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2013年6月10日 (月)

イギリス紀行2012 その12~サウス・シールズ

2012年7月19日 初出

ただいま~!帰ってきたよサウス・シールズ…って誰もいねぇ~!駅前通りなのよ、コレ!ま、空いてていいか!

左を見てください。Poundland。1ポンドショップね。Poundworldなんてのもある。今の為替レートだと130円均一ショップぐらいになるけど、おそらく日本のそれより割安だと思う。例えば固形石鹸(コレ好きなの)だと3ヶで£1とか…。エ、特段安くない?

その向こう隣は例のツーリストのお伴、WH Sminthね。

右はスティーヴの好物のソーセージサンドでおなじみのDicksons。他にGREGSもKFCもマックも何でもアリよ。

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どうでもいいけど、今頃晴れてきやがって…。夕方になるとこうだ。どうせ夕方晴れなきゃいけないなら朝から晴れやがれ!
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これは旧市庁舎。1941年の大空襲にも耐え抜いた。建設は1768年!1910年に現在の市庁舎ができるまで使用された。1977年にレストアされた。

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旧市庁舎から隣接するマーケット・プレイスを見下ろす。マーケット・プレイスというのはちょっとした街なら大抵持っている。今日は見る影もないが、週末にはここも賑わいを見せるハズだ。

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同じく旧市庁舎の階上から駅方面を見通す。これで6時ぐらいかな?

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やはり古い教会がある。
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ここサウス・シールズはタイン川の河口に位置する港町。すなわちニューキャッスルの河口を意味し、タイン川流域ではニューキャッスルに次いで2番目に大きい街だ。昔は造船と炭鉱で栄えた街であることは以前の回の中で述べたが、現在の人口は約83,000人。完全にニューキャッスルのベッドタウンと化している。

また、タイン川の南岸はSouth Tynesideと呼ばれており、対岸は当然North Tyneside。面積が広い分人口はNorthの方が多いが、Southの方が街としては断然魅力的のようだ。

このSouth Shieldsをホームタウンとしている著名人として人気映画監督のリドリー・スコット(Ridleu Scott)やナント!モンティ・パイソンのエリック・アイドル(Eric Idle)がいるのだ!それと元アニマルズ(The Animals)のギタリスト、我がよき友、スティーヴ・ドーソン(Steve Dawson)がいる!

イギリスに関するあまたのガイドブックのページを繰っても、おそらくサウス・シールズをそこに発見することはできないであろう。しかし、どこへ行っても長い歴史が転がっているこの国はそこに住む人々の普通の暮らしを見るだけでも存分に面白い。

古代ローマ人が外敵から守るために入植したこの街も例外ではなく、また、現地の方々の人なつっこさも大きな魅力と言えよう。
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これは1863~1864年にかけて建てられたという旧税関ビル。1865年にサウス・シールズは独立した貿易港となった。

ビルの後方部は大幅にリフォームされ、イベントができるホールとなっている。

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「マウントバッテン」…イギリス貴族というとこの名前が何となく頭に浮かんでくるのはナゼだろう。マウントバッテン…実に愉快な音列だ。マウントバッテン…実に仰々しいおなめではあるまいか…マウントバッテン。ん~貴族らしい!

で、この面白いお名前の初代ルイス・マウントバッテン伯爵は第二次世界大戦の戦功が評価され「ビルマのマウントバッテン」と呼ばれた。(会ったことないけど)ドイツのバッテンベルグ家の出身でヴィクトリア女王のヒマゴだってーんだから相当高い地位の人。

これは旧税関ビルにあった銅像。いかにも何かものすごい武勇伝がありそう!というのはこのサウス・シールズは世界で最初に救命ボートを発案し製作された街でもあるのだから。

この銅像は第二次世界大戦中にここサウス・シールズから出港して命を落とした数千人の商人を祀ったもの。1990年に先に述べたマウントバッテン伯爵夫人によって除幕された。

商人か…戦火をものともせず商売にチャレンジしたとは…戦時下特有の莫大な儲け話があったんだろうな…。
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今では客船が出入しての~んびりしているが、最盛期は、それはそれはにぎやかな港だったんだろうな~。
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夜の7時ぐらいかな?仕事の後の楽しみ?サッカーに興じる若者たち。
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さびれてていい感じでしょ?
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この石畳が港町らしくて素敵なのだ。
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これはなんと魅力的なパブ!え~、ここでイッパイやってくの?! ッシャー!
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入り口にプラークがかかってる。「Catherine Cookson COUNTRY」とある。「作家のキャサリン・クックソンはこのあたりを題材に『Colour Blind』を著しました」…ハイ、今、これを読んでいらっしゃる方でどれだけ「キャサリン・クックソン」の名前をご存知でしょう?私は知らなかった。恥ずかしながら大学では英米文学を専攻していたが、まったく聞いたことがない。クックソンについては次回もっと詳しくやります。
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もう外観だけでメロメロになっちゃうね。名前もいいね!「The Steamboat」港町らしい!
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さぁさ、今日3杯目のエール、エール!とエール(ale)にエール(yell)を送る。
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内装が予想通り素晴らしいときてる。しっかし、パブの中ってどこで撮ってもキンクスの『マスウェル・ヒルビリーズ』みたいになるね。
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鏡の上にズラリと飾ってあるのはエールの銘板。あれをビールサーバーにくっつけて、何の銘柄が入っているを示す。
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今日はこの4種類。

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まずはSPITFIREというヤツを………ん~、濃くも薄くもない。いいお味。これと遠くイングランド最北地から民生さんに敬意を表してUNICORNというのをいただいた。

そういえば、たいてい2杯ぐらいは飲んじゃうでしょ?ま、滅多に「同じの!」とはならずにほかのを試したくなるのが人情ってもんですよ。で、1杯目とは違う銘柄を頼む。すると必ず、その銘柄のロゴが入ったグラスにエールを入れてくれるの。日本みたいにキリンのコップにアサヒが入るなんてことはマズない。

あんまりジロジロとカウンターや店内を観察しているもんだから、お店のお姉さんが「こっちへ入ってきて写真撮ったら?!」なんて言ってくれた。当然、中に入らせてもらい、サーバーのシャフトを握っったところをスティーヴに撮影してもらった!うれしいなったらうれしいな!

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ドデカいイングランドの国旗を掲げているのはライブをやってるパブ。クラブか。その手前のグリーンの看板の店は楽器屋さんだったけど今はクローズ。
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ここもよさそうだナァ~。
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港町らしく倉庫がズラリと並んでいるが、もうその機能は果たしていない。これは木工のDIYのお店。
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サウス・シールズの産業が壁に描いてある。造船、鉄鋼、石炭産業がメインだ。しかし、今はもうここには何の産業も存在していない…。

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つづく