イギリス紀行2012 その7~エジンバラ
ニューキャッスルからエジンバラまでは電車で約1時間半の旅。「あ~、天気悪いナ~」と悲嘆にくれながらウトウトしていたらアッという間に着いちゃった。
イギリスの天気は分単位でコロコロ変わるから、少しは晴れてくれるかと期待もしたが、土砂降りよ、ドシャブリ!おまけにアホみたいに寒い!
傘なしじゃまったく外に出れないほどの豪雨なので駅のモールでユニオン・ジャック柄の小さな折り畳み傘を買う。普段なら黒い地味なヤツを選ぶところだけど、ま、持って帰って日本で使ってもいいか…と思って£6も出した。チャッチい傘だゼ~。アッという間に壊れやがんのよ!
傘を買って外に出る、まずはホテルを探そうと雨の中を歩く。方向は間違えていたけど、少し晴れてきた!
イヤイヤ、まずはホテル、ホテル。地図を何回もチェックしながら歩いてようやく見当がついてきた。雨だけじゃなくて風も強くてメッチャ寒い!チ、このガイドブックの地図、表記が逆さだよ。思いきり対角線上の方へ歩いちまった!寒いってんだヨ~…とあまりの天気の悪さにムカムカしてきた!
ようやく見つけた今宵のホテル。これまた古い建物だ!ま、安いから…。内部の構造がすごいトリッキーなの。恐ろしく広くて部屋の数がハンパじゃない!ヘタをすると迷子になっちまう。
道さえ間違えなければ「Edinburgh Waveley(エジンバラ・ウェイヴァリー)」駅から歩いてここまで10分はかからない。ホテルの前はこんな感じ。
部屋はこう。普通のホテルの部屋だね。トイレもシャワーも着いてる。
雨は降ってるし、風は強いし、何よりメチャクチャ寒いし…一旦ベッドの上に転がるともう動くのがイヤになってきた。せっかくはじめのスコットランドだってのによ…。あんまりじゃねーか、この天気は…泣きたいよ。足は痛いし。カメラだって重いんだゾ。おまけに70-300mmの望遠レンズまで持って来ちまった。一体どこで使えってんだよ…。こんな天気じゃよ~。
とクサッていたら何とか雨が上がってきた!晴れる気配はまったくないけど、少なくとも雨さえ降らなければ写真は撮れる…と気を取り直して外へ繰り出す。
さ、寒い!セーターもジャケットもアゴまでガッチリ閉めて突撃!
右見て、左見て、後ろを振り返ってもう一回。ちょっと歩く間に何回もシャッターを切ってしまう。
見て、この天気!こりゃ自分ひとりで来た罰かね?次回は必ず家内を連れて来いよ!ってことか…そしたら晴れてやるってか?雪降ったりして!でも見せてあげたいナァ~、この天気…ウソウソ!この絶景!
でも何となくだけど、晴れたエジンバラの写真って見たことないような印象があるな…。ま、典型的なエジンバラを見せてくれたということで…。
この街は真ん中に東西に伸びる深い峡谷が横たわっている。それを挟んで北側が「オールド・タウン」と呼ばれ、南側が「ニュー・タウン」と呼ばれている。ニュー・タウンったってどっかの新興住宅地とはワケが違う。オールド・タウン同様歴史的な建造物が並ぶ美しい街並みで、このエジンバラは街全体が世界遺産に登録されている。
その「オールド」と「ニュー」を渡している橋のひとつがこのNorth Bridgeだ。
この写真はひとつ西のウェイヴァリー橋から撮ったもの。向こうに見える橋がノース橋。すごい光景だ。
そして、この写真はウェイヴァリー橋から右側(西側)を見たところ。こちらも絶景!切れていて写っていないが、写真のもっと右にエジンバラ城がある。
ノース橋を渡りきったあたり。この重厚なゴシック風建造物が果てしなく続く。
お土産はやっぱりタータン・チェックのスカートだよね~。街にはスカートをはいた男性をよく見かけるが、彼らのほとんどが観光客のようだ。
こうして見るとなかなかにカッコいい。スコットランドでは男性もスカートでしょ?だからトイレにいくと男性用も女性用もドアにはスカートをはいた人のマークがついているのよ。最初はどっちに入ればよいのかサッパリわからなかった…というのはウッソで~す!
オールド・タウンのメイン・ストリート「Royal Mile(ロイヤル・マイル)」。この先にあるエジンバラ城と後ろにあるホリールード宮殿を結ぶ街の目抜き通り。石造りの古い建物やお店がズラリと並ぶ。この石畳がまた実にいい雰囲気!
こちら側のつきあたりには「ホリールード宮殿」。その後方は海。「Firth of Forth」という入り江で、その外海は北海だ。やや対岸にはゴルフで有名なセント・アンドリュースが位置している。ところで、「Firth of Forth」という名前、Genesisファンならピンと来るハズ!詳しくは「ロック名所めぐり」でね!
もうどこもかしこも素晴らしい建物ばかりで写真を撮っているとなかなか前に進まない!
特にこの様々な大きさの石をむき出しで組み上げている外装のビルが圧巻だ。
ロイヤル・マイルの中ほどにある「聖ジャイルズ大聖堂(St. Giles' Cathedral)」はスコットランドの教会の中心地だそうだ。900年にわたりエジンバラの信教の中心として存在し続けている。
大聖堂の前で道行く人々を睥睨しているのは『国富論』でおなじみのアダム・スミス。『国富論』は読んだことないし、これからも読まないであろう、私は。
1120年に建立したが焼失。現在の建物は1385年に再建されたもの。それでもスゲエ古い!
入館料は無料だが、写真を撮るには£2を払う必要がある。それを払うと「撮影OK」を意味するカメラマークのステッカーを渡してくれる。
「大聖堂」とはいえ、カンタベリーやヨークに比べると小ぶりだが、なかなかの見ごたえ!
外は寒いし、風は強いし、しばらくゆっくりしてしまった。
出る時にさっきもらった「撮影OK」のステッカーを返却した。だって悪用できちゃうでしょ?そしたら係のおばあちゃん、目を白黒させて驚きながら「サンキュー」としきりに言ってた。こんなもんを返してくれるのは日本人ぐらいなんだろーね。
つづく