginの電車に乗り遅れそうになったがなんとかセーフ!駅構内を全力疾走。くり子さんの足の速いこと!
「天気いいじゃないの」って?ごめんなさいね~、このあたりの写真は1週間前に撮ったものなのでした。
しっかし、この看板を始めて目の当たりにした時は興奮したっけナァ~。広規さんたちもエキサイトしてくれた。
昼食は近くのパブへ。さっそくエールに舌鼓、いや「喉鼓」を打った広規さん。パブの前で記念撮影。向かって左はもうシゲブログではすっかりおなじみのマーシャル社社長のジョン・エラリー氏。左はマーシャルが買収したアメリカのベース・アンプ・ブランド、EDEN担当のルーク・グリーン氏。ふたりともデカイ!
さぁて、イギリス初の「リラキシン」はミルトン・キーンズのパブ「Ye Olde Swan」の前で!あ!身長を調整してる~!
広規さんとくり子さんは工場見学へ…。エラクおもしろかったもよう。その後、近くのDIYの店へ!さすがスーパーの達人、そちらも大いに楽しかったみたい。
広規さんご持参のお土産のオリジナル・チャリティ・バンダナを手にして一枚。このショット、エラリー社長の発案。「ふたりで記念撮影をしよう」ということになって、いざシャッターを切ろうとしたら、「ちょっと待って!」と自分の事務室へ行ってわざわざバンダナを持って来てくれた。
帰りは車。ラッシュアワーにさしかかっていたのでフリーウェイに乗らず、ロンドンに向けて田舎道をひたすら進んだ。ちょうど晴れてきたこともあり、あたりの景色は息をのむような美しさでおふたりもご満悦。本当にイギリスの田舎の風景は美しい。
運転手の機転のおかげもあり、予定より大分早くロンドンに到着。そこで宿には向かわずSt. Pancras駅前で降ろしてもらった。
閉館時間が迫っていたのでまずはBritish Libraryへビートルズ関連の展示品を見に行く。おっかしいナァ~、OKかと思っていたんだけど、ここ館内は写真撮影禁止なのね。なので写真はなし。
で、また駅に戻る。
ここズッ~と工事をしていたんだけど、それもようやく終了して驚くほどきれいになった。以前はWaterloo駅から発着していたユーロスターがここに移転してきたのだ。オリジナルの部分と作りかえられたモダンな部分が実にうまく、そしてカッコよくコーディネイトされている。こういうところは実にうまいナァ。
向かいのビルもなかなかにダイナミック!こういう感覚がスゴイ!
もう何回ここで写真撮ったかナァ~。それでもこれほど巨大で美しいモノが目の前に広がるとどうしても何枚も撮らざるを得ない!今回はスーパー・ベーシスト入りだし!
まだまだ明るいゾ!ってんでAbbey Roadへ行くことに…。
さっそく広規さんに渡ってもらう。やっぱりポール気分なのかな?後ろの人たちが「オ!Koki Itoだ!」と言って遠巻きにこちらを見てる(のかな?)。
Abbey Road Studioの前でパチリ。次回作は是非ここで録音しましょう!
疲れた~!と思ったらもうソロソロ8時!もちろん夜の8時。まだまだメッチャ明るいよ~!
時間があるうちに!というより雨が降らないうちに!ということでPicadilly Circusへ移動。これじゃまるでジーン・ケリーの『踊る大紐育(On the Town)』だよ~!
もうみんな疲れちゃってて、ちょっとよさそうなパブがあるとすぐ入りたくなっちゃう。ってんでSohoの真ん中のパブでエールをグビリ。ウマかった~。
チャイナタウンでいつも私が行く店で夕食。まだチャイナタウンも「Diamond Jubilee」の飾り付けが残っている。
飲み物は老酒。3人で1本ペロッと飲んでホロ酔い気分。ああ、ロンドン楽しいナ~って具合ですな。
夜のロンドンは久しぶりだったので少し撮っておいた。Palace Theatreは現在『Singin' in the Rain』を上演中。今回、見よう見ようと思ったけど結局パス。だって…。
Charring Crossのみやげ物屋さん。父の日が近く、お父さんへのプレゼントとして盛んにこれらのフィギュアをPRしていた。やっぱ向こうのお父さんも好きなのね~。
Leicester Square(レスター・スクエア)あたり。もう11時ぐらいかな?
建物への間接照明が通りをソフトに包む。日本みたいにギンギンのネオン・サインは少ない。ピカデリー・サーカスぐらい。こんな紫の照明なんて日本だったら間違いなくラブホテルに間違えられちゃうよね。
見なれた光景でもこうして夜となるとまったく別の表情を見せてくれる。
映画館もこの通り。
雨が降るようすもなくよかった。でも寒い!
街中に飾られたユニオン・ジャックが「祭りの後」感を醸し出していて何だかさびしいような気もする。
そういえば、つまり「Diamond Jubilee」のすべてのイベントが終わった日の昨日、夜遅くエリザベス女王がBBCに出て来て挨拶した。深夜の放送だったのでもちろん録画だとは思うが、「今日、私のお祝いのイベントがすべて終了しました。みなさん祝ってくれてありがとう。みなさんのご協力に感謝します」みたいなご挨拶があったんですよ。驚いちゃった!こんなことをするところも英王室の人の源なんでしょうな。
伊藤広規の詳しい情報はコチラ⇒伊藤広規ホームページ
つづく