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2014年4月

2014年4月30日 (水)

イギリス紀行 2014~その2

前回、「おもしろい!」と大変好評を頂戴しました、ありがとうございます。
だいたい人が苦労している話しってもんはおもしろいもんですな。過去掲載の記事も是非ご覧になってくださいまし。
イギリス紀行2012 秋の陣(8本シリーズ)
Relaxin' in London 伊藤広規、ロンドンを往く(3本シリーズ)
イギリス紀行2012(全19本シリーズ)

ハッピーな体験もあれば、トホホな話しもあるし…イギリスは本当におもしろい。今回も目についたものを書き連ねていきます!

さて、今回の宿泊地はBoston Manor。Manorというぐらいなので当然「マナー・ハウス」がある。

110_3マナー・ハウスとは簡単に言って貴族の邸宅ですな。
下の写真はその敷地内に建っている小学校。

120_3これがそのマナー・ハウス。
一般的に非常に古い建造物が多く、歴史的な価値もあることから、内部を公開しているマナー・ハウスもあれば、実際に住居として使用されているモノもあるそうだ。
このマナー・ハウスは建てられたのは1622年!関ヶ原のチョット後だぜ!

130_3この建物は天井や壁に施された漆喰の彫刻が見事ということで、早朝散歩した時に中を除いてみたが、漆喰の彫刻よりも薄気味悪さの方が勝っていたな。ディズニー・ランドの「ホーンテッド・マンション」みたい。モーツァルトみたいな頭をした人が平然と廊下を歩きすぎて行く姿を見たような…。

よく考えてみると「古い、古い」とばかりよろこんでもいられないような気もするワケで…。というのは、建物が出来て数百年、どれだけ多くの人が住んで来たのか知らないが、かなり多くの人がココで亡くなっているワケでしょう。
それを考えると結構気味が悪い。「ロンドン塔」とか「エジンバラ城」なんか最たるもんだよね。
田舎に見られる古いホテルやB&Bなんて、夜中、寝ている間に部屋にどれだけ幽霊が出ているのかわからんゼ。

敷地内には池まであって実に美しいたたずまいを見せている。

140_3「古いホテル」で思い出した。
泊っているB&Bの「お湯の出が悪くて困った」という話しを前回書いたが、大分前、会議でマーシャルに行くとみんなで泊る古いホテルがあった。ジムの家からほど近いところで、ジムの家でパーティをやってもブラブラ歩いて帰って来れるようなロケーション。
傍らに美しい公園があって、建物は築120年は経ってようかという立派なものだったが、風呂には困った。
ここはお湯の出はよかった。よいどころか盛大に熱湯が出る。これはありがたいと思ったのもつかの間、水の出が極端に細く、頭なんかとても洗えたもんじゃない。アレのおかげで大分毛が抜けた。
程度な温度になるように、細い水の量に合わせてお湯の量を調節すれば今度は全体の水量が少なくて身体を洗うこともできやしない。
アレにはマイッタなぁ。
やっぱり他の宿泊者からもクレームがついていたが、ホテルの連中もクレームをつけられるまで「知らなかった」というワケではなかろうに。確信犯なんだゼ。
そこへ行くとやっぱり日本の接客業はピカいちだね。

ピカデリー線、「ボストン・マナー」駅へ続く道。住居以外にはとにかくナ~ンにもない。

150_2イギリスのポストはまだたいていこういうヤツ。日本も昔はこうだったんだけどね。
こういうモノを見ると昔の日本はイギリスのマネッコをずいぶんしていたことを実感する。郵便の発祥はイギリスでしょ?

160v「SAT」というのは、次に郵便を集めに来る日のこと。

170_3ホラ、土曜日を過ぎると表示は「MON」になっている。「月曜日まで来ませんよ~」という意味。

180_3「Hounslow」というエリアは公園が多いとか、交通の便がいいとか、ロンドンでも住みやすい地区のひとつらしい。
右の赤と白の「T」の字のサインは「この先行き止まり」という意味。

190_3「GIVE WAY」はその字面通り「道譲れ」。その下の矢印の標識はYesでおなじみのラウンドアバウト。あのクルクル回ってる交差点ね。
つまり、「この先にラウンドアバウトがあるから、中に入っている車を優先させなさいよ」ということ。
ちなみにラウンドアバウトがあるのはこうした郊外のみ。ロンドンの中心地にはまったく存在しない。

200_3ロンドンの中心地から少し離れた住居地区を訪れてすぐに気がつくのは路上駐車だ。
道路という道路にビッシリと乗用車が連なっている一方、住居にガレージが一切ない。月極駐車場のようなモノもまったくない。
そして、路上に停まっているすべての車のフロントガラスには下の写真のような証明書が貼ってある。
気になる。そこで仲良しのMarshallのDannyに尋ねてみた。

ピンク色の丸いヤツは「Road Fund Tax」といってイギリスの高速道路や一般道を整備維持するための税金を払っているという証書。

で、イギリスでは住民税を払う時に登録申請すれば家の前に自家用車を停めちゃってていいのだそうだ。その登録を示すのが上の四角い「RESIDENT(住人)」というヤツ。いいな~。

イギリスは日本に比べて国土が2/3、人口が半分とかいわれるけど、こんなことろでそれを実感するね。
仮にピカデリーサーカスをロンドンの真ん中ということで銀座だと仮定すると、このボストン・マナーはそうだな…時間的に市川ぐらいかな?そんなところで路上駐車し放題なんて考えられる?
240v_2そして、駐車許可を受けていない人は駐車チケットを買って車を停めなければならない。
230_3これは駐車券の自動販売機。
月曜日~金曜日の午前9時~午後6時まで4時間を上限に路上に駐車することができる。30分で£1.00だから1時間で360円弱。日本よりチョット高い。日曜日と祭日は無料。

210vおもしろいのは、この駐車料金を携帯から電話して払えるという点。MrshallのCraigもこれを利用していたが、このメーターの番号(この場合1693)をしかるべきところに電話をすると自動的に料金がチャージされるらしい。
東京のパーキングメーターが100円硬貨しか受け付けなくて困ったことない?100円玉を作るために食べたくもないアメをコンビニで買ったりして…。
その点、コレ便利だよね。

220_2イギリスでは大小を問わず、ありとあらゆるすべての道に名前が付いている。こんな細い路地にも「CLITHROW PASSAGE」なんて大層な名前が付けられている。
だから住所さえわかって大体の場所さえわかっていればほぼ迷うことはない。これはいつも便利だと思う。
要するに建物の建て方というか、都市計画とまではいわないまでも、区画整理がうまくできているんだよね。日本の住所は実に複雑だもんね。

待てよ…。イギリスってすべての家が道路に面しているのか…。「道路」というのは両側に車が停められる程度の幅員があるということね。
だからさっき書いたように路上駐車ができるんだな。ウチの前は4t車が入れる程度の幅員はあるけど、それでも住人がこぞって車を止めたら大変なことになる。

ロンドンではユーストン駅から電車に乗って北へ行けば20分足らずで牧草地が広がり、牛や羊が草を食んでいる光景に出くわす。
ましてや、ロンドンの街中は美しい緑の公園だらけだ。

ロンドンの人口は830万人だそうだ。東京は1,323万人。ま、東京の方が500万人ほど多いが、東京エリアの広さと言ったらロンドンの比ではない。もっとゆったりできてもいいと思うんだけどね。いかに東京は狭いエリアに偏って人々が暮らしていることがわかる。

そうそう、最近渋谷の駅前の交差点の写真を撮っている外人が増えたね~。「ナニおもしろがっとんじゃい!」と言ってやりたくもなるけど、確かにあんな光景はピカデリー・サーカスでもオックスフォード・サーカスでもはたまたタイムズ・スクエアでもお目にかかることはできない。一大スペクタクルだ。

そんな東京が一番好きなんじゃ!

235ピカデリー線、ボストン・マナー駅。これからEastboundのチューブに乗ってロックの名所をめぐりに行くのだ。

250_3取材した内容はおいおいMarshall Blogの「イギリス-ロック名所めぐり」でレポートするのでどうぞお楽しみに。まだまだあるのよ、名所。

260_2あ~、歩き疲れた。
ここからもうひと悩みしなきゃならないのが夕食だ。
もうすぐ帰るにしてもやっぱり恋しいのは日本食。ウエストエンドには日本食のレストランはいくらでもあるけど、今の為替レートだとバカバカしいほど高くなってしまう。
チャイナタウンの中華もな~。ワンタン麺に餃子にビールなんていったらそれだけで3,000円近くになるもんね。

270v…悩んでいたら、こんなものを発見。「JAPAN CENTRE」だと?ピカデリー・サーカスにこんなんあったっけ?
中には生鮮食品から乾物までありとあらゆる日本の食べ物や調味料が売られている。
スゲェ混んでる。お客さんは日本人ばかりと思いきやそうでもなくて、半分ぐらいは日本以外の人たち。

280_3ここでナニを買ったかは次回発表することにして…。

290_3モニカの待つ(待ってない!)ボストン・マナーへと家路についた。

295つづく

2014年4月28日 (月)

イギリス紀行 2014~その1

1年半ぶりのイギリス。今回はVirgin Atlanticにした。
Virginのエアバス機って前の席との感覚が狭くてつらいんだよね。
で、3,000円だか5,000円だか余分に払って数インチ広い席に変えてもらおう…と早めに空港のカウンターに並んだ。ささやかなアップ・グレードだ。
すると、チェックインのカウンターで「36,000円でプレミアム・エコノミーへのアップグレードが可能です」と誘われ、即OK。
私にとって36,000円は「超」のつく大金だけど、実は「このオファーを受けた場合はOKする」と事前に心を決めておいたのだ。
…というのは7~8年前にヒースローでこのサービスの誘いを受けたことがあって、私はその気があったのだが、その時は私ひとりではなかったのであきらめた。そのリベンジという意味もあって迷うことなく席を変えてもらった。ま、お金のことは後でナントカなるだろう。

01アップグレードした席がまたうまい具合に切れ目の一番前だったので足を悠々と延ばすことができ、ほぼベッド状態で超快適なフライトとなった。身体の疲れがエコノミーとはまったく違う。
写真はプレミアム・エコノミーの食事。ま、うまくはないけどこれまたエコノミーよりは全然マシ。
しかし、機内食ってどこも年々ひどくなるような気がするんだけど…。

映画は相変わらずヒドかったな。
反論があるのを覚悟でいうけど『ゼロ・グラヴィティ』とかいうの全然よくなかったな。ウスすぎるよ、脚本が。この歳になると視覚効果だけで2時間を費やすのはキツイ。
『キャプテン・フィリップス』ってのは先が読めるほどに単純な作りだったけど、なかなかよかった。もっともトム・ハンクスじゃなきゃとても観てられないけどね。

帰りに観た2本のイギリス映画は結構おもしろかった。
ひとつは「酔っ払いが世界を救う」という副題のついた『ワールズ・エンド』とかいうヤツ。あるドラッグ中毒者が昔の仲間と故郷へ帰って12件のパブをハシゴするというプロットが気に入った。舞台となるのが「イギリスで最初にランドアバウトが作られた町」というニュートン・ヘブンなる田舎町。チョコッと調べてみた限りではどうも架空の町のようだが、こんな設定がいかにもイギリス風でおもしろい。猛烈に荒唐無稽な内容なんだけど、少なくとも謎解きを夕飯の後にするよりは面白い。

もう一本のイギリス映画『アバウト・タイム』ってのも荒唐無稽なラブ・ストーリーながら、すぐに家に帰りたくなるような気持ちにさせる実にホッコリとした作りで交換が持てた。

飛行機の映画って画面のサイズが理由なんだろうけど、吹き替え版が多いじゃない?アレ、あんなにヒドイんだろう?「ヒドイ」というのは訳とかいう話しではなく録音のこと。画面の中の人がしゃべっているようには聴こえない。

ちょっと映画の話をするけど、ナニ、最近の映画館って吹き替え版がメインなんだって?!それだけじゃなくて、テーマ・ソングも勝手に日本でひっ付けたくだらない歌の方が標準になっているらしい。
なんてバカなことを!映画は音楽より腐ってるでね。吹き替えなんて獲れたての天然マグロの大トロを炭になるまで焼いて食うようなもんだ。

02夕暮れのミルトン・キーンズの空。
ミルトン・キーンズにはかなり大規模なショッピング・センターがあるんだけど、日曜日ともなるとすべて5時で閉店。ガラ~んとしてて怖いわ。

07…ということで近くのパブへ。
このあたりは新しい街なので、トラディッショナルなパブはない。つまらない。

08イングリッシュ・エールもない。つまらない。
ってんで仕方ないのでギネスと不味いポテチを食す。
このギネス£5(900円近く)もしやがるんだぜ。お金ない。

09ちなみにある日の昼食。

9aこれは別の日の昼食。
そうです。同じです。みなさん毎日同じものを召し上がっています。

9b我々日本人の感覚でいうとおかず(副食)があって、ごはん(主食)があって…でしょ?これを西洋の食事に当てはめるとよく「彼らの主食は肉だ」なんていいうけど、イギリスに関して言うと、庶民の主食はコレです。
WALKERSのポテトチップス。向こうではクリスプスといいます。イギリス土産として有名なタータン柄の四角いクッキーとは別のWALKERS。あっちはスコットランド、こっちは西ウェールズ。    
これが彼らの主食。とにかくいつでも食べてる。ところがね、コレが実際に大変ウマいときてる。

そのおいしさの秘密が袋のウラに書いてある。
1.100% Great British Potatos
---これはそうでしょうな。スーパーにいけば「煮る用」、「揚げる用」、「焼く用」等、日本では見たことのないじゃがいもがゴマンと売られている。イギリスもじゃがいもが盛んな国だ。日本のものより味が濃くておいしい。ただ、ふかしてバターを乗せて、「あ~、ホクホクでおいしいな」っていう感覚はないような気がするな。

2.Cooked with Sunseed Oil
---「ひまわり油」で揚げているそうだ。日本のポテチはどうか…と調べてみると手元にある小●屋のものには「植物油」としか書いていない。

3.No Artificial colours or preservatives
---おなじみの「合成保存料、合成保存料は使用していません」というヤツ。

4.No MSG
---これは「ウマさの秘密」というより、食品の安全性を強調した宣伝文句かな?MSGとはMichael Schenker Groupではござらんよ。Monosodium Glutamate、すなわちグルタミン酸ナトリウム。ウマミ成分っていうヤツ。平たく言うと「味の素が入っていない」ということ。
日本ではまったく騒がれないが、これを過剰に摂取すると身体に変調をきたすとして、欧米では扱いをかなり慎重にしている調味料。
では、日本のポテチはどうか?…ウワッ!ガッチリ入っとるがな!「調味料(アミノ酸)」というのがそれ。
でもさ、「和食は世界一の健康食」とうたう一方、MSGがドバッと入った味噌ラーメンやカップラーメンを「ウマイウマイ」と言って豪快に麺をすする日本人と、死ぬほど脂っこいものと甘いものをドカ喰いして、「健康に良くないから私、コーラはダイエット・コークしか飲まないの…。健康を考えてサプリメントは一日最低100錠は飲むようにしているのよ!」という欧米人、どちらが健康か?

そういえば、イギリス人ってコーヒーとか紅茶によく砂糖を入れるんだよね。でも超肥満人との遭遇率はアメリカに比べてイギリスの方が断然低いな。

とにかくWALKERS、いつも滞在中に何袋も食べちゃうの。色んなフレイバーがあるけどこの赤い普通の塩味のヤツが一番おいしい。

あ~、こんなこと書いてたらWALKERS食べたくなってきた。…と思って、東京で買えるかどうか調べてみると、なんと入手不可!こんなに何でも手に入る東京なのに、たかがイギリスのポテチが手に入らないとは驚きだ!
何でもイギリスから直接取り寄せるという方法もあるようだが、値段を見てこれまたビックリ!誰が頼むかッ!

9c_vこれはミルトン・キーンズのSainsbury's。セインズベリーズはTESCO、ASDAに次ぐイギリス第3位のスーパー・マーケット・チェーン。TESCOに抜かされるまで、かつて食品部門の売り上げは全英トップだった。
下の写真。この通りの両側はほとんどポテトチップス。ポテチが主食というのは冗談にしても、それに近い存在であると言っても過言ではなかもしれない。
何でもイギリス人にとって「無くなったら困るモノ、ベスト3」に選ばれているらしい。

9d今回ロンドンで滞在したのはBoston Manorというヒースローにほど近いところ。このシーズン、どこもかしこも高くてサ…安くてよさそうな宿を探しているうちにだいぶ西になってしまった。

10_3すぐお隣はHanwellだもん。HanwellはおなじみJim Marshallが最初に出したドラム・ショップがあったところ。ま、Boston Manorからはだいぶ遠いけど。

20_2街並みはこんな感じ。

30_3周りには住居以外何にもない。

40v典型的なロンドン中心部からはずれた居住区。

50_3これが今回のお宿。いわゆるB&B。
到着して中に入ろうとすると鍵がかかっていて入れない。貼り紙がしてある。ナニナニ「呼び鈴がこわれているのでココ(電話番号)へ電話してください」だって?面倒だな。

で、電話をして到着したことを告げると、中から大人しそうなおばあさんが出てきた。
ひと通り挨拶と自己紹介するが、すさまじく反応が鈍い。
何しろこのおばあさん、「コーヒー」か「ティー」か「モニカ」しか言わない。
何か質問をすると「モニカ、モニカ」…コレばっかり。じゃこっちは「サンクス、サンクス」ってか?アンタ、吉川晃司かッ?!

このおばあさん、英語がカラッきししゃべれないのだ。
以前にフランクフルトでも英語がまったくしゃべれないイラン人のタクシーの運転手と車内でふたりきりになってしまい、まんじりともしないイヤな時間を過ごしたことがあった。
こっちだって取り立てて英語がうまいワケではないが、外国に来て英語が通じないのは実に恐ろしい。結果はどうにでもなるのだろうが、瞬間的にどうしていいかわからなくなる。

そういえば以前、ハマースミスのホテルのロビーでアラブ系の女性が100%ボディランゲージでホテルの係員と会話(?)をしているのを見たことがあったが、アレはなかなかスゴかった。100%ですよ。そうなるともう完全にジェスチャーゲームですよ。
ホテルの女性もその身振りを見るたびに「mmm...square...」…「bed?」とか「bath?」とか当て推量でレスポンスしている。おもしろかったけど、まさか始終見ているワケにもいかないし、頃合いのいいところでその場を離れたが、アレ、最終的にどうなったんだろう?
60_3さて、吉川さん…じゃない、モニカ。
要するにこのおばあさんが言いたいことは「アタシャ英語がダメだから、英語がしゃべれるモニカが来るまでコーヒーか紅茶でも飲んで待っててチョーダイな」ということ。
で、リビングに通してもらい、コーヒーをお願いした。完全にインスタントだった。
ほどなくして現れたモニカは20代中盤のなかなかのカワイコちゃん。
おばあさんはお母さんなのかな?
2人の会話を聴くにロシア系の人たちに違いない。
以前泊ったロンドンの東、Tottenham HaleのB&Bもオーナーもポーランドだかルーマニアだかの人だった。

モニカから宿泊のルールを教えてもらってから部屋に案内してもらう。
「スイートだったわね。スイートはこっちよ」と裏庭に出る。
お、離れかい?オツだね~…

70_3…と思ったら、こんな。
こ、これがスイート?牢屋?

80v中に入ると…スゲぇ、台所も付いてら!

90_3部屋はこんな感じ。もちろんワンルーム。
奥の扉の中にはトイレとシャワーがある。
これが、ヤラれちまった!お湯のこと。
ロンドンの家は築100年なんてのはザラだから水やお湯の出の悪いところが多い。ここも例外ではなく、シャワーはショボかったな~。
しかし、居心地は決して悪いワケではなく、どこか秘密基地的なフィーリングで難なくスゴせた。

ところが、Free Wi-Fiとうたっておきながらこの離れには全然電波が来ない!文句を言おうにもあのばあさんじゃ言葉は通じないし…。モニカは別の所に入るようだし…と思い、メモを書いてばあさんにそれをモニカに渡してもらうことにした。
ばあさんは相変わらず「モニカ、モニカ」と言っていたが意味がすぐにわかったらしかった。
戻ってくるころにはモニカがうまい具合に処置してくれているだろうと期待して我が家に戻ったが、モニカめ、何もしていなかった。
テレビない、インターネットない、iPODは古くてすぐにバッテリー切れる…で音が一切ない実に静かな二晩を過ごしたのであった。
たまにはこういうのもいいもんだ。これがホントの「♪サンクス、サンクス、サンクス、モ~ニカ」だ!
お後がよろしいようで…。ありがとう、モニカ!Free Wi-Fi、チャンとやっとけよ!

100_2つづく