キセキミチコ写真展~The place
いつもGRANRODEOのコンサートの時にご一緒させて頂く女流フォトグラファーのキセキミチコさん…イヤ、違うな。
「ご一緒させて頂く」なんて書くと聞こえは良いが、実はそうではなくて、Marshall Blog用の写真を撮影するために、GRANRODEOのオフィシャル・フォトグラファーを長年務めるミチコさんの「邪魔をしている」という表現の方が適切だろう。
先日Marshall Blogでレポートした今年1月のGRANRODEOの東京体育館の時にそのミチコさんから写真の個展のご案内を頂戴した。 私も何やらバタバタと忙しく、その時から大分時間が経ってしまい、終了間際で恐縮であったが会場に赴くことができた。
場所は地下鉄丸の内線「四谷三丁目」駅から歩いて5分のところ。
以前はココにある「Sokehs Rock」というライブハウスに時折訪れていたが、コロナ以降はパッタリとご無沙汰となってしまい、このエリアにはかなり久々の往訪となった。
「四谷三丁目」の交差点に聳え立つのが「四谷消防署」。
ココには「消防博物館」という無料で見学できる施設があって、コレがなかなかにオモシロい。
残念ながらコロナの関係で閉館していた。新宿に向かって「新宿通り」をチョット言ってヤマト運輸の角を右に入る。
しばらく行ったところの左側の建物の2階に見覚えのある写真のポスターが!…ハハン、ココだな?会場となっているのは「ギャラリー・ニエプス」。
コレが入り口。
奥でミチコさんがこっちを見てる!早速、中に入ってみる。
ズラリと並んだミチコさんの作品。
展示会のタイトルは「The place」。
「いつも世界に翻弄されている香港。私はその世界に魅了された」
…とはミチコさんの言葉。
「The place」…「place」に定冠詞の「the」が付けられているということは、その「場所」がミチコさんにとって「たったひとつの場所」ということだろう。
その場所こそが「香港」なのだ。今回展示された写真は、2019年に勃発した「民主化デモ」の後の香港…つまり「香港の今」を伝えるモノ。
現在の香港の日常を切り鋭く取ったA2サイズのモノクロ写真からは「あの時を忘れない」という迫力が伝わってくるようだ。
また、ベルギーで生まれ、幼少期をフランス他の海外で過ごしたことによって培われた独特な国際感覚を放っているようにも感じ取れる。
撮影したのは昨年。
もちろんコロナの真っ只中だ。
ミチコさんは現地での14日間の強制隔離を経て香港の街に飛び出した。
大変だよ~、海外でひとりぼっちでどこへも行かず、誰にも接せず2週間も過ごすなんて…私にはとてもできない!
それほどの使命感に燃えて敢行した撮影なのだ。
そんなミチコさんの活動が注目されて3月3日、NHKの『国際報道2022』という番組に出演しインタビューを受けた。
会場では展示品を含めてミチコさんの写真の即売をしている。
平日の午後だと言うのにひっきりなしにお客さんが入って来るのよ。 コチラがキセキミチコさん。
手にしているのは、今年上梓された2019年の激動の香港での8ヶ月の滞在の記憶と記録を綴った写真集『VOICE香港2019』。
3年前はまさに「戦場カメラマン」だったのだ!
そして、この時の仕事が今回の「The place」につながるワケだ。
私は14年間の間に約3,000本のMarshall Blogを書いた。
その間、どう少なく見積もっても100万枚を軽く超える写真を撮ってきたが、それらは全てMarshall Blogの記事ためのライブやモノや景色の写真であって、あくまでも記事の内容を魅力的にするための一種の報道写真だった。
ライブ写真については、アーティストの皆さんを少しでもカッコよく撮ろう、ライブの迫力や楽しさを正確に伝えよう…ということだけを考えて来たつもり。
どちらかと言うと、写真を撮る事よりも文章を書くことの方が好きというか、性に合っているというか…。
でも、こうして何かのテーマを決めて、それについて徹底的に写真を掘り下げて撮る…ということは極めて尊く魅力的な作業であることを知った気がする。
私もナニかやってみようかな?
私の「The Place」はどこだ?
ミチコさん、写真集の出版並びに個展の開催おめでとうございます!
『The Place』の開催は3月6日まで。
あとほぼ2日しかないけれど、興味のある方はミチコさんのウェブサイトで場所を確認してゼヒ足をお運びください!
キセキミチコの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト