« イギリス紀行2015 その12~アビィ・ロード行ってみる? | メイン | イギリス紀行2015 その14~バラ・マーケットで足腰バラバラ »

2016年1月31日 (日)

イギリス紀行2015 その13~美術は辛し

チャッチャと衛兵の交代式の喧騒を離れ、バッキンガム宮殿の裏にあるクイーンズ・ギャラリーを訪れる。当然London Pass使用可。さもないと2,100円ぐらい取られちゃうよ。今なら1,750円ぐらい。
その名の通り、王室所蔵の美術品を展示している。

10_2何の気なしにレオの素描なんかが飾ってある。
レオってダ・ヴィンチのことね。これだけでいくらすんのよ?

20v展示品は頻繁に入れ替わるらしいのだが、この時はそれほどビックリするようなモノはなかったかナァ?
一番ビックリしたのはコレ。
トイレ。

30_2スンゲェきれいで、ゴージャス~。

40_2このレトロな仕様が何ともカッコいい。

50_2ロンドンへ来て久しぶりに見た普通の蛇口。
ロンドンの公のトイレはたいてい自動開閉の蛇口で、アレがまた年寄りの小便みたいにキレが悪い。
エアタオルっていうの?ブロワー、手を乾かすヤツ。あれもいつまでもガーガー動いてるんだよね。そこへいくと日本のヤツはビタッと止まる。実に優秀だ。コレ以前にもどこかに書いたね?

60v建具も立派!

70_2椅子もスゴイでしょ?
王様になった気分で用が足せました!

80_2しかし、足がツライ…。腰も痛い…。
それでもガマンしてマルを歩く。ひたすらトボトボ歩く。

90_2トラファルガー広場に向かうのだ。どうしても行かねばならないのだ。

100_2何とか着いた~!
下の写真はかつてMarshall Blogで使ったもの。
文章もほぼ引用しちゃえ!

「ココはTrafalgar Square(トラファルガー広場)のCharring Cross(チヤリング・クロス)。目の前には、1805年、トラファルガーの海戦でフランス&スペインの連合艦隊を破ったネルソン提督の像、そしてその向こう側はNational Galleryというロケーションだ。
ところで、ロンドンから離れると「ロンドンまで〇〇マイル」という標識によくお目にかかる。日本と同じ。で、その「ロンドン」はロンドンのどこを起点に測っているのか?
ニューヨークならCentral Parkの端っこ、Columbus Circle。
東京なら日本橋の真ん中だ。
下の写真で私の向かって右後ろに馬にまたがっているオッサンの像があるでしょう?
この像はイングランド、スコットランド並びにアイルランドの王、Charles I(チャールズ1世:在位1625~1649年)。
ロンドンの距離計算はココが起点なんだって。
このチャールズ1世のところから、「ロンドンから〇〇マイル」と数えるのだそうです。」

105v塔の上に乗っかっているのがネルソン提督。
ショーンもネルソン提督の格好をしている。

110vこの帽子ね。ナポレオンみたいな帽子。

120_2はためくユニオンジャック。
オリンピックの時、この前の道をマラソン・ランナーが走った。

125トラファルガー広場に来た目的はコレ。
ナショナル・ギャラリー。
っていっても、私はココが好きでもう軽く10回以上は来ているんだけど、今回はチョットいつもとは違う心構え。
家内がいっしょということもあるけど…へへへ、勉強してきたんだ。

130_2相変わらず豪奢な内装。

160床のタイルも見事だ。

170_2

180_2このオジちゃん、チャーチルかな?

190ここでも小学生たちが課外授業を受けている。こういうグループがたくさん来ている。
実にいいことですな。
音楽でも美術でも「芸術」の在り方が日本とは全く違う。
日本人は経済やテクノロジーの発展の割には芸術に関しては著しく民度が低いといわざるを得まい。
これらの芸術は彼らのものだからして、日本ももっと固有の芸術や芸能を子供の頃から正しく教えるべきだと思うんだけどね~。バカみたいに人気取りでダンスなんか学校のカリキュラムに取り入れちゃって…。

200_2「勉強してきた」というのはコレ。
この映画をワザワザ映画館まで観に行ったの。おもしろかった。
常設の有名な作品以外にこの映画で紹介されているモノはとにかく本物を見ておこう!と決めてきたのだ。

Ng たとえばコレ。
ホルバインの「大使たち」。
ホルバインはドイツの画家で、ヘンリー八世の有名なポートレイトもこの人の手によるもの。
何か絵を見ていると今にもこのふたりが絵の中のモノでの「モノボケ」でもしそうな感じだが、これらのアイテムのひとつひとつに意味があって実におもしろい。ここには書かないけど。
ひとつだけ…。
向かって左のオジちゃんの足元にグレーの変なものが斜めに描かれているのでしょ?コレ、だまし絵になっていて、骸骨なの。

210_2フェルメールの「ヴァージナルの前に立つ女」。
フェルメールってのは何だか知らないけど人気があるネェ。
ニューヨークのメトロポリタン美術館のもチェックしたけど、あまりにも小さいのでビックリしたっけ。
下の写真の私、壁によりかかってるでしょう?
コレ、ダメです。
係員がすっ飛んできて怒られちゃった!

220_2どうしても見たかったんだけど、見つからなかった絵が一枚あった。
ひと通り探したんだけど、見当たらない。
もう足があまりにもツラくて、あきらめて一旦は美術館の出口まで行ったんだけど、家内と相談して「次はいつ来れるかわかないから…」ともう一度展示室に戻った。
240_2
そうして涙ながらに探し当てたのがコレ。
ルーベンスの代表作、「サムソンとデリラ」。英語では「ディライラ」と発音する。
ルーベンスといえば「フランダースの犬」だよね~。
コレもとてもドラマチックな絵なのね。
見ておいてヨカッタ!スゴイ迫力。
やっぱり本物は違う!

230_2ココはお隣のナショナル・ポートレイト・ギャラリー。
肖像画だけを集めた美術館。
ココもすごく好きな場所。

250_2今回の話題はナントいっても八つぁんだよね~。
右は二番目のお妃、アン女王。
「B」のペンダントをしているでしょ?ブーリンの「B」。コレが彼女のトレードマークだった。

260_2家内が気づいた。
ヒールを履いている女性をほとんど見かけない。
スタスタものすごい速さで歩くせいか、みんなスニーカーのようなペッチャンコの靴を履いている。
たとえフォーマルな服を着ていても靴はペッチャンコ。
雨が多いので高級な靴や濡れやすい靴を敬遠しているのかもしれない。

270_2つづく