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2014年6月 6日 (金)

イギリス紀行 2014~その3

帰途、駅の前にあるグロッサリー・ストアでビールを買う。
2軒あって、ともにアラブ系の人が経営している。ロンドンのこの手の店はほとんどがアラブ系移民の経営だ。
その内の1軒に入って冷蔵棚を見ると500mlの缶ビールがすべて4本組みで売っている。欲しいのは2本。明日には日本に帰るので4本も要らないのだ。
で、店員のお姉さん(お姉さんだったからこっちの店にまず入った)に「Can I break this?」と尋ねると「Sure!」と快い返事。ところが、奥から「ビア?ノーノーノーノー!」と厳しい声を上げながらオッサンが出て来て、分解しちゃイカンといいやがった!チッ!
その女性店員は目で「Sorry!」と私に合図をしていた。別にいいじゃんね~。バラしたって。

そこで、そのまま隣の店に入る。入った瞬間ギョッとしてしまった。
この手の店は万引きを防止するためか、必ずレジのカウンターが入口のすぐ横にレイアウトされている。
そのカウンターの中から何やらうめき声がするのだ…と思ったらお祈り。きっとメッカの方向なのであろう、店員のひとりがお客さんをそっちのけで横を向いて熱心に祈りを捧げている。
これも日本で考えられない。コンビニに入ってカウンタの中で店員さんが大声で「般若心経」を読んでてごらんよ。絶対驚くでしょ?

イギリスは晴れさえすれば一日中空が美しい。空が低く、雲に手が届くようだ。高い建物も少ないので夕焼けが映える。

296さぁ、ディナー、ディナー!今晩は今回のイギリス最後の夜。
ピカデリー・サーカスのJAPAN CENTREで買ったものと日本から持って行ったもので宴だ~。

「緑のたぬき」とシャケ缶は日本から持参した。
JAPAN CENTREで買ったものは、ごはんとふりかけ。B&Bのキッチンが自由に使えるのでうれしいなッと最初はよろこんだのだが、ヘタに材料を買っても、考えてみると調味料がないじゃん。
前々回、やはりB&Bで自炊しようと思って、材料を買い集めたが、パスタを茹でるための塩がないことに気付いた。それで極少量の塩をゲットするためにデカイ箱入りを買うハメになったことを思い出した。
B&Bのキッチンとて塩コショウぐらいはあるのだろうけど、全部塩味っていうのもね~。
こういうときは醤油味に逃げるのが定石なんだろうけど、持って来てないし、買うとあまりにも高くてバカバカしい。調理用具を洗うのも面倒だ…ということでハジキ出した答えがフリカケ。
メーカーは見たことも聞いたこともない広島の会社のモノ。そんなのカンケーねぇ。
電子レンジを所定の時間より1分ぐらい余計にセットして、チンチンに熱くしたごはんにかけて喰らう。これがまたウマイんだな~。
ちなみにごはんもフリカケも日本の値段のおおよそ3倍ぐらいかな?それでもソーホーにあるガリガリのニンジンが入った1,600円もするカツカレーを提供する日本食のレストランよりずっと経済的でウマイ。

コレが当日の豪華なディナー。炭水化物、アミノ酸、合成保存料、過剰塩分の大パーティ。ごはんの向こうはモニカのせいで使い物にならないパソコン。
300そしてコレ。最終日スペシャル。
コレは悩んだわ。Sainsbury'sのお惣菜。ローストチキン。
ナニに悩んだかというと、調理の手間の要らないビールのアテということでチンして食べられるもの…ということでパックの惣菜を思いついたんだけど、ロクなものがない!
イヤ、失敬。パッケージに使われている完成写真はおいしそうなんだけど、どう考えても実際は違うだろうな~…というモノばかり。
ナントカ風カレーとか、ナントカライスとか、なまじ味を付けてしまうところが恐ろしい。何しろおいしいモノより産業革命を選んだ人達のすることだからね。
本当に15分ぐらい考え抜いて選んだのがこのローストチキン。
ところが!意に反して、味がチョット薄かったものの、肉が柔らかくてメチャクチャおいしいでやんの。モモ肉が8ピースほど入って800円ぐらいかな?決して安くはない。

310『イギリス紀行 2014』の最終回は少し食べ物の話しをしよう。

これは宿泊したB&Bの朝食。例のモニカのバアさんが用意してくれる。トースト、ハム、シリアル、オレンジジュース、牛乳、コーヒー、紅茶…といったところか。
B&Bによってはフル・イングリッシュ・ブレックファストを用意してくれるところもあるが、コレで十分。
2日間、2回とも全く同じ。食器や調味料が置いてある場所も寸分違わない。
トーストはおいしいな~。
何回も言いますが、イギリスにはイギリスパンは見かけません。それと、自分の国が極東の小国で「イギリス」と呼ばれていることを知るイギリス人はほとんどいません。「ゴエテとはオレのことかとゲーテいい」ってヤツですな。
もちろん宿泊している他の人と顔を合わせて食べる。

私は2枚のトーストにバターを塗ってハムをはさんで食べるのが好きで、いつも自分の席で勝手に調理しちゃうんだけど、いまだかつてコレをやっている外人にお目にかかったことがない。もしかして失礼なのかしらん?

320_2これはミルトン・キーンズのホテルの朝食。おいしそうでしょう?
パンが真黒だ!日本ではあまり見ないけど、海外のトースターって上下のヒーターの中を進むベルトコンベアの上にパンを乗せて焼くケースが多いじゃない?私は比較的よく焼いたトーストが好みで、あのトースターを1回くぐらせただけでは焼きが足らないことが多い。

ってんで2回通しするとこの写真の下のトーストのように焼き過ぎになっちゃうのだ。
アレって、大抵片面の方が火力が弱くて、そちら側をもう一回焼きたくなっちゃうのが人情じゃない?
ところが、2回目にトースターに入れる時、どっちの面を上向きにすればよいのかわからなくなっちゃうんだよね。で、結局、同じ面を強火の方で2度焼きしちゃってまっ黒けってことがよくある。

あのトースターって、「クロワッサンを入れるな!」って注意書きが添えられていることが多いんだけど、入れるとどうなるか知ってる?
盛大に燃えます。ボヤ状態。
知らないで一度やっちゃったことがあって、かなりビビった。トースターの中でボーボー火柱立てて燃えちゃうんだもん!ラッキーなことにホテルの人が近くにいなかったので怒られずに済んだ。

330ある日の朝食。持参した味噌汁つき。そう、スープ類が恋しくなるんだよね。

340次の日の朝ごはん。

330その次の日の朝ごはん。

330またその次の日の朝ごはん。

330そのまたまた次の日の朝ごはん。

330そのまたまたまた次の日の朝ごはん…って全部同じじゃネーか!
ま、写真は冗談だけど、とにかく毎日同じ。
せいぜいこれにシリアルやフルーツやヨーグルトをとっ替えかえひっ替え足すぐらい。この毎日同じ朝食にゲンナリしちゃうんだよね。日本の朝ごはんってなんて素晴らしいんだろう。
そういえば缶づめのシロップ漬けのフルーツはたいていどこにでもあるんだけど、生野菜って置いてないナァ。
「生野菜」といえば、海外のあのブットイきゅうり、あれイヤだな~。
330これはミルトン・キーンズのレストランで食べたオニオン・スープ。いわゆるスターター(前菜)。
イギリスのディナーはスターター⇒メイン⇒デザートという順番で構成されているが、スターターが結構へヴィなことが珍しくない。
ま、私は口が裂けても小食だなんてことは言えないが、海外へ行くと体内時計が狂いまくってしまうせいか、あまり盛大に空腹感を覚えない。
そんな時、日本だったら完全にメイン・ディッシュほどもあるスターターを頼んでしまうと、まずメインが食べられなくなる。
それでスターターをスキップすることもままあったりする。
しかし、パーティの席ではそうはいかない。他の人に合わせないとね。
それでスターターに一番安全なのがスープ類。これとてたくさん飲めばもちろん腹がタプンタプンになって次のものが入らなくなる恐れもあるが、まぁ、大量にサーブされることはないので安心だ。
ちなみにこのオニオン・スープ…メッチャおいしかった!
パンが付いてる。女性だったらまずコレで満腹?

350今日のメイン。
シーザー・サラダの上に網焼きの(Char grilled)鶏のムネ肉が乗っかってるヤツ。アララ、やけにライトだな…選んだのは自分だけど。
他のチョイスはラムとかなんだもん。向こうの人はよくラムを食べる。私、どうしてもアレが苦手なのよ。
そういえば、いつかウサギを食べてた人がいたっけナァ。
私は食の冒険ができない方なので、イギリスで迷ったらとにかく牛ステーキ。これが一番安全。そして存外においしい。次にチキン系統。
ウナギのゼリー(Jellied eels)なんて絶対食べれないもんね。

360この鶏が柔らかくて、塩加減もよくバカウマ!
しかし!好事魔多し。
おいしく食べていると「イワシ」が出て来たんだよ、イワシが。別にイワシが嫌いなワケじゃ全然ないんだけど、何でココに入れるかね~?

365デザートはチェリー・パイにアイスクリーム1スクープつき。
チェリー・パイの味の濃いこと!最初はいっぺんに酔いが醒めるほど酸っぱくて飛び上がっちゃったけど、ウマイ!しかし、パイ部が頑丈すぎて全部は喰えん。中身だけ頂きました。アイスクリームはいつもおいしいな~。

370ある日の昼食。
チャリング・クロスにあるチェーン店の安いパブでエールを頂く。手前に転がっているのは行きの飛行機の中でもらったパン。ビンボー!
これにポテチと少量残っていた柿の種。
こんなランチでもここでエールをグイと頂くのは何ともいい気分。だって、ココ、昔はあの有名なMarqueeだったところなのよ!LOUDNESSもSHOW-YAもココで演奏したんだよな~。詳しくはMarshall Blog『名所めぐり』で!

380vティータイム。
冷たい風が強くて寒いんだけど、日が照っているので動くと暑いし、歩き疲れた。ノドも乾く。パブで休む。エールおいしい。これでまた歩ける。
メリルボンの方の極普通のパブに入ったんだけど、テレビでプレミア・リーグの試合をやっていて結構盛り上がっていた。
お店を出る前にはトイレを忘れずに…と。

390vそれにしてもビール類はおいしいよな~。
これもSainsbury'sのビールの棚。日本では見たことない銘柄が山ほど置いてある。
でもね、結構イギリス以外のビールが紛れ込んでいるので要注意なんよ。あんなに安くておいしいビールがたくさんあるのにどうして輸入ビールを飲むかね~?

400ビールを飲めば行きたくなるのでトイレ。
おもしろいものを発見。
ロンドンの街中の公衆トイレは最近有料になったところも多いが、安全で比較的清潔だから安心して入ることができる。
で、どこでも共通して見かけるのがこのサイン。
おしっこがガマンできない女性のイラスト。もちろんコレは男子トイレで撮ったものだからご安心あれ。

Back again already?--- もう帰って来ちゃったの?

410vコレも。
Phew! Just made it?----ふぅ~!間に合った?

420vまただ。
We can't keep meeting like this----こんな風にして待ち続けることはできません。

430vこれもそう。
どうしてもコレについて知りたくてGraceに教えてもらった。
実はコレ、bladder、つまり膀胱の病気を予防するためのキャンペーンをやっているのだそうだ。

これらのサインを頻繁に見るようでは膀胱がヤバイかもしれませんよ!…すなわちトイレに行き過ぎだ~きを付けて!ということ。
私なんてビール飲んだら大変なことになるからね~。しかし、行政がこういうことをするのだからおもしろい。

440これは地下鉄でみかけたヤクルトの広告。ヤクルトはイギリスではかなりポピュラーな乳酸菌飲料だそうだ。
先日、社長のJonが来た時にコレの話しになった。イギリスにはヤクルト・レディはいないそうだ。欲しい人はスーパーで普通に買っているとのこと。
さて、この広告、「年に一度、プラットホームに立っている間に解く難しいクイズの日」というクイズになっている。真ん中の猫のところには;

Which 2 underground stations contain no letters from the word "CATLIKE"? (「CATLIKE」という言葉に使われている文字が出て来ない地下鉄の駅名を2つ答えてね)

という問題。この手のクイズは一般的なようだが、結構難しい。
Graceの答えは「St. Jon's Wood」。あのアビィ・ロードがあるところね。
一瞬、オ!と思ったが、Jonが「ダメ。tが入ってる」と答えを一蹴。
そこで私は探しましたよ、地下鉄の本と首っぴきで…。

この問題を難しくしているのは「a」と「e」という頻出の母音が入っているのと案外「t」がクセモノなのよ。
で、ようやく見つけたのがノーザン線の「Borough(ボロウ。バラって発音するのかな?)」というテムズ川南岸の駅。近くのElephant & Castleまでは行ったことがあるけど、ココは行ったことない。
どう?大正解でしょ!もうひとつは今も検索中。

折り紙は向こうの人の憧れだからね。チョロッと鶴を折っただけでも結構ビックリされる。

450ピカデリー線の車内。
車内で寝ている人は少ない。日本みたいにヨダレを垂らして寝ているような人はまずいない。夢中になって携帯でゲームやっている人もいないナァ。

そういえば、ロンドンでは歩きながらしゃべっている人はいても携帯をイジりながら歩いている人も見かけない。
今の東京はヒドすぎる。そろそろ歩きながら前を見ないで携帯をイジることを法律で禁じた方がいい。たくさん死人が出ないとダメかな?
その代わり向こうの人は電車の中でも平気で大声で話している。

以前にも書いたが、私は「歩きスマホ」は絶対しないようにしている。カッコ悪いんだもん。
それとハラが立つのは「携帯の電源を切ってください」と言っているのに電車の優先席で平気で携帯をイジっている連中。「ココで携帯をイジるな!」って言ってるんだからヨソでやるがいいじゃないの。
これにいいオッサンやオバサンが多いから余計腹が立つ。アレ、優先席だけ電波を圏外にすることはできないのかね?
455車両間の移動はできない。
これも大発見だと思うんだけど、この車両の前面に黒い小さなボタンが付いている。コレを押してはいけませんよ。
このボタン、車両ごとにドアを開け閉めするためのボタンなのだ。そうとは知らずに勝手に押したりすると大変なことになる。

460v円が弱くなってしまったおかげでロンドンでの買い物が一気に苦しくなった。もう大抵のモノが日本の方が安くなってしまった。
そういう事情でCDも本も今回はほとんど買って来なかった。

それでもFreddieの家にお邪魔させてもらったんで、Queenが特集になっているCLASSIC ROCK誌と…

470ビートルズ関連の本を一冊。タイトルに惹かれた。「われらのボクちゃんはどうやってアメリカを征服したか」。「our boys」というのが気に入った!
そう、ビートルズはイギリス人のモノです。

ああ、またロンドン行きたくなってきた!

480おしまい