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2013年6月10日 (月)

イギリス紀行2012 秋の陣 その8~大ショック!

2012年11月5日 初出

今日は英語の勉強から…。( )内は読み方ね。

Migraine (マイグレイン)

Period pain

Neuralgia (ニューラルジア)

Strains

Sprains

Sciatica (サイアティカ)

Rheumatic pain (リューマティック・ペイン)

Lumbago (ランベイゴウ)⇒私コレ。「ランバゴ」かと思った。

Fibrositis (ファイブラサイティス)

さあ、これらはみんな何でしょう?

そう、怪我または病気の名前ですな。病気の英単語はラテン語からきているモノが多く、ひどくムズカシイ!意味は各自調べてくださいね。どうせ覚えないんだから。

で、これらの症状を直してくれるのがこの薬、「アナディン・エクストラ」!ようするに鎮痛剤。こんなに効くのに成分がたった3つしか含まれていない!アスピリン、パラセタモール、カフェインだけ!大丈夫なのか?!スンゲエ強いんだろうね。胃が強くない私なんか一発でおかしくなりそう!海外で薬はコワイね。

イエね、日本にいると薬事法で海外の薬ってあまり目にしないでしょ?ドライバーのステーィーヴが持ってたんで見せてもらったの。

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今日はですね、ロンドンの西部を探検するよ。ここは「ホワイト・シティ」というところ。なんかスティーヴィー・ワンダーの「Living for the City」を連想させるような名前だね。
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ドデカイBBCの設備がある。Television Centreとかいったかな?
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で、一旦、パディントンまで戻る。イギリスいち可愛い駅名?
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オックスフォード、ブリストル、バース、プリマス、エクセター方面への始発駅。
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ここスゴイのは駅を出るといきなり地面の高さでカナルが流れてるの。
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メッチャ頑丈そうな車両止め!これたまにはここに突っ込んじゃうのかね?
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このギャップはスゴイでしょ!Mindしなきゃ落っこっちゃう!

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目的地はココ。
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さっきのホワイト・シティとココはちょっと今日は詳しくできないのね。マーシャル・ブログか他のところでもっと詳しくレポさせてもらいます!
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さて、またロンドンの中心に戻って…今度はテムズ川の南側。ここ一度来てみたかったのです。「エレファント&キャッスル」、何でかって?名前がおもしろいから。だってヘンでしょ?「象と城」なんて駅名!いったいこんな変な名前でぞうしろっていうんですかい?! 

他にも「Angel」とか「Bank」とかいう駅もあるよ。
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しかし、いかにロンドンに来ているとはいえ、用もないのにフラフラ出かけるのも何でしょ?でも今回2つのキッカケがあったのです。

ひとつは先日紹介したロンドン博物館にマイケル・ケインの紗幕が飾ってあって、そこにこう書いてあった。『オレの生まれた街は「エレファント&キャッスル」っていうんだ。でも、誰もそう呼びはしない。みんなただ「キャッスル」って呼んでいたよ』…カッコいい。行ってみようと思ったね、マイケル・ケイン好きだから。

これが駅舎。実はこの「エレファント&キャッスル」という名前の由来は、昔ここに大きな百貨店があって、そこにあった「象と城」のウィンドウ・ディスプレイが評判を呼んだから…とかそんな話のハズ。

駅を出たらスッゲェ雨!

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もうひとつの理由は行こうと思っていた帝国戦争博物館(IWM)の最寄駅だったから。

これが帝国戦争博物館。無料。
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以前にも書いたけど、戦争に関する博物館とか展示が何と多いことよ、この国は。
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ま、かつては世界最強の国だったんだから自慢したい気持ちもわかるけどね。

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でも、日本では見ることのできないものがズラリと並んでいて面白いことこの上ない。泉谷しげるじゃないけど、戦争マニアは大喜びなんじゃん?
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こりゃ何だ、タイガー戦車か?
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有名なドイツのV2ロケット。
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これがタイガーか?全然わからんわ。タイガー、タイガーって伊達直人じゃあるまいし…ごめんなさい。

でもね、こういうの手で自由に触ることができるのね。当たり前だけど、ものスゴく頑丈に作られていることがわかる。これだけ鉄を使えば鉄鋼業は景気よくなるわナァ。我々は軍隊と関係ないところで暮らしているから実感が特にわかないかもしれないけど、「一発戦争すれば景気がよくなる」なんてことを考えている不埒なおエライさんがいてもおかしくないと思っちゃいますよ。

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ところで、私がここへ来たのは戦車を見に来たワケではないのです。

目的はコレ。好きな写真家のセシル・ビートンの写真『THEATRE OF WAR』ってのを見に来たのです。
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セシル・ビートンはイギリスを代表する写真家でファッション・デザイナーでもあった人。ロイヤル・ファミリーや映画俳優なんかを撮りつづけて、こういったジャーナリズム写真でもいい仕事をした。一方、デザイナーの仕事として最も有名なのは『マイ・フェア・レディ』でイライザのドレスなんかをデザインした。あのアスコットのシーンの有名なモノトーンのドレスね。それに『恋の手ほどき』のレスリー・キャロンの衣装なんかもデザインして、この2作でオスカーを獲得した才人がセシル・ビートン。

今回のエキシビジョンは戦地に赴いた人やその周辺の人たちをテーマにするもので、今にも被写体が語りかけてくるようなモノクロ写真が限りなく美しかった。こういう風に撮ってみたいもんですな。
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ところでね、この博物館でモノスゴイものを見たのですよ。今思い出してもショックがぶり返してくるようなね…。それは4階全部と3階の一部を使ったホロコースト・コーナーだ。

こういうのはユダヤ人の習慣や宗教の解説から始まって、ナチズムの台頭があって、ゲットーができて、終末処理場ができて…とサラリとやってしまうのが普通かと思ってた。

ここももちろん史実なので流れは同じなんだけど、展示物や展示の内容がケタ違いにスゴイ。イヤ、恐ろしい。大量虐殺の展示の前には順路をショートカットするための出口が用意してある。後でわかったのだが、つまり、「これより先は興味のない人は入らない方がいいですよ」…という意味。そんな事とは気が付かずドンドン進む…。

新しいコーナーに足を踏み入れた途端、思わず「ウワッ!」っと軽い悲鳴を上げてしまった。そこには無数の白い小さな粒々…。

歯…。

犠牲者たちの歯。…とよく見るとそれは犠牲者たちの囚人服や私服についていた無数のボタンだったのだが、一瞬血の気が引いた。

ホンモノのゲシュタポのユニフォームぐらいでもものすごくインパクトが強いのに、チクロンBの空き缶や、巨大な模型で詳細に解説するアウシュビッツ、犠牲者たちの遺品、靴や服等の身の回りのものが大量に展示されているのだ。特に無数に積み上げられた靴、靴、靴…。それらが本物なのかどうかなど考える余地などまったくない…ショックで。

この悲劇を風化させまいという意図なのだろうが、あまりにもへヴィだ。この博物館がどれだけ日本の観光ガイドの本で紹介されているか知らないが、こういうものこそ、見ておくべきだと思ったね。特に若い人たち。

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まだ少しつづく