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2016年1月 3日 (日)

イギリス紀行2015 その10~フォーには気をつけろ!

ハンプトン・コートから国鉄と地下鉄を乗り継いできたのはココ、ホクストンというところ。
10ホクストンにはジェフリー・ミュージアムという博物館があって、ここに訪れるのが目的のひとつ。

20すごくきれいでしょう?緑がイッパイで気持ちがいい!

30ココが入り口。
ガラスのドアのデザインが鍵穴になってる。
この博物館はイギリスの「住い」の博物館なのね。

35時代ごとにイギリスの民衆がどんな生活をしていたのかを展示している。
ま、期待していたよりは面白くなかった。

40チャッチャと館内を見て回って目的の二番目の場所を目指す。
誰も歩いていない。

50このアタリはベトナムのコミュニティなのね。
だからそこらじゅうベトナムのレストランばかりなのよ。
ベトナムといえば、「フランスと中国の二大グルメ国が統治した国」だけあって食べ物はウマいというのが定番ですわな。
60
で、家内が予め調べておいてくれた店に入る。
昼食の時間はとうに過ぎていたせいもあって、店内には白人の女性客が二人いるのみ。
彼女たちのテーブルの上に乗っている料理に目をやると…ウマそう!

G_img_1390 まずはビール。
サイゴン・ビールで生春巻きを頂こうというワケね。

70ドワ!この生春巻き、スッカリ揚がちゃってる!
これじゃ普通の春巻きじゃんけ!
ま、おいしかったけど…。

G_img_1385家内はこのヤキソバみたいなヤツ。
これも実にうまい!

G_img_1387 私は牛肉のフォー。
過去の経験から学んだことのひとつに「ダシ・ゲット」がある。
我々、海外に行くと恋しくなるものの代表として「米」を挙げることが多いが、「米」は案外色んな所で口にすることができる。
アメリカに行くと「茶」の類が猛烈に恋しくなる。でもイギリスは紅茶があるのでゼンゼン平気。
で、実は一番恋しくなるのは「ダシ」なの。
昆布やカツオのあのダシね。
こればかりはフィッシュ&チップス屋へ行ってもインド料理店にいっても摂ることができない。
もちろん中華料理や日本食レストランに行けばOKなんだけどそれでは面白くない。
そこで発見したのがタイやらベトナム料理系のレストラン。
ここで出される魚のダシ系のスープはおしなべてウマい。
ただ、私の場合、オーダーする時にゼッタイしなければならない儀式がある。
それはこのセリフを言うこと…
「No coriander, please!(コリアンダーは入れないで!)」
このことである。
コレを伝えておかないと大変なことになる。
コリアンダーとはパクチーのこと。私はパクチー絶対お断りなの。どんな小さなカケラでも入っていればすぐわかる。
で、最初、このパクチーを英語で何というかで悩んだ。当然「パクチー」で通じると思っていたからだ。
「パクチー」のアクセントに変化を加えてみたり、「シャンツァイ」とか色んなことをした結果、「オー!コリアンダー!」とウェイターが理解してくれて九死に一生を得たことがあった。
今回はもちろん何の問題もなし。
かなりおいしくて一杯ペロリと完食させて頂いた。

80お腹がふくれたところでバスで移動!

90オラオラオラオラオラ~!
やっぱり二階の一番前は気分がいいね!

100以前紹介したパブも眼下に見えるぜ!
左下のオッサン、ナニ見てやがんでェ!

110肉屋の中もお見通し。

120アブね、アブね!
こんなセマイ通りを二階建てバスがギンギンにスレ違っちゃう。

130終点のトッテナム・コート・ロードで降りる。
ココはロンドンのお茶の水、デンマーク・ストリートの端だ。

140コレがデンマーク・ストリート。もうMarshall Blogに何回も出て来ているのでご存知の方も多いだろう。
笑っちゃったのは、家内のセリフ。
通りに足を踏み入れた途端、「ウワッ!さびれてる!」だって!大笑いしちゃった。ホントのことだから。

150それならば…と、数年前の写真を見てみる。
アララ、全然変わらない!
ここも近い将来なくなっちゃうらしい。

155トッテナム・コート・ロードまで来たからついでに大英博物館へ行っておこう。
以前、「世界の四大博物館」に、ルーブル、メトロポリタン、エルミタージュと並んでスーパーの「ダイエー」の博物館が入っていると思っていたアホがいて仰天したことがあった。

160ここもセキュリティが厳しくなった。
以前はこんな持ち物チェックなんかしていなかったんだよ。

170「家内興味なし」ということで「短時間滞在記録」を大幅に更新!
だってロゼッタ・ストーンをチラっと見ただけなんだぜ。こんな観光客いない。
でもね、ここは広すぎちゃって!ジックリ見て回ることができれば、そりゃ面白いに決まってる。でも、足腰がそれを許さないのね。
博物館とか美術館って知らない間にモノスゴイ距離を歩いていて、足がガクガク、腰はバキバキになっちゃう。
短時間見て回るのであればV&Aの方が面白いかも。

180大英博物館の向かいにある「MUSEUM」というパブ。
カール・マルクスはこの店の常連だったという。

190ブラリブラリとあるいてコヴェント・ガーデンへ。
ご存知、フレー・メイソンの本部。
ここの博物室には一度入ってみたいと思っているんだけど、なかなか…。

200vすぐ近くにはこんなパブも…。
「arm」というのは「紋章」という意味。こりゃフレー・メイスンのたまり場っぽいね。

210vロイヤル・オペラ・ハウスまで足を延ばして今回はおしまい。

220つづく

イギリス紀行 2015 その9~チョイと八っつぁんトコへ行ってくらぁ

数日前に訪れた時は雨模様だったので、リベンジ。
やっぱりココはいい天気で押さえておかないと…。

10ウエストミンスターのこと。

20ウエストミンスター寺院の横のロータリーに立っているチャーチル像。

30v第二次世界大戦でイギリスをはじめとした連合国軍を勝利に導いた時のイギリスの宰相であることは誰しも知っているだろう。
フルネームはSir Winston Leonard Spencer-Churchill, KG, OM, CH, TD, PC, DL, FRS, Hon. RAという。
KGだのOMだのはもらった勲章や学位の略称。
ジム・マーシャルもDr. James Charles Marshall, OBEという。
ポール・マッカートニーはSir James Paul McCartney, MBE。
ジムはSirの称号は得られなかったが、MBE(Member of British Empire)よりOBE(Order of British Empire)の方が上のハズだ。
ちなみにポールのSirは一代限りで、世襲はできない。Andrew Lloyd WebberやElton JohnのSirも同じ。
税金をたくさん払うからご褒美としてそういう称号がもらえるのか、称号がもらえたから文句言わずに納税するのかは知らない。

40

この人の生家は300年前に立てられたブレナム宮殿というお城だ。ナント、世界遺産。
チョッ~ト、実家が「世界遺産」って一体どうなのよ!
チャーチルの戦時中の面白い逸話を知った。
今ココで書きたいけど、機会はMarshallの新商品が出る時に譲ることにする。

50

少しでもいいからイギリス発音を身に付けたくて買った2枚組のCD。
BBCの制作で、チャーチルの有名なスピーチが延々と収録されている。ま、すべてはわからないけど、わかるところは面白い。やっぱりすごい説得力だ。
Never give in!か…。私も負けないぞ!って何に?

日本の政治家の演説じゃチャンチャラおかしくてとてもこんなCD作れないわな。CDになるのはせいぜいあの号泣県議の記者会見ぐらいか?

Wccd ウィンストンと記念撮影。
実はココ、メッチャ交通量が多い道路に囲まれているスクエアで、出入りが案外面倒なので注意。

60vこんな感じ。
左がチャーチル、右がウエストミンスター寺院。突き当たりはテムズ川にかかるウエストミンスター橋。
ってんでそっちに歩を進めよう。

70おなじみの光景ですな。
ビッグベンもかなりガタが来てるんだってね。

80自転車の往来も結構多い。

90vいい天気なんだけど、モノスゴイ強風!

100右は元ロンドン市庁舎で今は水族館になっている。
この右岸にネクタイで首を絞められた女性の死体が打ち上げられるところからヒッチコック後期の名作『フレンジー』が始まる。

110ウエストミンスター橋の装飾。
ジックリ見て歩くと意外な発見が多いロンドンの建築物。

120London Eye。
まだ朝だったからガラガラだったけど、日中はいつもモノスゴイ行列ができている。

130料金は今のレートで4,000円程度。
一周だいたい30分ぐらいかな…。
それで4,000円が高いと思うか、安いと思うかは、アナタしだいだ。

140テムズ河畔から離れてロイヤル・フェスティバル・ホールの横を入って向かったのは…

150ウォータールー駅。

160ここはかつてユーロスターの発着駅だった。今は駅舎が立派なセント・パンクラス駅に取って替わられちゃった。

170電車の出発を示す電光掲示板。
どこの駅も共通だ。
コレすごくいいと思うんだけどな。
左から時系列にこれから出発する電車が提示されていて、一番上は終点の駅名。その下に停車駅がズラッと並ぶ。
でも日本の場合、ほとんどすべての電車が同じ駅に停まるので意味ないか?

180これからハンプトン・コートへ向かうのだ。
前から一度行ってみたかったところ。
コレがその電車。プラレールみたいでしょ?

190v内部は赤で統一。
全部ブルーのヤツもある。

200ウォータールーを出て10分も経つとココに停まる。
あのウィンブルドンね。
テニスにはナンの興味もないけど…。
でもここのフランチャイズ・チームがMarshallのミルトン・キーンズと合併してMK Donsになったのだから縁がないワケでもない。そうでもないか?

210ウォータールーから約30分でハンプトンコート駅に到着。
ロンドンの中心から20kmほど南西のロケーション。
コレ駅のホームの売店。
サンドイッチやらカップケーキやらが置いてある。ノンビリしてるな~。

230

掲示板にが日本語の表示が…。
英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、そして日本語。中国語も韓国語も見当たらない。もうすぐ日本語の上に中国語が入って来るんだろうな。

220v駅舎はこんな感じ。ここはジェフ・ベックやエリック・クラプトンの地元サーリー州に属する。
イギリスの行政区分には「state」はなく、「county」となる。でも「county」も「州」という訳語を当てているようだ。

240駅を出るとすぐにテムズ川。
雲は多いけどいい天気だ。

250橋を渡るとすぐ右手に見えてくるのがハンプトンコート宮殿。

260すなわち、ヘンリー八世の家だ。

270入り口に掲げられたタペストリー。
「Welcome to Hamptom Court,  house of our most Sovereign Lord, King Henry VIII 」と知るされている。
「我々の最も権威ある君主、ヘンリー八世の家にようこそ」…ぐらいの意味かな?
ヘンリー八世が好きなんだよね、イギリスの人って。
350
この人ね。
我が家では「八っつぁん」の愛称で親しまれているヘンリー八世。
ヘンリー八世はMarshall Blogでリック・ウェイクマンを絡めて「ロック名所めぐり」で一本編もうと思っているのでココでは細かく触れない。
大英帝国史の中でも「暴君」として最も有名な元首。
日本の総理大臣同様、イギリスにはチャールズ二世とかジョージ一世とかヘンなのが山ほど王様やら女王様に君臨して来たが、現地の友人数人に八っつぁんのことを尋ねると、「悪」と知ってはいるものの「好き」みたいな返事が多い。
田中角栄的人気とでも言えばよいのだろうか?

G_img_1321ここにも大勢の小学生たちが見学に来ていた。
この学校はお坊ちゃん校な感じだナ。

280マァ、何せ豪華絢爛!

290この施設の見所のひとつ、夜な夜な激贅沢な宴が繰り広げられたという食堂。
「食堂」ッたって「焼き魚定食880円?高ェな~」とかいうのとはワケが違う。Banquet roomっていうヤツ。

G_img_1083 天井ははるか高く、東京ドームは入らないにしても、ヘタすりゃO-EASTが丸々すっぽり入っちゃうようなデカさだ。
この天井の装飾にはヘンリー八世の二番目のお妃、アン・ブーリンの頭文字「AB」が所々に刻まれていたが、ご存知の通り、アンは処刑されてしまう。
その後、その「AB」の印をすべて削りとったのだが、ひとつだけ削り忘れたところがある。さて、どこでしょう?…ってわかんね~。見えないっつーの。こちとらもう老眼なんだから!
370
食堂に人が集まると、チョットした寸劇が始まる。

300演奏は大したことないな…。

310どうもこの人がヘンリー八世役らしい。
一応最初から最後まで成り行きを見ていたが、何かオチらしきものが一切ないんだよね。
見ている人全員の頭の上に「???」が出ていたのを私は見逃さなかった。

320v中庭もこの通りの美しさ。こんなの「家」じゃね~!
この宮殿は元々当時のヨークの大司教であったトマス・ウルジー(カンタベリーとヨークの大司教はメッチャ偉い)の持ち物だったのだが、ヘンリー八世が「いいな~、あの家…」とヤキモチを妬き出したので八っつぁんにプレゼントしちゃった。
または、ウルジーは自分の立場がヤバいと感じて、八っつぁんのゴキゲンを取るためにあげちゃったとか…。
どっちも同じか…。
しかし、さんざん悪政をひいておいてイイ気なもんだ。政治家のやることは今の日本と変わらんね。

330相当手を入れているんだろうけど、マァ、どこもかしこも美しく豪華なことこの上ない!
400v
子供たちはゼンゼン興味なさそうだったけど。

380

このコスプレの人は先生かな?それとも係の人かな?
ヘンリー八世の六人の妻なんでのは子供たちにどうやって説明するんだろう?
また、プロテスタントに起こりついても触れるのだろうか?
興味あるな~。

360ここもスゴイ…ギャラリー。
今、美術作品を展示する設備を「ギャラリー」と呼んでいるが、この言葉は元々は「回廊」という意味だったらしい。
ヘンリー八世はこのバカデカかい回廊に美術品を飾り、天気が悪い日でもそれを眺めながら散歩ができるようにした。
それが転じて「ギャラリー」が美術品を展示する設備を意味するようになったとか…。

ヘンリー八世の五番目のお妃、キャサリン・ハワードは姦通の罪でアン・ブーリン同様処刑されたが、護衛に護送される直前、無実をヘンリーに訴えようとしてこの回廊を叫びながら走り回ったという。
だから当然、ここに夜な夜なキャサリンの幽霊が出ても仕方あるまい。
ちなみに三番目の王妃、ジェーン・シーモアの幽霊も有名なのだそうだ。

390デザインの異なる煙突。何らかの意味があるんだろうね~。

340

London Passの元を取らなければならない都合があってあまりユックリできなかったのが残念!
またジックリ見たいな~。
…と、外へ出るとさっきまで晴れていた空はどこへやら、スッカリ雨雲に覆われているではないの!

410これぞイギリスの天候!
すぐに雨が降り出して小走りにハンプトンコート駅まで戻ったとさ…。

420まだまだゼンゼン続く。

2015年9月 4日 (金)

イギリス紀行 2015 その8~テムズに沿って歩く

タワー・ブリッジのすぐそばにあるのがこの「デザイン・ミュージアム」。
以前から一度入ってみたかったんだけど、入館料が£13.00(=2,665円)もするのでロビーにあるミュージアム・ショップをチェックするだけでいつもガマンしていた。

10vでも、今回は入るぞ~!
例のLondon Passが有効なのだ。元を取らなきゃソンソン!

20_6グラフィック・デザイン、工業デザイン、建築デザイン、と種々にわたるアイテムが展示されている。

50_7
訪れた時は「靴」をモチーフにしたアイテムの特別展が開催されていた。

30_62007年にはThe Times誌が選ぶ「年間ベスト博物館」の第二位に選出されたそうだ…が…ハッキリ言って私が期待していたものとは全く違っていた。
あ~、£13.00出さないでヨカッタ…。
それでも年間20万人の人が訪れるんだって。全員London Pass持ってたりして。

40_5さっきの青空はどこへやら、いよいよ雲行きが怪しくなってきた…と思ったらもう遅い!

60_6「ザー」っというより「ガー」っと来た…と思ったらコレ、雹(ひょう)じゃねーか!パチンコ玉よりチョット小さい白い球が猛烈な勢いで降ってくる~!

70_7「ヘイズ・ガレリア」でしばし休憩。
ここは元々倉庫だったが、1980年に改装されて観光地となった。といっても、チェーンの店舗が連なっているだけで、さして観るべきところはない。
写真ではわかりにくいが、真ん中には金属の彫刻があって、それの評価が高いらしい。

80_610分もしないうちに晴れて来た。
これは「HMS Belfast」という実際に第二次世界大戦で活躍した軽巡洋艦で、大英帝国戦争博物館の分館として1971年より博物館として利用されている。

90_7コレがチケット売り場。
ま、お金のことばかり言って申し訳ないんだけど、ここも以前から入ってみたかったが入館料が£16.00(¥3,280)もするので長年パスしてきたところ。
今回はLondon Passで遠慮なく入ってやった!

95_2外から見るよりはるかに広い艦内にビックリ。もちろん寸分のスキ間も無駄にしないようにどこもかしこも機能的に設計されているからだ。
コレはパン工場。

100_5魚雷。デカい!
「魚雷」は英語で「torpede」。「シビレエイ」という意味だ。
そして、「魚雷」といえば」ロックではThe Pretty Thingsの『Silk Torpedo』。ジャケットはHipgnosisでステキなんだけど、音の方はチョット…。何枚かアルバムを持っているけど、どうもThe Pretty Thingsはニガテ。
また、映画なら何と言っても『アフリカの女王(The African Queen)』だろうね。ジョン・ヒューストンが監督で、ほとんどハンフリー・ボガートとキャサリン・ヘップバーンしか出て来ない。ストーリーの中で「魚雷」が実に重要な役割を果たす。
コレも死んだ父から子供の頃に教わった映画だが、初めて見た時ヤケクソにおもしろいと思った。

ちなみに「魚」と「雷」を入れ替えて「雷魚」となると、英語で「snakehead」となる。「雷魚」は「蛇頭」なんだって。
昔、お祭りになると、「雷魚釣り」やりたくてネェ。親から禁止されてたのでやったことなかった。そりゃあんなもん釣って持って帰って来られたらイヤだもんね。

120_7コレは教会。

130_6館内に放送局があって、乗組員のためにここからお楽しみの音楽を艦内に流した。ジャズだね。
余裕ですよ。
そんな国の連中とケンカしてかなうワケないよ、そもそも。
マネキンが変な恰好をしているのは、こういうことをしているアーティストとのコラボなんだって。当時の乗組員がこういう格好をしていたワケではない。余計なことしなきゃいいのに。
でも、本当にこんな格好しているのを知ったら、敵はヘタな武器よりビビるかもよ。

140_6艦内の階段はどこもかなり急。階段というよりハシゴ。
で、この写真を撮ったのは、黄色いサインが気になったから。
「Face Ladder」って書いてある。
つまり、ハシゴの方を向いて使用しろ…ということ。
コレは学校で習わない英語だよ。この手の表現は現地に住まないと絶対に習得できない。

150v_2砲弾の格納庫。

160v_2デッキに出てパチリ。
後ろにタワー・ブリッジが見える。
風が強くて寒い~!

170_5晴れてるんだか、曇ってるんだか、雨が降るんだか、なんともスゴイ天気!

180_7隅田川同様、タワー、ウォータールー、ブラックフライヤー、ウェストミンスター等、テムズ川も名橋が多い。
「♪ロンドばし落ちた~、落ちた~」の歌のおかげで、名前としてはこの「ロンドン・ブリッジ」が最も有名なのではないだろうか?
その「ロンドン・ブリッジ」がコレ。
見ての通り、ごくごく普通の橋よ。

190_4ところが歴史がスゴイ。
初代のロンドン・ブリッジが作られたのはローマ時代っていうんだから2,000年前ぐらい?
改築されはしたんだろうけど、1750年までテムズ川に架かる橋はコレだけだったとか…。不便だったろうナァ。
元々は現在の橋よりも少々下流にあったという。
現在の橋は1973年に建造されたもの。
先代の橋は一部を除いてアメリカのアリゾナ州ハバスレイク市に移築された。

200_5時間は5時をチョット過ぎたぐらいかな?
駅へ向かう会社づとめの人たちが猛烈なスピードで歩いている。
よく東京の人の足が速いというが、とんでもない、ロンドンの人たちはスゴイよ。ニューヨークの人たちもブッ速い。
こんな光景ですらまるで映画のようだ。

210_7帰途につく会社員たちとは反対に東京から来たお上りさん達はロンドン・ブリッジを渡ってテムズ川の北岸に戻る。
1666年に発生した「ロンドン大火」の犠牲者を追悼する「モニュメント」が右手に現れる。
展望台に上がることもできるが有料。£4.00だったかな?こんなんでも800円も取られる。
でもLondon Pass有効。
以前から一度上ってみたいとは思っていた。おまけに天気もいい。
し、しかし、もう足が棒のようだ。今日もたくさん歩いた。とても階段で上まで行ける自信はない。
さぁ、どうする?
エエイ!どうせタダだ、途中でどうしても足が動かなければ引き返せばいい!…と決死の覚悟で上ることを決意。
塔の裏の入り口に行くとアララ…入場のは五時までで、もう閉まってた。
残念やら、ホッとしたやら…。

220v_2もう歩くのイヤだったんだけど、どうしても家内にココを見せたかった。

230_5ロンドン・オリンピックのマラソンのコースにもなったし、以前にもShige Blogで紹介したので「またかよ」と思う方もいらっしゃるかもしれない…また来たよ。
大好きなんだもん、Leadenhall Market(レドンホール・マーケット)。

240_6 14世紀から存在するマーケット。基本的にはチーズや肉の食品や花の商店街だ。
ちなみにチーズ屋のこと英語でなんて言うか知ってる?
「チーズマンガー(cheesemonger)」っていうんだゼ。「-monger」というのは「~商人」とか「~屋」という意味。
でも肉屋はご存知の通り「butcher」で「meatmonger」とは言わない。花屋は「florist」だし…どうなってんだろうね。

250_4映画『ハリー・ポッター』にも登場するさして長くない宮殿のようなアーケードを突き抜けると別世界。
ウエスト・エンドには見られない、シティ近辺に林立する超近代的なビルディングが隣接している。

260_6このホチキスの芯を入れるところのようなヤツは屋外エレベーターのレール。4基のハコがひっきりなしに上がったり下がったりしている。

270vこちらはレドンホールマーケットのメンバー。
今では食料品店だけでなく文房具屋やレストラン、ピザ屋、色んなお店が軒を連ねている。

280vLeadenhallの由来は「lead」。「Led Zeppelin」の「lead」。すなわち「鉛」。
確かこのマーケットの屋根だか何だかに鉛が使われていたからだったような記憶がある。
マァ、とにかく美しい。

290_3スーツ姿のビジネスマンでゴッタ返している。
帰り道に同僚とイッパイ引っ掛けているワケだ。

300vコレ、ナニも好きで外で飲んでいるワケではなくて、パブからあふれ出ている人たちなのよ。

310_3飲んだらコレだもんね。
日本ではとても考えられない。

320_4手前の「TORTILLA」と記した柵はイタリアン・レストランのモノ。
シッカリ自分の陣地を確保しているというワケ。
きっとこの後繁盛するんだろう。

340_4

しかし、毎日こんなところでイッパイおいしいエールを引っ掛けて行けるなんてうらやましニャ~。
我々も仲間に入れてもらおうと思ったけど、とても立ち飲みできる元気なし。
もうアールズ・コートの我が家に帰ることにします。
しかしカッコいいね~、向こうのビジネスマンは。
330_4夜はアールズ・コート駅のそばにあるインド料理店に行ってみた。
私は無難にチキンカレーとナン。おいしかった~。
家内はベジタブル・カレー。
コレが!想像を絶するウマさ!日本のインド人系カレー屋にはない味だ。
チキン・カレーより格段にウマい~!
ああ、また食べたい。

350_4帰りにまたいつもの駅前のパブへ。
インド料理に行ってきたので、IPA(Indian Pale Ale)をグビリ。

360_3帰りにスーパーで明日の朝食の材料を物色。
なんだコリャ?
コレはSwedeというカブみたいな野菜。「ルタバガ」という名前でも知られている。
日本でも明治時代に北海道に導入されたが、カブよりズイマということでボツってしまった。

370_2まだ全然つづく

2015年8月18日 (火)

イギリス紀行 2015 その7~タワー・ブリッジはコワイよ!

カンタベリーからロンドンに戻る。London Pass消化企画でテムズ川沿いを進むことにする。テムズ川沿いにはLondon Passが有効なポイントが集中しているのだ。
まずはタワーブリッジを見学しようタワー・ヒル駅へ向かう。
すると大豪雨!

そういえば、何年か前に伊藤広規さんと来た時も突然の暴風雨でタワー・ヒル駅で足止めを喰らったんだっけ。
傘は持っているものの、そんなのまったく役に立ちそうにないほどのゲリラ豪雨なのでしばし雨宿り休憩。
駅の入り口には甘くローストしたピーナツを売っている露店が出ていていいニオイ!ロンドン・タウンで時折見かけるけど、アレ、おいしいよ。
今回はパス。

マァ、それでも5分ぐらいは雨宿りしたかね?
ケロと晴れちゃうんだよね。それでまた降る。
見て!
この通り。さっきのゲリラ豪雨はどこへ行った?

10_7タワー・ブリッジには塔の内部と上部の渡り廊下を利用したミュージアムが併設されている。

20_5入場料は£9.00(1,845円)。
前から入ってみたかったんだけど、高いじゃんね?
で、今回はLondon Passのおかげで何の気兼ねもなく入ってやった!

30_5ご存知「Lift」とはエレベーターのことね。
これでタワーの最上階まで上がる。

40_4上がると小さなホールがあって、そこで映画でタワー・ブリッジの歴史やら工程なんかの説明をしている。
ここもケーソン病で何人も作業員が命を落としているんだよね。

50_6渡り廊下の真ん中あたりにコレがある。
ドワ~、コエェェェ!

60_5子供はスゴイ!
私も若い頃は比較的平気だったんだんだけどね。

70_6こんなだもん!ビビりまくっとるやんけ!ヒザが笑ってら。
でもコワくてどうにもならん。とてもガラスの上は歩けない!

80v
これは12~13年前に撮った写真。
ね、その頃はこんなのなかったんよ。

75v家内なんかガラスの上に乗りゃしない。
私は少し慣れて来たよ~ってナニにし来たんだか…。

90_6でもやっぱりコワい!
お~い、早く撮ってくれ~!顔が引きつってら~。

95v渡り廊下からのテムズ川の流れはバツグン!

110_6こちらは南岸。
左のダンゴ虫みたいのはロンドン市役所。

120_6こちらはシティ方面。

130_5右下にはロンドン塔が見下ろせる。

140_5のどが渇いたので水を買おうとしたら20pコインを落っこどして自販機の下に潜っちゃった!
拾おうとして手を入れたらナント50pコインが出て来た。41円が103円になった。
「What a lucky day!」とか言っていたら、気の良さそうなオジちゃんが「どうした、どうした?」と近寄ってきた。
「As I tried to get a 20p coin I dropped under the vending machine, I earned 50p insted!  I'm the luckiest guy on the planet!」とフザけると、オジちゃんは大爆笑しながら私の肩をポンポンと叩いて一緒に喜んでくれた。
マァ、なんとノリのいいことよ!こういうのは楽しいね。

150v塔の内部。
コレもなかなか見ごたえタップリ。ようこんなの作ったね~。

160_5あの上から降りて来た。
アララ、また空模様が怪しいぞ。

170_4これはブリッジがハネ上がるスケジュール。
以前は日にちと時間を記したコピーがペロっと貼ってあっただけだったんだけどね。
両さんの勝どき橋じゃないけど、一回見てみたいな。

180_6南岸のバトラーズ・ワーフ。これからアソコへ向かう。
写真の真ん中の下の方、岸部が白くなってるでしょ?

190_3アレがコレ。
レストランになってる。
そして、このレストランからの眺めと言えば…

Img_1097
コレ。
また晴れて来た。

200_4

バトラーズ・ワーフの光景。

210_6説明書きがある。
ナニナニ…このあたりは「Shad Thames」と呼ばれ、ロンドンのテムズ川沿いの港エリアの再開発前の姿を残す唯一場所である。
通りの両側には様々な高さの倉庫が立ち並び、それらは鉄橋で結ばれている。港湾労働者は川から荷揚げした紅茶や香辛料、その他の食料品を手押し車を押しながら鉄橋を行き来して入庫作業に従事した。
また、大きく荘厳な鉄扉には半日分の仕事を求めて、日に二回労働者が群がった…とある。
写真は職を求めて群がる港湾労働者たちだ。

215今ではこんなおしゃれなクレープ屋さんも…。
再開発がドンドン進んでいるのだ。
そういえば、この前で若い白人の女性に道を訊かれたな。
からっきし英語が出来ないようだった。
そうなると俄然強いよ、オレ。もうジャンジャンしゃべっちゃうけんね。
多分、最寄りの地下鉄がどこか訊いていたようだったので、「The closest tube station is London Bridge」と切り出して道順を指し示したが、どうも「closest」がわからないようで何回も訊いてたな。
あの人中学二年の時の「比較級・最上級」の授業の時サボってたんじゃないの?
西洋人だからと言っても英語ができない人なんてゴマンといるからね。少し位英語が下手でもドンマイ、ドンマイ!
しかし、この「Don't mind」を「ドンマイ」とした人は偉大だ。

220_5コレはカフェ。

230_4パスティ屋さんも。

240_5そういえば今日、お昼食べてないナァ。よっぽど体内時計が狂ってるのかと思ってたけど、考えてみれば持ってきたサキイカとせんべいを山ほど電車の中で食べたんだっけ。
あ~、そうそう、皆さん、イカ系の食べ物は海外では要注意ですよ。
あの手のニオイは海外には存在していないもんだから、ホンノちょっとだけでも物凄く匂うから。
スルメとかスゴイ。
こちとらビニール袋に入れパブで隠しながらチビチビとエールのアテにするのよ。
コレがバカウマ!

250v_2つづく

 

2015年8月16日 (日)

イギリス紀行 2015 その6~カンタベリー巡礼

四日目の朝。
昨晩はホントにヘロヘロに疲れちゃって動けず。
アールズコートの駅前の得意のGREGGSで、パスティをいくつか買って、おいしいおいしいJohn Smithの缶ビールで流し込んだ。
朝は残りのお米でまた元気倍増!
出勤前にちょっとフレディの家に寄ってひと仕事。仕事の内容はコチラをご覧あれ。

05_2今日は小旅行。
ロンドンから約100km東に位置する宗教都市、カンタベリーへ行くのだ。
まず国鉄の始発駅であるヴィクトリアへ地下鉄で向かう。
下は朝の地下鉄ビクトリア駅のようす。
一見、ドアの位置ごとに列を作っているように見えるけど、それは日本人特有の目の錯覚。
全然メチャクチャ。コレ、まったく並んでないの。
だいぶ前に日本に来たMarshallのスタッフが、銀座線のホームで列車待ちの乗客がきれいに列を作っているのを見つけて「コレか!」とか言ってゲラゲラ笑っていた。
その時は「何じゃろな?」と思ったけど、コレを見ればわかる。彼らは絶対に整列などしない。
切符売場など仮に整列する機会があってもそれは必ずフォーク並びだし、列が長いと言ってそうカリカリすることもない。
列を作らない割には並ぶことに慣れているのだ。
特に譲り合っているようには見えないが、実にスムースに何のトラブルもなく乗車するんだよね。
日本人だったら、ズル込みするヤツやトロトロしてるヤツが出て来てきっとモメるだろう。
それじゃロンドンの連中がノンビリしているかというと、そんなことはなくて、通勤途上のサラリーマンなんか競歩をしているんじゃないかと思うぐらい足が速い。
こういう文化の違いを見るのは実に楽しい。
殺人的に値段の高いデパートを見て歩くよりよっぽど面白い。

06_2コレがヴィクトリア駅。もう何回も来てる。

ヴィクトリア、キングス・クロス、ウォータールー、ユーストン、パディントン、チヤリング・クロス等々、ロンドンのターミナル駅を色々使わせてもらったが、どういうワケか圧倒的にヴィクトリア駅の使用頻度が高い。

10_6ヴィクトリア駅の構内。
この辺りも最もスリの危険度が高いゾーンらしい。

20_4カンタベリー・イースト駅までの切符を買う。
最初の頃は「Single」だの「Return」だのマゴついたが今はもう全然大丈夫。
「Return」は「Round trip」だということはだいたいわかる。でも「片道」を「Single」と言うなんて夢にも思わないジャンね?
窓口で「Single?」なんて訊かれたら「No, I got married」なんて答えちゃうよ。

30_4イギリスは電車のチケットもインターネットで予約して、駅で切符を受け取るというのがもう普通。
以前サウス・シールズからロンドンへのチケットをコレでゲットしたら、「チケット買いませんか?○○行きが安くなってますよ~」ってメールがジャンジャン来る。魚屋じゃないつーの。
そりゃ行きたいけどね~。

40v_2ココのトイレね、何年か前までは無料だったんよ。今では50p、103円。
このトイレだけでなく、何年か前までは無料だった公衆トイレがすべて有料になった。値段は20~50pとマチマチ。
それを知っていて、今更お金を払うのが悔しいのか、見ているとバーをまたいで無料で入っていくアホが結構いる。
紳士でないイギリス人も山ほどいるのは当然か…。ちなみに、こうした公衆トイレはどこも極めて清潔だ。
この公衆トイレ、せいぜい100円前後だ。20pなら40円程度。日本でも有料トイレといえば100円ぐらい取るでしょ?
考えてみりゃ、ヘタをすると何でも驚異的に物価の高いこの大英帝国にあって、このトイレ代が一番安いんじゃないか?
それなら使わにゃ損々!そんなに出ないか?

50_5先頭の車両。
木材で連結部分を閉じてある。ヘンなの…。

60v車内のようす。
椅子の向きが固定されている。日本の寒冷地の電車みたいにドアは手動式だ。

70_5優先席。
このイラスト…赤ちゃん連れ、お年寄り、妊婦はわかるけど、犬連れも優先?と思ったら盲導犬を連れた目のご不自由な方を表している。
盲導犬のことは英語で「Guide dog」というが、日本に比べて特段ロンドンの街中で見かけるということはないが、実はイギリスは世界で最も盲導犬の普及率が高い国なのだ。
その数、日本の十倍!
日本では申請して盲導犬が来るまで軽く一年は待たされるらしいが、イギリスでは三ケ月でやって来るのだそうだ。

75Marshall Blogではおなじみのバタシー発電所。

Marshall Blogの記事はコチラ⇒【イギリス-ロック名所めぐりvol.9】 バタシー発電所

マーブロで書いた通り、再開発の工事が始まってる!その様子はMarshall Blogに譲るとして…あ~あ~、煙突が三本になっちゃったよ~!

80_5ブリクストンからシティ方面を望む。
テムズ川南岸のブリクストンはDavid Bowieの出身地。かなり治安が怪しいエリアだ。
コレもShige Blogで簡単に紹介しているのでコチラをご覧頂きたい。

90_5電車はズンズンと東に向かって進む。
110_5
コロコロと変わる景色が実に楽しく、美しい。
どんな小さな町でも必ず目にする教会の尖塔と城砦。
116
ここはロチェスターという街。
そういう名前の大きな高級飲み屋さんがかつて横浜にありましたな。

115景色がコロコロ変わるのはいいけど、天気の変わりようがまたスゴイ!
暗雲立ち込めて来たかと思うと…

100_4晴れた~!
とにかく雲が低い。雲が完全に景色の一部になっておるのがイギリスの風景だ。

130_4

そして、ヴィクトリアから一時間半…

140_4カンタベリーに着いた~!
私は二度目の巡礼。カンタベリーの調査(←シャレですね)。
カンタベリーには路線が異なるもうひとつの駅、カンタベリー・ウエスト駅がある。

150_5駅を出ると美しい城壁が連なる。I_img_0854
駅の前にある高台から大聖堂を望む。
ウォ~、風が強くて寒いぞ~!

160_4ここはイギリス国教会本山のひとつ。いわゆる宗教都市だけあって規律が厳しい。
ナニナニ…
「この地区における飲酒は違法です。制服警官の忠告に従わなかった場合は£5.00(1,000円チョット)の罰金が課されます」…酒なんか飲みたくなるような雰囲気は一切なし。

170_3 ハイ・ストリートのようす。
PRIMARKという婦人服店に入る。PRIMARKはアイルランドのユニクロみたいな用品店で、ヨーロッパとアメリカ東海岸に店舗を展開している。
家内が店内をチェックしている間、入口近くでボーっと立っていると、東洋人の店員が近寄って来て話しかけて来た。
訛りがキツいワリに早口でかなり聞き取りにくい英語だ。
訊けば、ネパールからの移民とのこと。
私の英語を大絶賛してくれたが、さほどうれしくない感じ(実際私の英語なんかまったく大したことないし…)。
でも、チョット前に起きたネパールの大地震に際しての日本の援助に対し、真剣にお礼を言っていたのは感動的だった。
私は微々たる税金を払っているだけで実際には何もしていないが、やっぱりこういうのはうれしいし、とても誇りに感じる。
反対に日本が何やらマイナスのことをすれば、それだけ日本を見る世界の目がマイナスになるということだ。
今回のような出来事は、ほんの些細なことだけど海外だからこそ実感できるというものだ。

180_5街のどこからでも見える大聖堂の尖塔。
東京で言えばスカイツリーだ…大分雰囲気がチガウなぁ。

190v_2「カンタベリー」といえば、我々にとってはSoft Machineであり、Gongであり、Hatfirld & The Northであり、CaravanでありHenry Cowであり…でもそれらの片鱗はまった感じさせないから…。

200_3広場に人ごみが…。

210_5ここが大聖堂の入り口だ。
残念ながら山門(?)は工事中。

220v本来はこういう姿をしている。

230vカンタベリー大聖堂は有料。£10.50だから2,153円。
下の告知は入場券売り場に掲げられているもの。また寄付でも募っているのかと思えばさにあらず。
上流階級のNobless Oblidgeとは別に、イギリスはチャリティ精神が発達している。
Jim Marshallがやたらと慈善団体への寄付を励行したのもその精神に基づいている。
下の写真は「Gift Aid(ギフト・エイド)」というイギリス独特の制度に関する告知だ。
対象者はイギリス政府への納税者に限られるが、この制度に登録してココのチケットを買うと、それが一種の寄付とみなされ、政府から25%の還付金が与えられる。
…といっても、その還付金は寄進者に戻ってくるワケではなく、寄付を受けた慈善団体に入金される。
言い方を変えれば、25%分の寄付金が増加するという仕組み。すなわち寄付をした人には何の得もないというシステムだ。
それで、カンタベリー大聖堂では協力してくれた人には、「その入場券が一年間有効になる」という特典を設けているワケ。
繰り返すけど、コレはイギリス政府に税金を払っている人だけね。
それにしても、こんな寄進者に利益がないシステムなんて日本だったらまず考えられない。
「なんだ、それじゃいくら寄付しても何の得もないじゃん、バカバカしい!」と一笑に付されることだろう。
それがチャリティの国イギリスでは、「お、私の寄付が2割5分増しになるのか!なんていいシステムなんだ!」ということになる。

240_4そして、いよいよ大聖堂へ!世界遺産だよん。

250_3今回、一部を回収していたが、相変わらずの威容!

260_4ウェストミンスターとは異なり、こちらは観光客の数も少なく実に落ち着いた雰囲気だ。

270_3カンタベリー大聖堂についてはMarshall Blogに簡単に沿革を記しておいたので、そちらをご覧頂きたい。

Marshall Blog⇒【イギリス - ロック名所めぐり vol.15】 カンタベリー…プログレの聖地

280_4今回は最新の画像で堂内を見学してくだされ。

290_2

300_3やっぱり来ている課外授業の子供たち。
しかもコスプレつきだ。
美術館やこうした名所古跡を実際に目にして自国の歴史や文化を勉強する…実にいいことだ。
しかも、少人数。生徒たちも先生の話しを一生懸命聞いている。


先日Marshallの友人が、お嬢ちゃんがアリスに扮している写真を見せてくれた。Marshall Blogにも登場しているConnieちゃんだ。アリスとは『不思議の国のアリス』ね。
それはどういうことかとママのEmmaに尋ねたところ、そういうイベントを通じて、幼いウチからイギリスの大きな文化的財産である文学作品に親しみを持たせ、読書を奨励するのだそうだ。まだ3~4歳だよ。
日本はこういう点に関してはま~ったくダメだ。
英語なんかより小さいうちにドンドン自国の文学に親しませるべきだ。
英語の授業の代わりにガッチリ読書をさせて、ナニをどう思ったのか子供たちに意見を述べさせ合う。
そんな授業をやっているところがあるのかもしれないが、ほとんど耳にしたことがない。
相手の意見をよく聞き、自分の意見をうまく述べようとする…そういう経験を小さい頃から重ねることこそ国際人を育てる礎になると思うんだけどね。
外人と会議をするといつもそう思う。みんな会議がウマいんだよね。
一旦、母国語を覚えてしまったら、いくら勉強したってすぐには用のない外国語なんて身に付くワケがない。
英語なんか必要になって、ヤル気と根性があれば後でいくらでも、どうにでもなる。
優秀な人材を育てるのはとにかく小さいうちから本を読むことだ。自分は失敗したクチだけど。
それとも日本の政府は国民が利口になると困ることでもあるのかな?きっとあるんでしょうな~。

310vそれにしてもナント荘厳な光景よ!

320_3

330_3この「大聖堂」ってのもすごく興味があって一度勉強してみようと思っているんだけど、なかなか時間がなくて…。
ココは「クワイア」っていうのかな?
聖職者専用のエリア。
全部席が決まっている。

340_3アレ?こんなところにも?!

350_3素晴らしいステンド・グラス群!

360vご存知の通り、ステンドグラスの一部は聖書の一場面を図柄にしたもので、さっきの先生が一枚一枚子供たちに説明していた。
ああ、私も授業を受けたいよ!

370v_2

355ココが大聖堂の一番奥。
最も神聖な場所とされている。
12世紀の大司教、トマス・ベケットを祀っている礼拝堂だ。
ベケットは教会の権限を巡って時の国王、ヘンリー2世と対立し大聖堂の中で暗殺された。
いつも思うんだけど、キリスト教って穏やかな教えを掲げているワリに、イザ宗教となるとガンガン戦争をしたり、陰謀を企てたり、殺戮をしたりしちゃうんだよね~。どうなってんだ、その辺?
さて、ベケットは死後、ローマ教皇から聖人とされ奇跡を起こすようになったと伝えられている。
コレ、「聖人」っていうのは大変なのよ。そう簡単にはなれない。何百年も経ってからようやく「聖人」とよばれるようになった聖職者もいる。もう遅いっつーの。
ベケットは重病人やら瀕死のケガ人のところに現れては次々と治してしまったらしい。
そのことがすぐに評判となり、カンタベリーには多くの巡礼者が訪れるようになった。
下の写真、床に火のついたローソクが置いてあるでしょう?わかるかな?
この下にトマス・ベケットが葬られているんだって!

380_3ウエストミンスターと違って、カンタベリーはCrypt(クリプト)と呼ばれる地下聖堂を除いて写真撮影もOK。このクリプトがまたスゴイ。
実に見ごたえのある設備なのですわ。

390v他の学校の生徒さんもコスプレしてる。
恥かしいのか顔を隠してる!んな照れることないのに。

400他にも学生さんがたくさん。

450大聖堂の裏に回る。

460コレも何かの遺跡なんだろうけど、ナニも説明がないの。

470ウワ~、見てこの空!
ひと雨来るぞ~!と思ったらドバっと降った。
でも電車の時間もあるので雨宿りもしていられないってんで、傘をさして駅へ向かう。

475v駅までせいぜい10分。もう晴れた!
イギリスの天気はいつもこうね。

480コレは駅前にある「カンタベリー城」の遺跡。
11世紀に建てられたものだが、徐々に壊されて今ではチョコッとしか残っていない。冒頭に掲載した城壁の写真はこの城に連なるものだ。

I_img_1001見学は自由…というよりほったらかし…というより何もない。
電車まで時間があったのでブラッと寄ってみたってところね。

I_img_1003あ~、さっきの雨雲はなんだったのよ!イギリスに来たって感じ満点!

I_img_1007さらばカンタベリー!
本当はこの隣のチラムという小さな村にも足を伸ばしてみようかとも思っていたのだが、時間がなくて断念。
だってLondon Passの元を取らなきゃならないじゃん!?

I_img_1008 …ということでヴィクトリアに到着~!
アレ、お昼食べてないんじゃん?体内時計狂いまくりで~す!

490つづく

2015年8月11日 (火)

イギリス紀行 2015 その5~リアル・エールはマジうまい!

メリルボン・ハイ・ストリートからオックスフォード・ストリート方面へ戻る途中…思い出してチョイと行ってみたのがこの通り。

05「ウィンポール・ストリート(Wimpole Street)」というんだけど、聞き覚えがある人はかなりの映画通。あるいはミュージカル通。

06ここは『マイ・フェア・レディ』のヒギンズ教授の邸宅があるところ。
もちろん実在の人物ではないのでそういう設定ということなのだが、映画の中でヒギンズ教授とイライザがコヴェント・ガーデンで出会うシーンで何度も「ウィンポール通りの我が家」と出て来る。
すなわちフレディがロイヤル・アスコットでイライザにめぐり会って、恋に落ち、浮かれまくって名曲「君住む街角(On the Street Where You Live)」を歌った界隈だ。
ライラックの木々も石畳も見かけないが、この辺りのハズだ。

07リージェント・ストリートへ出る。ピンクと黒をあしらったシャレたデザインのバナーがはためいている。

20vコレ、MAGNUMというアイスクリーム・バーのキャンペーンのバナー。
チョコレートをかぶせてナッツをまぶした棒のアイスクリームあるでしょ?ああいうヤツ。
イギリスではコーナー・ショップに行けば大抵扱っている。
£1.00~1.50ぐらいで買えるかしら。
ボリュームがあっておいしい。私もよく買って食べる。

80_4

カーナビー・ストリートへ行こうと思って…。

70_4

ココの装飾はいつもシャレている。

30vシェイクスピアが見下ろすパブ。
私もシェイクスピアみたいになって来たな…文章じゃなくてアタマのことね。

40_3John Stephenというこの通りを築いた人のプラーク。
モッズ発祥の地。50年以上前の話しだ。

45もうチェーン店の洋服屋ばかりで昔の栄華を感じ取ることはできないが、よく見て歩くと結構面白いものが発見できる。
立ち並ぶビルのところどころに小さな案内板が取り付けてあって、当時人気の的だった洋服屋やレコード店だったことが指し示されている。「ロンドン・ロック歴史探偵」としてはコレをめぐるのがまた楽しい。
詳しくは別途Marshall Blogで紹介する。

50_4女性の大工さん。カッコいいんだ、コレが!
右のプラークにも興味深いことが書いてある。コレもMarshall Blogで!

60_4さて、ここいらでパブ・タ~イム!

90_4この前は以前にも何回か通りかかっているが、初めて入ってみる。
「The Old Coffee House」という店。

95「コーヒー・ハウス」というのは17世紀に現れた女人禁制の男のたまり場で、文字通りのコーヒー・ショップでアルコールも食事も出さなかった。
コーヒー代のほかに入場料が徴収され、今の巷間の安いコーヒーを飲ませるといった類のものではなかったらしい。
店内では賭博も禁止され、コーヒー・ハウスに集まった男たちの会話から株式会社や保険、新聞、広告等のアイデアが生じ、産業革命の発端にもなったそうだ。
その「コーヒー・ハウス」がそのまま店名になっているパブ。

100_3店内はそれっぽくメチャクチャ古いイメージ。
軍隊への勧誘のポスターや古い写真が飾ってあってひとつひとつよく見るとすごく面白い。

120_4

日本にいるときに下調べしておいたのだが、何でもBrodie'sというリアル・エールがおいしいというので試してみた。
「試してみた」というより、それを飲みに来たのだ。
ま~た、ここのオヤジがやたら無愛想で感じが悪い!オーダーしてもニコリともしない。

一方、そのリアル・エールとやら、向かって右がそれ。
泡が少なめの普通のラガーみたいだが、モロに味は上面発酵のエール。コレが破天荒にウマいッ!
何とも言えない香りと適度な苦み、そしてスムースなノド越し!
これはウマイとしかいいようがない。
これまでのところ最良のエール。

110_4

Brodie'sのハンド・パンプ群。
恐る恐るオヤジに「写真撮ってもいい?」と訊いてみると「50ペンス出さなきゃダメだ…」とボソっと言いやんの…でも顔はニコッとしている。その上、ウインクまでしてみせた!
なんだ案外いいオヤジじゃんか!

130_3

スッカリ気に入っちゃった!次回もまた来ようっと!

135v足はすでに「棒」…。
風が強くて寒い…。
でももうちょっとガマンして、ついでだからリージェント・ストリートを渡ってへドン・ストリートまで「棒」を伸ばす…イヤ、足を伸ばす。

ココももう何回も来ているが、自分がシッカリと写真に収まるのはコレが初めて。

140_3コレを撮影した場所だ。しまった!ホウキかなんか借りて来てジャケットのボウイと同じポーズを取ればよかった!

145cd後で知ったんだけど、どうやらこういうプラークも存在しているらしい。全然気が付かなかった。あるいはもう取り外されたのかな?

146電話ボックスもまだ置いてある。ずいぶん奥に引っ込んじゃったな…。

150_4コレね。

155_2昔はこんなに見えていたんよ。

160v移動。
上品なお店が立ち並ぶアーリントン・アーケード。

170v_2珍しくフォートナム&メイソンなんかにも入ってみよう。家内と一緒じゃなきゃまず来ない。

180_4とにかくここの木造の階段には感動した!
もう「ギーギー」上り下りするたびに盛大に木がきしむ音がする。
上を見上げるとまるでヒッチコックの『めまい』のようだ。カッコいい!
でね、ココに入った目的のひとつはお土産探し。そしてもうひとつは当然トイレ。
男子トイレは四階(実際には五階。この差の理由は皆さんご存知の通り)の紳士服売り場の奥にあって、このいかにもポッシュな売り場を通り抜けて行くのが結構気が重い。
「May I help you, sir?」と「What are looking for, sir?」とか聞かれるのがイヤなのだ。
まず、こんな汚い格好をしていて「sir」と呼ばれることに莫大な恥ずかしさがある。
もうひとつは、そういう時は定番の「Thanks, I'm just looking」で乗り切れば何ら問題はないのだが、その足でトイレに駆け込むところをその店員に見られるのがあまりにも情けない。
…ところが、ココはロンドン。
ゼンゼン人のことなんか構わないのよ。つまり、汚い客はシカト。
でもね、チャンと用事があって話しかけると、ものすごく真摯に対応してくれる。
うるさくなく、丁寧なその態度はすごく好感が持てる…と行ってもタオルの一枚すら買わなかったけど。
ゴメンね、F&M。

190vおなじみリバティ。
こんなのもほぼ初めて入った。
家内と一緒だといつもは絶対に足を踏み入れないようなところにも行くので旅がとても新鮮になる。

200v_2しかし、ここは殺人デパートだね。
店内はそれはそれは気品にあふれていて素晴らしい!木造風なんだよね。
あ、ちなみに、ヨーロッパは「石の文化」とかいって『三匹の子ブタ』の三番目の子ブタちゃんが作ったような築100年は軽く経過している石造りの古い建物がたくさんあるが、梁をはじめとした中の構造は完全に木造だからね。だから盛大に床は軋むし、傾いている。
話しは反れるが、昨日、テレビの甲子園の番組のインタビューで家の職業を訊かれ、「父は子ブタを育てています」と答えていた子がいた。「子ブタを育てる?」…ずいぶん可愛い職業だな~…とその時は勝手に思ったけど、アレはもしかして「小ブタ」なる小さい品種のブタの飼育をしているのかもしれないな。
どうでもいいか…。

とにかくリバティ!
素晴らしく群を抜いているのはその雰囲気だけではない。
値段だ。
殺人的に高い!
もちろん為替の関係もあるが、すべての商品に日本だったらひとつも売れないような値段がついている。
数日後、ブレッチリ―の友人とこのことについて話しをしたが、まず出て来た言葉は「Crazy!」だった。
もちろん値段の話し。やっぱタケぇんだ…。
例えば、どう見ても日本で一枚500円も出せばオツリが来そうなコースターが2,000円近くもする。
イギリスの消費税は20%なので、そのせいもある。それを割り引いても十分に高い。
「旅の記念」じゃ許されない範囲だ。
すべてのアイテムが日本の価格の2~3倍と考えればよかろうか…するとイチイチ考えなくても何も買わなくなる。
「コッツウォルズ命のセレブの方々」にはまったく関係のない話しですよ~。

イギリスは、日本とは比べものにならないぐらい都会と地方の物価に差がある。だから地方の人はよほどシッカリした目的がない限りロンドンで買い物はしない。
つまりロンドンでしか手に入らないものしかロンドンで買わない。
最近、Kate BushやFleetwood Macのコンサートがロンドンで開かれMarshallの社長ご夫妻も観に行っていたが、そういうものにはシッカリとお金を出すのだ。

210_4ヘロヘロなクセにナイツブリッジで地下鉄を降りてハロッズへ…。
「せっかく来たのにこんなにハロッズを見ない日本からの観光客は他にいるまい」というぐらいの短時間で切り上げる。キメ台詞は「三越にきっとあるから…」だ。
もう疲れちゃってダメ!

220_4つづく

2015年7月30日 (木)

イギリス紀行 2015 その4~雨のウエストミンスターからの~

マイッタ。
これにはマジでマイッタわ。
今回のロンドンのお宿は駅から近いし、清潔だし、静かだし、リーズナブルだし、すっかり気に入ってしまったワケなんだけど、ひとつだけ気になっていたことがあった。
それは、トイレ&風呂のドアのノブがかなりアホアホになっていて、「コリャ、ガッツリとドアを閉めたら最後、ノブがウマく働かないかも知れないな…」ということだった。
マァ、それとて問題になるハズなどなかろうと特段心配はしないでいた。
ところで、旅の2日目は時差ボケがキツく、しんどいのが普通。
そこで前回レポートしたおいしいフォカッチャとエールに舌鼓を打って、フロにユックリ浸かって早めに寝て明日に備えよう…ということになった。
私は変なところが神経質で、枕が変わるとたとえ国内の出張でもグッスリ眠ることができない。
コレが私にミュージシャンになることを断念させた理由のひとつなのだが(ホンマか?)、海外ともなれば尚更で、コレに時差ボケが加わって、必ず夜中の1時15分に目が覚めてしまうのよ。
その後は朝まで寝つけず、ベッドの上で阿鼻叫喚の不眠地獄に陥ることになる。
それを恐れて病院で処方してもらった「導眠剤」というヤツを持参して、この日もフロに入る前に1錠摂取したというワケ。
そうそうこの部屋、大きな湯船があることも魅力のひとつで、ジ~ックリ足をマッサージしながら疲れをほぐすことができた。
気持ちよくひとっプロ浴びて、家内と交替しようとバスルームから出た時…
「ガチャン!」
あ、イカン、ついやってしまった!…と思ったらもう遅い。
ドアがピッタリと閉まってしまった。カミソリ1枚差し込む隙間もない!
そして案の定アホアホのノブが空回りしてドアが全く開かなくなってしまったのだ!
コレはマズイ…マズイぞ。
まるで天岩戸だ。
中に天照大御神がいるワケでなし、ドアの前で素っ裸になって踊ってみたところで開くワケない。
チョット待てよ…トイレだ、トイレ…トイレをどうする?
色々とやってみたけど工具が何もないのでラチがあかない。ナニをやってもピ~ッタリとハマっちゃたドアはビクともしない。
15分ほど格闘したが、自分で開けるのは諦めて宿のアンちゃん、ダミアーに電話をする。
もう11時近くで出やしない。
仕方がないので留守電で状況を説明し、できれば今すぐ直してもらいたい旨のメッセージを残した。
コレぐらいの英語なら「屁」でもない。
…と思ったら、「屁」より性質の悪いヤツがやって来た!
「大」だ。コレがホントのクソ!だ。
ナゼこんな時に!
まさか、ビニール袋でするのはイヤだし、いくら暗いからといって、まさかロンドンで野グソするワケにもいかん。
アナハイムのディズニーランドの外壁で立小便をしようとしたら警官にマイクで注意されたことも記憶に古くない。
そこで、閃いた!
「テスコだ、テスコ!確かアソコの大きいテスコは24時間営業だ!」ってんで、また洋服に着替えた。テスコに行くのにステテコははかない。
外はかなり寒いので、ダウンを羽織って小走りにテスコを目指した。
目指したのはいいけど、アータ、こっちは眠り薬を飲んだ後なのよ!
トホホ、ホントなら今頃ガッツリ寝ていたところだったのに…。
しかし「大」はすぐそこまで押し寄せてる!
走れシゲ!シゲは走った!…もう「メロス」状態!

一方、ダミアーは私がテスコへ向かって出た後、留守電を聞いて親切にもすぐに様子を見に来てくれたようだ。
ところが、家内は初めて訪れる異国のホテルの部屋でたったひとりで残されて不安で仕方がない。
そこへ「コンコン」なんてノックされるものだから「ヒャア~!」と飛び上がってしまう。
結果、せっかくダミアーが来てくれたのに居留守を決め込んでしまった。

私はというと、這う這うの体でテスコに到着。
暗闇に煌々と輝く「TESCO」の赤いロゴ。
「ハァァァ、助かった~。やった、ナントカ間に合った!」と思ったのもつかの間、24時間営業のハズなのに閉まってるでないの!
そんな馬鹿な…と、ようやく気が付いた。
ロンドンの商店は、日曜日はどこも早じまいで5時閉店なのだ~!
このバカテスコ!
しかし、ここで諦めるワケにはいかない。
咄嗟に思いついたのが例のパブ
「パブは日曜日でも夜まで開いているハズだ。しかし、もう11時を回っている…果たしてまだ開いているだろうか…、開いていなかったらどうする?」…なんてことがコンマ何秒かの間に頭の中を駆けめぐる。
エエイ、ままよ!行かなきゃココで憤死だ!(本当は糞死)

また小走りでアールズ・コートの駅前を目指す。
眠り薬が効いてきてヘロヘロだ!
すると…オオ、やってるでないの~。例の「コートフィールド」というパブ!
みんなやってる、やってる、こっちの気も知らないで。
バーテンダーがコチラを見ていないことを確認してトイレへダッシュ、そしてセーフ!
そして、知らん顔をして店を出た。

長くなってゴメンね。でもコレが今回の旅のハイライトだから我慢してね。

身軽になってホテルの部屋に帰ると、家内が「留守中に誰か来たけどコワくて居留守を使ってしまった」と詫びるが、もう大丈夫。出すもの出したらナントカなる。
…なんて話しをしていたら再びノックの音。
お~、ダミアーに違いない!
親切に彼がまたやって来てくれたのだ。
家内の無礼を詫びたが、そんなこといっこう意に介さないダミアー。見た目より全然ナイスガイだ。
テスコへ行ったことを告げるとゲラゲラ笑ってた。
もう留守電を聞いて様子がわかっているので、さっそくノブの状態をチェック。
「チョット、キッチンから包丁とフォークを取ってください!」
双方を渡して待つこと5分。
「バコン!」という轟音とともにドアが開いた~!
イヤ~、天照大神は中にはいらっしゃらなかったけど、まさに天岩戸が開いた気分。
世の中が明るくなった!
ありがとうダミアー!
でも、すっかり眠気が覚めちゃたよ!

で、この話しのオチをまとめてみた。
Literally the hotel guy fixed the door with a kitchen knife and a folk!!
ココ、笑うとこです。
外人にはウケた。
分からない人は「fix」の意味を辞書で調べてみて。

ダミアーは不便を詫びながら下の写真のように応急処置をしてくれた。
ヒモ!
ひと仕事終えて意気揚々と帰ろうとするダミアーは「♪ヒュヒュヒュヒュ~、ヒュヒュヒュ~」とやや勝ち誇ったように口笛を吹いていた。聞いたことのないメロディだ。
よく映画で見かけるでしょ、外人が「♪フフフン、フフフ~」って鼻歌を歌っているシーン。
アレで知っている曲が歌われているのを聞いたことがない。
それで、いい機会だと思い、ワザワザ直しに来てくれたお礼に予備で持ってきたお土産をダミアーにプレゼントしながら尋ねてみた。
「ダミアー、それ何ていう曲?」
するとダミアーは急に顔を赤らめながら「し、知らない」と答えた。
あの外人特有の「♪フフフン、フフフ~」はやっぱりアドリブなんだね。前からそうじゃないかと思っていたが、その夜とうとう確信した。


あ~、コレで安心して眠れるワイ。

10_4三日目の朝。
レトルトの親子丼とインスタントみそ汁。コレでゼンゼン満足。やっぱりお米だよ!

20_3アールズ・コート駅前のGREGGSで朝のデザート…というか朝のコーヒーね。
見た目はちょっとヘヴィだけど、そう甘くなくておいしい。そして安い。

30_3GREGGSはパスティ屋さん。好きなんだ~、GREGGS。
何年か前にヨークへ行ったときにスティーヴから教えてもらった。
一番安いパスティが「£0.95で120円」…その時のことが『イギリス紀行2012』に記してある。
それが今回は195円。円安のせいで1.6倍になっちゃった。パスティ一個ぐらいならまだいいけど、コレがチョットした買い物だと大変なことになっちゃう。何も買わないけど…。

アールズ・コート駅のGREGGSの写真を撮るのを忘れた。
代わりにコレ。このGREGGSはMarshallの工場のすぐそばにある店舗。
コレが出来た時うれしかった。
日本にもできればいいのにナァ。

40_2
ついでに…コレはブリクストンのGREGGS。このブリクストンというテムズ川の南の街はデヴィッド・ボウイの地元なんだけど、かなりデンジャラスなところだったナァ~。

M_img_7235_2 パスティとはこういうヤツ。ペストリーを使って作る具入りのパンのこと。安くて、熱くておいしい。
この写真も別の機会に撮ったものね。
50_3
ああ、おいしくてついおかわりしちまった!帰ってからまたダイエットするべ。

35実は今日は朝から雨。
覚悟していたからゼ~ンゼン平気。
どうせすぐ止むだろうし…と思い、とりあえず屋根のあるところを見て回る計画にして、ウェストミンスターへ向かった。

60_3このウエストミンスター駅は私は知る限りでは全地下鉄の駅の中でもっとも近代的なつくりをしている…と思っていたら。

70_3ウエストミンスター駅のコンコースの広告。
「HMS WESTMINSTER」というのは23型フリゲート艦のこと。
「HMS」は「Her Majesty's Ship」、すなわち、「女王様のお船」。
「デストロイヤー」は「駆逐艦」、「クルーザー」は「巡洋艦」、「バトルシップ」は「戦艦」。「フリゲート」もそういう軍用艦のひとつだが、日本では正式な訳語がなく、「護衛艦」ぐらいに扱われている。
WESTMINSTERはニューキャッスルのタイン川にあるスワン・ハンターという会社のヤードで製造された。
タイン川流域は造船をはじめとした重工業で栄えたエリアだったが、サッチャーの政策により縮小し、完全に斜陽化したが、このスワン・ハンターというのはかつては世界で一番有名な造船会社だった。
興味のある方にはコチラの2013年のイギリス紀行のサウス・シールズの記事を是非ご覧頂きたいと思う。
で、この船は180人乗りで、武装もしており、大変使い勝手がよく世界中で活躍しているそうだ。
だからナンダというと、一方ではこのウエストミンスター駅の自慢が記してある。
何でも、この駅はロンドンの地下鉄のフラッグシップで(ココがシャレになってる)、ジュビリー線を拡張した際に改装された。オープンは1999年。
最深部は平均海水面より32m低く、ロンドンの全地下鉄の中で最も深いそうだ。
じゃあ、ってんで東京の地下鉄を調べてみたら、最深の駅は大江戸線の六本木駅で、海抜マイナス42.3mなんだと…アレ?勝っちゃったよ。
ゴメンね、ロンドン・チューブ。

80_3地上に出る。
出ると真ん前にはド~ンとビッグ・ベン。
家内は大感激!これだけよろこんでくれれば連れて来た甲斐があったってもんだ。

100v 雨は大したことはないけど寒いっ!

M_img_0685この辺りはいわゆる官庁街で、モノスゴイ量の車と人がいつも行き交っている。
ビッグ・ベンやら国会議事堂(ウエストミンスター宮殿)やらウエストミンスター大寺院だのがひしめき合っているエリアだけあって観光客もワンサカ。人のこといえないけど…。

90_3ウエストミンスター大寺院に行ったワケだけど、アソコは施設内の撮影禁止なの。ケチ。
朝からモノスゴイ行列。でも、LONDON PASSのおかげで待ち時間ゼロ。
優先して入れてくれるのだ。
入館料は£20.00だからハイ!4,100円なり。高い!ハイ、LONDON PASSがあるから大丈夫。

はじめてオーディガイドってのを借りて見て回ったけど、メチャクチャ面白かったナ。ヘンリー七世やヴィクトリア女王の棺やら…結構勉強してるのよ。

M_img_0690さぁて、まだ雨は降ってるし…。
トイレにも行きたいな…。
そうだ、チャーチル行こう!

110_3ということですぐ近くのチャーチル博物館へ。
LONDON PASS消化企画…でも、ココ案外面白いんよ。以前一回来たことがある。
やはり写真撮影禁止。
スゲェ、混んでやんの。
ここも高いよ~、£18.00だから3,690円。LONDON PASSがあるから大丈夫。
リーフレットに「IWM」あるのは、「Imperial War Museums(帝国戦争博物館)」のこと。いくつか行ってみたが、大戦勝国だけあってこの類の博物館は大変充実してどこも見ごたえ十分だ。

120_3ロンドン・タウン歩きの大きな楽しみのひとつプラーク探し。

130vジェイムス・スミソン(1795-1829年)は鉱物、化学の科学者。全遺産がアメリカに寄付され、スミソニアン博物館で有名なスミソニアン協会が作られた。
ウエストミンスターに住んでいたんだネェ。

140vもうお昼。
やっぱり本場のフィッシュ&チップスは押さえておこうということで、家内が事前に調べておいたてくれたとても評判のいいお店に繰り出した。
場所はオックスフォード・ストリートからチョット入ったところ。「THE GOLDEN HIND」という店。看板から「D」がなくなっちゃってる。

150_3アルコールを置いてないのでコーラで頂く。
家内は定番のコッド。すなわちタラ(手前)。私はハドック。すなわちモンツキダラ…ってナニ?ハドックも定番のネタだ。
外はカリッカリ、中はフワッフワ。魚が新鮮なのだろう、実においしい。チップスもジャガイモの風味が濃くて本当にウマい。
二人ともペロッ。
おいしくてうれしんだけど、この店、「フィッシュ&チップス屋」のクセしてチップスは別売りなんだゼ。
それと、トイレに入ったら鍵が壊れていて、中から出れなくなっちゃった!
オイオイオイオイ、またかよ~!
カギのレバーが緩んでいて、向こう側にとび出して完全にアホになっちゃってる。コリャ、外から誰かが飛び出した錠を押さえてくれないと一生出れないゾ…。
「Help me!  Somebody get me out of here!」とか叫ぼうかとも一瞬思ったけどそれも恥ずかしい。
と思って中から地味にノックをし続けた。小一時間は中にいただろうか…という感じがしたが、マァ
実際には5分ぐらいだったろう。
誰かが外からガチャンとカギを押し込んでくれたのだ。お店の人だろうな。壊れてるの知ってたんだよ。

160_3メリルボン・ストリートに向かう。
途中通りかかったのはコレ。
EMIの昔の社屋。
ビートルズの『Please Please Me』=赤盤、青盤はこの中で撮影された。

170vコレね。

Red_2

Blue_2 その隣はウォレス・コレクションという国立の博物館。
ココでおもしろいものを発見したので近日Marshall Blogで紹介するね!Little Featがらみだよ。

180_3ブラブラとメリルボン・ハイ・ストリートを進む。
ココは色々とオシャレなお店が並んでいて魅力的だ。
風邪が強くで寒い。とてもダウンなしではいられない。

190_2魚屋さん。別にオシャレじゃないけど…。
Img_0712
本屋さん。

200v旅とか地理系の書籍を得意としているお店だ。

210_3このドーント・ブックス自体はオープンが1990年と古いものではないが、オリジナルの本屋は1910年の創業。100年以上経っている。

220_3マァ、何て重厚で素敵なことよ。
以前にも来たことがあるが、いつ見ても素晴らしい。本は好きだ。

230_3家内のリクエストのお店「ロココ・チョコレート」。
普通の大きさの板チョコが£4.95だから1,015円。レートが不利でなくても高価なチョコレートだ。
恐る恐る二枚ほど買って食べたが、メチャクチャおいしかった。もう素材がいいのがすぐわかる。
パッケージも秀逸だった。
お店のお兄さんがやたらとフェミニンで面白かったな。

240_3向かいはチーズ屋さん。
家内はチーズ好きで、コレも彼女のリクエスト。

250_2ゴッツイ!
下に敷いてあるテーブルみたいなヤツもチーズ。

270_2

ここは自然食品のスーパーみたいなものも兼ねているのだが、中に入ってみてビックリ。
クッサ~!
もうチーズ独特のニオイが充満していて激クサもいいところ!コリャ、日本ではかぐことのできないニオイだわ…3秒で脱出!

260_3しかし、ゴッツイ。
ハイジがよろこびそうだわ!

280_3ホラね、だんだん晴れて来たよ~!

320vつづく

2015年7月26日 (日)

イギリス紀行 2015 その3~マーケットに行ってみよう

今日は日曜日。
家内のリクエストであちこちで開いているマーケットへ行ってみよう…ということでロンドン塔の後、リバプール・ストリート駅まで来た。

10_3私は今までロンドンの東の方へ来ることがあまりなかったのだが、こっちの方もいいね~。

20_2このあたりはペチコート・レーン・マーケットとかブリック・レーン・マーケットなんてのがあるんだけど、今回はオールド・スピタルフィールド・マーケットというところに行ってみた。
19世紀からやってる。

30_2ひとりでロンドンに来たらまずこんなところ来ないけんね。いい機会だ。

40マーケットのようす。

50_2マァ、あるわあるわ、いろんなモノが!

60_2中古レコードはない。イヤ、一軒あったかな?欲しいと思うものはないけど、見て回るだけで楽しい。

70_2地図屋…

80_2コレはハンガー屋ではなくてアクセサリー屋。首回りのアクセサリーだけを扱っている。

90_2コレは、実際の文学作品から抜粋した文章で描かれたイラスト。

100_2例えばフィッツジェラルドの『華麗なるギャツビー』。このギャツビーが実際の小説の中の文章で形どられているというワケ。

110_2ホンモノのウイスキー・ボトルをペッチャンコにして作った時計。

120_2コレはわかりやすい。アウトレットの洋服。ゴッチャゴチャ!

130_2ベルト屋さん。待っていればその場でオリジナルのベルトを作ってくれる。

140_2アナグラムのブロックを使った飾り。

150_2こんな感じ。

160_2赤ちゃんの帽子屋さん。

170_2どれも可愛いの!

180_2さほど大きくもなく、混んでもおらず、ブラブラと見て回るにはちょうどよい感じ。

200_2端っコにはテーブルとイスが設置してあり、何種類もの食べ物屋の屋台が並び、簡単な食事ができるようになっている。
そろそろお腹が空いてきたのでウチもお昼ごはんを頂きましょう。

210_2家内が選んだのはコレ。
中の緑のヤツはヒヨコマメ、またはソラマメ、もしくはその両方から作った「ファラフェル」というコロッケのような揚げ物。
中近東の伝統的な料理だそうだ。それを野菜と一緒にピタに挟んだもの。

230_2

この「pilpel」というお店がものすごい勢いで気前よくこのファラフェルをサンプルに配っているもんだからウチもご相伴にあずかった。
そしたらこれがなかなか美味だったので家内はコレを頂いたというワケ。
ボリューム満点!
pilipelはロンドンに4つの店舗を構えているそうな。

220_2私はコレ。
トリの残飯定食…じゃないよ。
チキンのカレー煮とライス。見た目は汚いけどピリリと辛くて結構おいしかった。

240_2マーケットの外に出るとこんな感じ。

250こういう古いいでたちの店舗が街中でごく普通に営業していて実におもしろい。

260_2これなんか古そうだよ~。今は雑貨屋さんのようだけど、昔は果物屋さんだったんだね。看板を掛け換えずそのまま使っちゃうところがおもしろい。

270さっそく、さっきのpilpelの店舗を発見。今日はもういいわ。

280_2リバプール・ストリート駅のほぼ正面にある1745年開業のパブが「ダーティ・ディックス。」 1745年といえば延享2年だ…っていつ?1745年だ。徳川家重が九代目将軍になった年。


元々、このパブは18世紀の中頃に荒物屋や倉庫業を営むリチャード・ベントレーという人が経営していた。
ベントレーは若い頃はとてもダンディだったが、結婚式の日に婚約者が亡くなったショックでその後身の回りのことに一切構わなくなった。
やがて彼の店や倉庫は荒廃し、「汚いモノ」の代名詞となり、「ロンドンの汚い倉庫」という宛先だけで郵便が届いたという。
その後、その汚いリチャード、すなわちディックにちなんでこの店は「ダーティ・デイックス」という名前になったそうだ。下ネタではござんせんのであしからず!
そして、このベントレーはディケンズの『大いなる遺産』に登場する変人キャラのミス・ハヴィシャムのモデルになった。

300_2店内はこんな感じ。さすがに古いナ。

310_2入り口にはゲーム機があって「?」だったけど、中はムード満点だ。

315_2何の銘柄か忘れちゃったけど、エールでひと休み。あ~、リラックス、リラックス。
ロンドン散策の大きな楽しみのひとつ。

320_2隣りのテーブルでは若いカップルが食事をしてる。
雰囲気はタップリなんだけど、この店は、元はビールの醸造所で現在は約220軒のパブを運営する「Young's」というチェーン・パブの一角だそうだ。ちょっとガッカリ。
で、このYoung'sというのは、「Young's Bluecrest」というイギリスの年間の魚介類の消費量の40%を取り扱う食品会社の傘下なのだ。
だからとなりのカップルが食べていたフィッシュ&チップスもこのYoung's Bluecrest社の商品というワケ。
1745年開業の由緒あるパブも大手企業の商品を販売するための一拠点になっている。
ま、そんなもんか…。
ちょうどセメント会社とその直系生コン会社の関係みたいなものだ。

330_2目の前のリバプール・ストリート駅から地下鉄に乗って「コート―ルド美術館」へ。最寄りの駅はテンプル。

340_2コート―ルド美術館はテムズ川沿い、ウォータールー橋のすぐそばにある政府関連機関、芸術・教育関連機関が入った巨大な建物、「サマセット・ハウス」の中にある。

S_img_0659ゴッホ、モネ、マネ、ルノアール、ゴーギャン、ゴヤ、モジリアニ等々、日本には恐らくは来ないであろう印象派の名画が目白押しの有名な美術館。
以前にも来たことがあったが、美術好きの家内にココの素晴らしいコレクションを見せてやりたくてやって来た。
入場料は£7.00。1,435円。高い!でもLONDON PASSがあるので安心、安心。
これでまた£7.00元を取った…と。
しかし、旅の二日目はツライ。
時差ボケは激しさを増すし、少しはトレーニングして来たつもりの徒歩も能力の限界をスッカリ超えてしまったようだ。
動きたくない…。
ちょうどギター二本をバックにした声楽のミニ・コンサートをやっていたので休憩がてらジックリ聴き込んで来た。

345でもまだ歩く!
ライセウムはまだ『ライオン・キング』やってるのか…。

350_2ドゥルーリー・レーンは『チャーリーとチョコレート工場』か?
まったく見る気もおこらんな。
コレ、映画ではジョニー・デップがやったヤツでしょ?昔、飛行機の中でチャレンジしたけどとても観れなかった。

360_2…ということでブラブラ、ソロリソロリとコヴェント・ガーデンへ。ここはまた来るでしょう。

370レスター・スクエアを通ってソーホー経由でウォルドア通りに向かう。ウォルドアはマーキーの二号店があった通り。
途中ロニー・スコッツに通りかかったら長蛇のキュー!あ、列のことね。誰が出るのか気になったが、もう足が棒でアソコまで行くのすら億劫だ。
まだ歩かなきゃならないんだから!

380_2目的地はウォルドア通りのイタリア料理店「Princi」。
家内が日本にいる間にチェックしておいてくれた「ウマそうな店」のひとつ。
食事がマズい…というのが定番のイギリスだけど、チャンと調べればおいしそうなお店がゴマンとある。
「でもそれは大抵イギリスの海外から来た料理でしょ?」ってなことになるけど、そんなの関係ねぇ。
イギリス料理に限定していたらステーキかローストビーフかフィッシュ&チップスばっかりになっちゃう。
ハギス(茹でたヒツジの内臓ミンチ、オート麦、たまねぎ、ハーブを刻み、牛脂とともに羊の胃袋に詰めて茹でる詰め物料理)だのジェリード・イール(ウナギの煮こごり)だのマーマイト(イースト菌のエキス。オイニーがキツイ)だの、そんなもの初めから口に合わないのはわかってるんだから対象外だ。
以前にも書いた通り、グルタミン酸ナトリウムづけの加工食品や、店頭に何日置いておいてもダメにならない不思議なサンドイッチを平気で食べる日本人の方がよっぽど身体にマズイ(=ヤバいという意味)ものを食べてる。
あ、そういえば、卵の消費期限というのは海外の方が長いらしい。25日とか?コレにはワケがあって、向こうの連中は卵を生で食べる習慣がないからだ。
「生卵には寄生虫がいるから」といって、すき焼きをそのまま食べる外人はそう珍しくない。

だからロンドンでも平気でイタリア料理を食べよう。
問題は食事の回数。
つまり、一日の食事の回数はキマっている。
朝っぱらからウマいものめぐりは考えにくいことに加え、我々は米を食べることが義務づけられているから、食事は昼と夜の二回に限られる。
したがって、いくらおいしそうなお店を事前にたくさん発見していても、どれもこれも行くワケにはいかない。
ましてや時差ボケで体内時計が狂いまくっちゃっているから、あまりお腹が空かないので余計食事の回数が少なくなりがちになってしまう。

それと為替レート!
コレは後にまた書くと思うけど、ま、外食はどんなものを食べても感覚的にすべて日本の2倍から3倍の値段になっちゃう!

そんなことを念頭に置いて家族会議を開いた結果、プリンチで惣菜を買って家飲みにしよう!…ということに相成った。
何せビールには困らないでね~。缶ビールでも十分にウマいし安い。

歩きに歩いて「プリンチ」という店に到着。
モノスゴイ人気でお店は満席。
店の右側が食事スペース、左側が惣菜コーナーになっている。疲れ切っていたのと混雑具合が尋常でなかったので店内の写真は撮れなかったが、この惣菜コーナーが何しろ素晴らしい!
どれもヨダレが出そうなくらいおいしそう!
デザートがまた見目麗しい!
悩んだ結果、ツナとモルタデッラのフォカッチャをひとつづつとカプレーゼ、それに冷蔵庫に入っているティラミスがひとつ。それで£18.20だから3,731円。やっぱ高い~!
それでもビールは駅前のスーパーで買い込んで来てるからその分安上がりなのだ。
銘柄は定番のボディントン。好きです。
ボリュームはタップリだし、すごくおいしかった~!

で、この後、予想だにしなかった悲劇が!次号を待て!

390つづく

2015年7月24日 (金)

イギリス紀行 2015 その2~米食ってゴー!

二日目の朝。
珍しく朝から快晴。おかしいな…。期待はしないにしても雨は覚悟してきたんだぜ。
朝、空はどんよりと雲に覆われていて、午後気が付くと晴れて、夜から夕方にかけて快晴…というのが私にとっての典型的なロンドンの天気。
もちろん雨のオプションは一日中いつでもOKという認識だ。
晴れていて文句を言う筋合いは何もないのだが、前半だけムリに晴れてくれて、後半毎日シトシトというのはゴメンだからね。
数年前はまさにコレだった。
ま、それこそコレばかりは天にまかせるよりしょうがない。

10_2今回のお宿はアールズ・コート。
窓を開けるとナント目の前にエキシビジョン・センター!要するにエキシビジョンセンターのすぐ隣り。Led ZeppelinやPink Floydが大コンサートを開催したところだ。
詳しくはコチラ
もし、Zeppelinがコンサートをやっていたらタダで音が聴けただろうにナァ~…というロケーション!

20二日目の朝食。
昨晩スーパーで買ったオーガニックの卵でハムエッグ。それと晩ごはんの残りのチップス(フライド・ポテト)にインスタントのみそ汁。
そして何よりも大切なお米ね。何も炊くことはない。チンで十分。
若い頃は洋食づくしでも何ら問題なかったんだけど、今はまったくダメね。
何がダメって朝ごはんなんですよ。
「お昼にざるソバを一枚ズルっ!」なんてのは無理だけど、スパゲティだのピザだのハンバーグだのフライドチキンだの、日本で昼とか夜に食べるモノって、案外どこでも食べられる。
ところが、朝ごはんってのはまったくそうはいかない。
焼き魚、納豆、のり、ダシ巻き卵、味噌汁、そして炊き立ての白いごはん。
リッツでもプラザでもこんな豪勢な朝ごはんは出て来ない。
本当に日本の朝ごはんはスゴイ。
日本食が無形世界遺産に認定されたとかいう話しを聞くが、主に「朝食」を対象にしてのことだと信じたい。
一見豪華そうに見えるけど、洋食の朝ごはんなんて全然ダメ。一日はよくても、二日目でもう悲しくなっちゃう。
それと、以前も書いたけど、日本人は米を食べないと力が出ない…というか、疲れが取れない。コレで苦しんだことがあるからね。
今回のお宿はキッチン付きだから便利なことこの上なし。

サァ、米も喰ったしゴーゴゴー!

30お隣のエキシビジョンセンター。
Led Zeppelinの『Presence』のジャケットのオッサンの後ろのヨットの写真もここで撮られたものだ。
興味のある人はコチラをどうぞ。

40v「アールズ・コート建築」という言葉があるらしい。下の写真がそれにあたるかどうかはわからないが、このエリアには何しろ素敵な建物が並んでいる。

50地下鉄の切符の自動販売機。銀行のキャッシュ・ディスペンサーみたいなエラそうなナリをしているが大した働きはしない。
券を売って、カードにチャージができてというだけ。日本人ならもっと小さく作るだろう。
向かって右側のヤツなんてオツリが出ない。


さぁて、今回は事前に作戦を立てて来たでネェ。
決まったエリア内の地下鉄を、決まった日数や時間帯に限って好きなだけ乗ることができる「Travelcard」という切符を買うことにしているのだが、いかに有効に買うか…これが問題なのだ。
電卓を片手に「London Underground」の公式ウェブサイトとニラメッコしながら研究した。

60結果、ロンドンの中心のみっつのエリアの地下鉄を7日間自由に使える「7 Days Travelcard」をゲット。
実際にロンドンに滞在してカードを使えるのは5日間なのだが、一日単位で5回買うより7日分買った方が割安なのだ。
だって、1日乗り放題が£12.00。対して7日で£37.70だからね。
3日ロンドンに滞在するのであれば「7days」の元なんか簡単に取れちゃう。
…というのは、今ロンドンの地下鉄の初乗りって現金だと£4.80ですよ。
アータ、これ今の為替レートだと984円だぜ!
新宿から新宿三丁目に行くのに、または渋谷から表参道へ行くのに、梅田から淀屋橋に行くのに、名古屋から伏見に行くのに、984円ですよ!
狂ってるでしょう?狂ってるんですよ。

一方、「7days Travelcard」といえば7日間、Zone 1から3と呼ばれる中心地の地下鉄とバス、一部の国鉄をいくら乗っても7,730円。1日1,104円。
計算おかしいでしょう?計算おかしいんですよ。


このチケットは自販機では買えないので、窓口のオジちゃんに頼んでカードを作ってもらう。
Oyster CardというPASMOみたいなヤツに「7日間使える」というデータを入れてもらうワケ。
このカードを作るのも実は£5.00取られるんだけど、それでも割安。ケースつき。

70実は前日ヒースロー空港からアールズ・コートへ来る時には現金で切符を買った。£5.80、つまり1,189円。
それなら前日にヒースロー空港駅でこのカードを買えばいいじゃんか?と思うでしょ?でもね、ヒースロー空港はZone6といってロンドンの中心から一番遠いエリアにあって、Zone6をも含む7days Travelcardを買うとなると£58.00にもなってしまうのだ。円に換算すれば11,890円。
コレではバカバカしいもんね。
こんなことを事前に計算していたワケ。

80さっきのカードをこの自動改札口の上面の黄色いところに引っ付けると、前方のゲートがバコンと開く。
ところがですね、フィンズベリー・パーク駅みたいにゲートがなくて、この黄色いヤツが見当たらない駅があるんですよ。
それで、ピッとやるのをシカトしておくと、次に使う時にはカードが使えなくなってしまって、窓口の不愛想な黒人のオバサンに頼んでデータを再登録してもらわなきゃならないので注意が必要だ。(係の人が不愛想とも、黒人とも、オバサンと決まっているワケじゃないけど、私の場合そうだった)

90さぁて、いよいよロンドン・ツアーのはじまりはじまり~!
家内は初めてのことで大興奮。カッコいいとこ見せなきゃね!

その前に…とにかく今回は為替レートに泣かされたよ。
今、新聞なんかを見ると1ポンド=194~197円ぐらいの間を行き来しているでしょう?これは銀行間取引の値段だから我々はこのレートでポンドを買うことはできない。
コレに手数料が上乗せになるので£1=205円。今、浅草の両替屋に行ってチェックしてきた。
ロンドンでは両替店によって異なるけど、高いところでは210円ぐらいだったよ。
私は5月の上旬にギリギリ200円以下でゲットししたけど、今回このブログでは£1=205円で計算することにする。

100来た来た。毎度おなじみピカデリー線。

110まずはロンドンの銀座4丁目を家内に見せてやろうとピカデリー・サーカス駅で下車。
「サーカスってナンのこと?」
「サークルってことなんだよ。つまり円だね」
なんて初心者の質問にやさしく答えるわたし。

120「ロンドンのエスカレーターは東京都違って右側に立つんだよ」…なんてことも。

130ドワッ!
いつも大勢の人でゴッタ返しているピカデリー・サーカス駅の改札。誰もいない!
こんなの初めて見た!

140地上に出る。
このリリー・ホワイトというのはスポーツ用品店。シーズン・オフとなったグッズが安く買える。
ワールドカップの終了後のイングランドのユニフォームなんて定価の9割引きぐらいで処分販売しちゃう。誰も課って行かないけど…。
いつも混んでる。

150ロンドンといえばこの景色。
「SANYO」や「TDK」の看板がなくなって久しい。

155エロス像の前で一枚。
自撮り棒大活躍。

156最初の目的地に行くまで少し時間があったので劇場街のシャフツベリー・アベニューをブラリ。

160スゲェ!ほとんど誰も歩いてない!

170もう朝の9時半ぐらいなのにこの静けさ!

180目的地はコレ。レスター・スクエアの端っこにある「LONDON PASS」の販売所。
ここでインターネットで予約しておいたパスを受け取ったり、飛び込みのお客さんが購入したりする。
ウチは離日直前にこのパスの存在を知ったので、現地購入することにしていた。
インターネットで予約しているお客さんには列ができて待たされていたが、現地購入する人はその場でスイスイ。
「インターネットで予約しなくてヨカッタわね!」なんて係のオバサンが言ってた。
事前に頼んでおけば有料で送ってくれるサービスもあり。

210ところでLONDON PASSとは何ぞや?
簡単に言えば、コレを買っておけば加盟している観光名所に自由に入ることができるパスのこと。
♪チョット~待って~、チョット~待って~、「え、イギリスって博物館とか全部タダじゃないの?」…と訊かれそう。
大英博物館だとか、V&Aとか、芸術や科学の普及を促す国立の施設の多くはタダよ。それはそれは観光客にとってありがたい。
ところが、そういった名所旧跡、あるいは観光名所の全部が全部タダというワケでは決してなくて、有料のところは頭がおかしんじゃないかと思うぐらい入場料・入館料が高いのよ。
例えば、有名なウエストミンスター寺院の入場料、拝観料っていうのかな?コレがひとり£20.00だから4,100円。アータ、ふたりで行って、中で記念のペナントの一枚でも買おうものならすぐに10,000円超えよ。
それから、これまた人気のロンドン塔。コレが£24.50で5,223円!日本だったらこんな寺はまずないでしょ?!ロンドン塔は寺じゃないけど…。
ま、こんな調子でケタはずれに高い。
でも、行ったからには見たい、入りたい…で活躍するのがこのパスなんだと。
買う時に何回か言われたのは「マダム・タッソーとロンドン・アイには使えませんからねッ!」だった。
マダム・タッソーは今東京にもあるのかな?ベイカー・ストリートにある有名な蝋人形館。コレの入場料が驚きの£33.00!6,765円なり!
ロンドン・アイはウエストミンスターにあるあのバカでかい観覧車。コレが£19.35だから3,967円。
セントポール大聖堂が対象なのかどうかが最後まで不明だった。

パスは有効期限によって4種類が用意されている。
1日で£52.00=10,660円
2日で£71.00=14,555円
3日で£85.00=17,425円
6日で£116.00=23,780円
で、写真のようにケース、ランヤード、ガイドブックが付いてくる。
極端な話し、1日パスを買って、ウエストミンスター寺院とロンドン塔と、あとひとつどこかへ行けば簡単に元は取れちゃう。
ウチはどれを選んだかというと、5日しかいないのに6日パスをゲット!大盤振る舞いである。
もちろん勝算はあっての話し。
…というのは、事前にインターネットでどこに入れるかということを調べたんだけど、「高い、バカバカしい!」という理由で今まで行きたくても行けなかった施設がゴロゴロ網羅されている。
それなら今回一網打尽にそれらの施設をすべて踏破してやろうじゃないの!…と考えたワケ。
結果はどうだったかというと、マァ、トントンに毛が生えたぐらいかな?
もう一日あれば楽勝だったんだけどね。
やはり好きな人には見どころ満点のロンドンの観光名所だからね、ユックリ見て回りたいのが人情だけど、このパスのおかげで、元を取ることばっかり考えちゃってつい早足になってしまうのが難点か?
特にこういう公的な観光名所は5時とか4時半までしか入場できず、開館から7時間ぐらいしか猶予がない。
移動、食事、休憩の時間を考慮すると、かなり時間が限られているのだ。コレが結構手ごわい伏兵だってことに気付いたのは後になってからのことであった。
後悔は全くしていないけどね。

同じものがパリ、ダブリン、ローマ、ベルリンにもあるんだって。東京じゃできないだろうナァ。お金を取ってまで見せる施設が少なすぎるもん。
東京でやるなら「MESHI PASS」だね。
加盟店ならどれだけドカ喰いしても金を取られないってのどうよ。牛丼10杯ぐらい食べちゃうヤツいくらでもいるんじゃないの?
220ちょうど『ひつじのショーン』って映画の公開キャンペーンを展開していて、ロンドンの観光名所にはその場所にちなんだ格好をしたショーン像が置いてあって、コレを探すのが存外に楽しかったナ。
キティちゃんのもあったらしい。

230翌週末のクラプトンのロイヤル・アルバート・ホールのチケット売り出しの看板がチケット屋に出ていた。

240これがレスター・スクエアに林立しているハーフ・プライス・チケット屋さん。
ニューヨークでいうところのtktsね。
主に毎晩上演しているミュージカルやお芝居のチケットを取り扱っている。
その日の売れ残りのチケットを当日に格安で販売するワケ。また、ここの係員が不愛想極まりない。どうせやるならニコニコしてろ!っての。
ああ、この黄色い看板の『Sunny Afternoon』っての観たかったんだけど、時間が合わなくて断念!
好きな人には題名を見ただけでおわかりでしょう。The Kinksのミュージカル。

250vさぁて、LONDON PASSも無事にゲットしたし、元を取りに行くか!…イヤ、ロンドン観光を楽しむか!…イヤ、マーブロの取材に出かけるか!
ということで最初に訪れたのはロンドン塔。
やっぱりこのタワー・ブリッジ駅から外に出た瞬間の感動はいつ来てもスゴイよね。しかも天気がいい!

255ここにもショーン。

260こっちはビフィーター姿のショーン。
可愛いね~、子供たち!

275マァ、信じられないぐらいの晴天!寒いかな?と思って薄手のダウンジャケットも用意してきたけど今日は必要なさそうだな。

280ウチはですね、イギリスに来るためにアン・ブーリンの映画を観て予習してきたんですよ。
だから感動もひとしお?ったって、アンが首を斬られたところだからね。

290いつも混んでいるけど、今日もモノスゴイ混雑っぷりだった!
この建物の中に王室の財宝が展示されているのね。撮影禁止。ムービングウォークに乗ってサッサと移動させられちゃう。
この「E II R」というロゴの「E」と「II」はもちろん「Queen Elizabeth II」のこと。女王陛下が崩御してチャールズ皇太子が戴冠すれば「C III R」になるらしい。
Charlesという王は1660年から1685年まで在位したチャールズ2世以来となるからだ。
これでいくと、ダイアナの下の子、ヘンリーが王位を継承したら、8世以来ヘンリーというなの王がいないので「ヘンリー9世」となる。
カッコよくない?「八っつあん」直系だぜ。ハーマンズ・ハーミッツにまた歌ってもらわねば!

300あ、ちなみにウチでは「ヘンリー8世」のことを親しみを込めて「八っつぁん」と呼んでいます。

310みんなサ、ロンドンでも一、二を争う観光名所ってんで、ワイワイ楽しそうにVサインしながら記念撮影しているけど、ココ、元は政治犯らを収容する刑務所であり処刑場だったんだぜ!その前は城砦だった。
ヘンリー八世の時代、「ロンドン塔送り」は死刑宣告を意味した。一度入ったら生きて出てこれないのが普通。「オマエ、つべこべ言ってるとロンドン塔だぞ!」ってな具合。
罪人たちは船に乗せられてテムズ川からこの「トレイターズ・ゲイト(裏切り者の門)」を通ってロンドン塔に収容された。

315このあたりでアンは首を斬り落とされたという。
ちなみにロック・ファンはよくご存知だと思うが、ヘンリー8世には6人の奥さんがいて、処刑されたのは2番目の奥さんのアン・ブーリンと5番目のキャサリン・ハワードの2人。
ヘンリー8世はナンダカンダで6人の妻のうちアン・ブーリンのことが一番好きだったらしい。
アンを処刑する時、フランスから特別に切れ味のよい刀を取り寄せてスパッと首を落とさせたという。また、その刀が本当に切れるかどうか、自分の首で試してくれと申し出たヤツもいたらしい。
一方、キャサリンの時はそこらへんの刀でゴリンっとやっちゃったらしいよ。
昔は残酷だよね~。

320王室の財宝以外にも武具甲冑の類のすごいコレクションが展示されている。

330

340これは1613年に徳川秀忠からジェイムス1世に贈られた鎧ふたつのうちのひとつ。日英間の最初の貿易協定締結の記念品。
この鎧は元々武田勝頼のものだったとか…ホンマか?武田信玄の息子だよ~。会ったことないけど。
1961年まではロンドン塔内で飾られていたが、「重要人物からの贈り物」とされていただけで、すでに日本云々ということは忘れ去られていた。どうせ日本なんかその程度のもんだたのだろう。
返して欲しいね。それで鑑定団に出そう!
ちなみにどちらがマネをしたのかはしらないけど、BBCでも鑑定団と同じ内容の番組をやっているんだよ。

350アン・ブーリンと家内。

360スゲエ股間!
この鎧のモデルがヘンリー8世のものというワケではないんだろうけど、身体がデカかったヘンリー8世はたくましいふくらはぎを見せながら、フランスの王と自分のどちらが立派かと取り巻きの連中に尋ねたらしいが、一番の自慢は股間だったらしい。
で、鎧のこの部分も大変大きなパーツが取り付けられたということだ。
シゲ2世はコレの1/5で十分だわ。

370vテムズ川側の出口からタワー・ブリッジを望む。ここでまた感動!

380つづく

2015年7月18日 (土)

イギリス紀行 2015 その1~食わせろ、カツカレ~!

5月、イギリスに行ってきた。
仕事の用事もあるんだけど、今回は観光もタップリ。家内と一緒なのだ!
彼女は私を数えきれないほどイギリスに送り出してはくれたものの、自分が実際に行くのはコレがはじめて。
「え、ナニ、奥さんイギリス行くの初めてなの?」とやたら多くの人に驚かれたが、大きなお世話だい!


準備万端、大分前から期待と興奮のうちに待って、待って、待って、待って…ついにやって来た出発当日…雨でやんの。
イヤな予感。
数年前、前の会社を辞めてイギリスに2週間ほど滞在している間、ほとんど毎日雨だったことがあったからネェ。寒くてよ~。
ま、イギリスに行く以上、雨は覚悟しておかなければならないのは百も承知だけど、こうして東京にいるウチから雨に降られたんじゃお先真っ暗じゃんか!
そして、はじめての羽田からの国際便。
ウチはスカイライナーにさえ乗れば、成田も羽田も行くのにあまり時間が変わらない。金はかかるけど、荷物が持ち込みやすいスカイライナーの方が断然いいと感じた。
しかも、なんだ羽田!
コンビニに置いてあるポテチの製造日が古いじゃねーか!ここのところアミノ酸摂取を控えていて、ポテチ断ちしていた。でも、飛行機の中ぐらいは禁忌を解こうということで、空港でポテチを買う計画にしていたのだ。
もちろんポテチはビールのお供。これと幾ばくかのイカ系おつまみで飛行の中はバッチリのハズだったのだ。しかたないので、何か「ポテト系」のものを買い込んでおこうと「じゃがポックル」をゲット。
何でこんなところで北海道土産を買ってんだか?

J_plane2今回の荷物はかなりマッシブ。
カメラやら、PCやら、友達へのギフトやらでパンパンだ。
それに加えてハイライトの最終日のイベントに使用する家内のサプライズ・グッズがスーツケースの片面を占めている。
もちろんすべて計量済み。23kg以上は追加料金になっちゃうからね。ANAはふたつまで荷物を預かってくれるので助かる。
レンズの重みが問題で、家で何回も体重計に乗って確認した。
昔、ニューアーク空港でヒドイ目に遭ったことがあったからね。

20それにしても、いつの間にかどこもかしこも中国語の表記が入るようになっちゃったね。ロンドンは「伦敦」か…。「幕尼黒」なんて、コレだけ見たら何のことやら絶対にわからないな…。

30飛行機の席はかなり後ろの方。別に構わない。
じゃがポックルとイカ系おつまみ三種でビールを頂いた後は機内食。
ご存知の通り、メニューが二種類。今回はカツカレーとブリの西京焼からのチョイス。
さすがにもう機内食が楽しみということはないんだけど、少しでもおいしそうな方が食べたいじゃんね。
前の方からカレーのいいニオイがしてきているし、ここは問答無用でカツカレーでしょう。
すると、いくつか前の席でメニューを採っているCAさんがやたらと「ご希望に沿えないことがあるかもしれません」と言ってる。同じことがメニューにも書いてあるのも知ってる。
ま、カツカレーのことを言ってるんだろうな…と思うわね。
そして、我々の番…
CA : 今日のメニューはブリの西京焼きとカツカレーでございます。
ブリといえば氷見の寒ブリ。氷見うどんも大変おいしゅうございますが、氷見と言えばやはりブリ。その脂の乗ったのったブリを高級西京みそで丁寧に焼き込んだ自慢の逸品でございます。
一方、カツカレーの方は、脂質糖質ともに過剰で、向こうが透けてみるような薄切りの豚肉を使い古しの油で揚げた、一回の摂取で軽く2,000カロリーに届かんとする、お客様のようなメタボを気にするべき方にはとてもとてもおススメできるような代物ではございません。それにご飯も水分が多くベチャベチャで、カレーライスに向かない炊き方をしております。さぁ、どちらになさいますかッ?!」
私 : カツカレーください。
CA: ………数に限りがありまして、お客様のご希望に沿うことが出来ない場合がございます。ましてや格安チケットでこのような後部のお席をご利用いただいているお客様は特に望みが薄うございます。
私 : カツカレーください。
CA :  はいブリですね!
私 : イヤ、カツカレー。
CA : ………あ、今。カツカレーが品切れになってしまいました。ブリの西京焼きをご用意させていただきます。

オイオイ、だいたい初めからカツカレー足りないんじゃん?!
こうなると益々カツカレー食べたくなる。
もちろんCAさんのセリフは冗談だけど、もっとしっかり票を読んで来いっての。もしくはカツカレーと真っ向から勝負できる人気メニューを対抗馬に仕立てるべし!
ま、これから向こう一週間、魚っ気のあるものはフィッシュ&チップスしか摂らないだろうからよしとすることにした。
やっぱおいしくはないよ。
この味噌汁、あまりにもマズイというかイヤな味。後でまた触れるけど、多くの薬品を使って化学反応で強引に味噌汁にしてみました…みたいな。

40そして、着陸前の食事。
オイオイ、また魚だよ。今度はシャケだ。言いたくないけど、羽田で食べた朝ごはんもシャケだったんだぜ!
コレも選べるんだけど、もうひとつの方はもっと受け付けにくいようなメニューだった。
三回続けて魚になっちゃっやよ!

50ま、そんな食べ物の恨みもロンドンの街が見えてくれば忘れようというものだ。
お、案外天気がいいな。
イヤイヤ、コレに騙されちゃイカン。「イギリスの雨は主に全部に降る」…コレを肝に銘じておかなければ…。

55ヒースロー空港到着。なんかエラク歩くナァ…。

561年と2か月ぶりのヒースロー空港。ガラリと変わっちゃった!

60新しいターミナルが完成したのね。スッカリ立派になっちゃったのはいいけど、飛行機降りてから歩かされる距離はハンパじゃなかった!

70vでも、地下鉄への連絡は格段に便利になった。要するに歩く場所がズレただけのことみたい。
今回のロンドンのお宿はピカデリー線のアールズ・コート。
アールズ・コートにはもう何回も言っているので安心、安心。

80アールズ・コートに着いた~。ロケーションはコンベンション・センターのすぐ隣のクレッセント。

90コレがそのお宿。

100「ホテル」じゃなくて「スタジオ」か。
もちろんMarshallが置いてあるようなレコーディング・スタジオではないよ。
ホテル関連で使う「スタジオ」という言葉は「スタジオ・ベッド」が設置されている部屋のタイプのことを指す。
「スタジオ・ベッド」というのは昔よくあった、ソファを兼ねたベッドのこと。昼間はソファの形をしていて、寝る時には背もたれが平になって「ベッド」に早変わり…というヤツね。

110vもうひとつの意味は、「部屋の区切りがなくて、トイレ、浴室、キッチン以外の設備がひとつの空間に収まっている間取り」のこと。いわゆる「ワン・ルーム」というヤツ。
コレはアメリカで生まれた言葉らしんだけど、ここイギリスへ来ると「全部の設備がひとつの空間に詰まっている間取り」に意味が変わっちゃってるのかな?
下の写真がそれ。
手前はベッドだ。

とにかく、キッチンつきの部屋にしたかったのだ。
理由は「米」。今回は家内も一緒だし、自炊して米を摂ろうという作戦なのだ。
以前、二週間滞在した時、中盤からは時差ボケも取れ、変な時間に目が覚めず、ユックリ眠ることが出来るようになったのにまったく疲れが取れない。
それが米を食べてないからだ、ということに気がついたのだ。
我々、ダメよ、パンじゃ。
で、ロンドンで和食を食べるとなるとメッチャお金がかかるからね。朝だけでも自炊しようと思い立って、スタジオを探したというワケ。

で、ココ、バツグンに場所がよくて、清潔で、係の人も親切で、しかもふたりで泊まればゼンゼン格安ということでスッカリ気に入ってしまった。
私は一時ハマースミスのホテルを定宿にしていたことがあったが、それもひとりで泊まるとやたらと高くつくし、キッチンも当然ついてない。
ここは最高!
もうここを定宿にしようかと思ってるぐらいなの。

120簡単に荷ほどきしてからアールズ・コートの街へ繰り出す。
駅周辺にはTESCO、Marks & Spencer、The Co-operative Food、Sainsbury'sと大きくはないけどスーパーは揃っているし、ちゃんとしたパブや各国料理店が並んでいて何ひとつ困ることはない。
地下鉄もピカデリー、ディストリクト、サークルの三線が通っているのでとても便利。
駅にトイレもあるよ。

130三軒ある駅前のパブから選んだのは「Courtfield(コートフィールド)」という店。食べ物のメニューとハンドパンプがある…ということだけで選んだ。

140ま、典型的なロンドンのパブのたたずまい。

150とにかくエール!

160家内はまずはLONDON PRIDE。私は1730ってのをオーダー。
やっぱり好きだな~。
この香り、この味、そしてこの生温かさ。
ただね~、問題はレートですよ。これで1パイント£4.80かな?ヘタをすると1,000円になっちゃうからね。浅草の地ビール屋と全く変わらない。
チョット前の円高のころなら600~700円ぐらいだったか…。
Marshallの工場があるブレッチリ―あたりの一番安いパブだったら400円もしないで1パイント飲めた。

170ハラ減った~!
三回続けて魚だったからね。ガッツリ行くぞ~というこで脂質&糖質特集!
「ロンドンでハンバーガー」だってか?笑わば笑え。
こういうものがおいしいのだ。

180ペロリだもん。
「イギリスの食事はマズイ」のが確固たるイメージだが、やはりマズいはものはマズい。
でもね、マズいモノを避ければ当然のことながらおいしいものもたくさんある。
ま、私なんかイングリッシュ・エールがどこでも当たり前に飲めるだけでも幸せなんだけど。
今回は家内の徹底的な事前リサーチのおかげで食べ物もすごく良かった。大満足。
この茶色いソースはチョット危なかったけど…。
それと、この店のダメなところはパイント・グラス。
チャンとしているパブはエールの銘柄の入ったグラスに必ずエールを注いてくれるのだが、この店はほぼお構いなし。それはよくない。

190帰りにTESCOへ寄って明日の朝の食材の買い出し。
写真は別の日の昼間に撮ったもの。
このTESCOが後に悲劇の舞台になろうとは一体誰が想像できようか!

200家内ビックリのクリスプス。WALKERSの小さいパッケージが24袋入ってる。
こっちのポテチはグルタミン酸ナトリウム、すわわち「MSG」を使わない安心素材で作っている。MSGは日本で言うところの「うまみ調味料」ね。
イギリスではこのMSGの使用を徹底して排除している。過剰に摂取すると精神障害を引き起こす恐ろしい薬品として取り扱われているのだ。
日本ではこれを食品衛生法で「アミノ酸」として無害ヅラして取り扱われているから大変始末が悪い。
そのあたりのことを調べたらチト恐ろしくなっちゃって、最近は何か食材を買う時にはこの「アミノ酸」含有の有無を確認するようにしている。
ところが、日本でこのアミノ酸が使われていない加工食品などほとんど皆無で、買えるモノがまったくないと言っても過言ではないということを知った。
こういうことを言うと、「ナンでぇ、西洋の連中はそんな化学薬品をキラっているクセに、コーラをガブガブのんで肥満になってるじゃねーの!」と反論されれそうだ。私もかつてはそう思って西洋人の思想を嗤っていた。
でもね、考えてみるとコーラは心配なら飲まなければいいだけの話しで、避けることはいくらでも簡単にできる。
でも普通に流通している加工食品のアミノ酸を避けることは容易ではないんですよ。
日本はアメリカの悪食品の吹き溜まりだからね。
イギリスは世界でも最もオーガニック食品の規定がキツい国で、農作物をつくる土にまで厳しい監視の目を向けているんだって。

オーストラリアから帰って来たセガレの話し。
イギリスもそうなんだけど、食パンのような生活に直結している食べ物はやたらと値段が安い。薄く切った50cmぐらいの長さの食パンがひと袋60セントぐらいらしい。イギリスでも1ポンド以下だ(180円とか)。
とても量が多くて食べきれないので買ったことはないが、オーストラリアで暮していたセガレはそのコスパに重宝したらしい。
しかし、そのパンを買ってくると、一日か二日分を残して、すぐに冷凍してしまわないとマズイことになってしまうことにすぐ気が付いた。
アッという間にカビだらけになってしまうのだ。防カビ剤が入っていないから。
オーストラリアもオーガニック食材王国だからね。
そこへ行くと、日本のスーパーなんかで売っている食パンは全然カビないらしい。
知らないところで我々は一体ナニを喰わされているのだろうか?
日本人は「世界一おいしいご飯を食べている」つもりになっているけど、食材自体はかなり危険だということを知っておくべきだろう。

210vTESCOにあったハイネケンのアトラクション。いかに上手にビールを注げますか?みたいな。イギリスに来たらラガーは飲まないようにしているのでパス。

220vつづく

2014年6月 6日 (金)

イギリス紀行 2014~その3

帰途、駅の前にあるグロッサリー・ストアでビールを買う。
2軒あって、ともにアラブ系の人が経営している。ロンドンのこの手の店はほとんどがアラブ系移民の経営だ。
その内の1軒に入って冷蔵棚を見ると500mlの缶ビールがすべて4本組みで売っている。欲しいのは2本。明日には日本に帰るので4本も要らないのだ。
で、店員のお姉さん(お姉さんだったからこっちの店にまず入った)に「Can I break this?」と尋ねると「Sure!」と快い返事。ところが、奥から「ビア?ノーノーノーノー!」と厳しい声を上げながらオッサンが出て来て、分解しちゃイカンといいやがった!チッ!
その女性店員は目で「Sorry!」と私に合図をしていた。別にいいじゃんね~。バラしたって。

そこで、そのまま隣の店に入る。入った瞬間ギョッとしてしまった。
この手の店は万引きを防止するためか、必ずレジのカウンターが入口のすぐ横にレイアウトされている。
そのカウンターの中から何やらうめき声がするのだ…と思ったらお祈り。きっとメッカの方向なのであろう、店員のひとりがお客さんをそっちのけで横を向いて熱心に祈りを捧げている。
これも日本で考えられない。コンビニに入ってカウンタの中で店員さんが大声で「般若心経」を読んでてごらんよ。絶対驚くでしょ?

イギリスは晴れさえすれば一日中空が美しい。空が低く、雲に手が届くようだ。高い建物も少ないので夕焼けが映える。

296さぁ、ディナー、ディナー!今晩は今回のイギリス最後の夜。
ピカデリー・サーカスのJAPAN CENTREで買ったものと日本から持って行ったもので宴だ~。

「緑のたぬき」とシャケ缶は日本から持参した。
JAPAN CENTREで買ったものは、ごはんとふりかけ。B&Bのキッチンが自由に使えるのでうれしいなッと最初はよろこんだのだが、ヘタに材料を買っても、考えてみると調味料がないじゃん。
前々回、やはりB&Bで自炊しようと思って、材料を買い集めたが、パスタを茹でるための塩がないことに気付いた。それで極少量の塩をゲットするためにデカイ箱入りを買うハメになったことを思い出した。
B&Bのキッチンとて塩コショウぐらいはあるのだろうけど、全部塩味っていうのもね~。
こういうときは醤油味に逃げるのが定石なんだろうけど、持って来てないし、買うとあまりにも高くてバカバカしい。調理用具を洗うのも面倒だ…ということでハジキ出した答えがフリカケ。
メーカーは見たことも聞いたこともない広島の会社のモノ。そんなのカンケーねぇ。
電子レンジを所定の時間より1分ぐらい余計にセットして、チンチンに熱くしたごはんにかけて喰らう。これがまたウマイんだな~。
ちなみにごはんもフリカケも日本の値段のおおよそ3倍ぐらいかな?それでもソーホーにあるガリガリのニンジンが入った1,600円もするカツカレーを提供する日本食のレストランよりずっと経済的でウマイ。

コレが当日の豪華なディナー。炭水化物、アミノ酸、合成保存料、過剰塩分の大パーティ。ごはんの向こうはモニカのせいで使い物にならないパソコン。
300そしてコレ。最終日スペシャル。
コレは悩んだわ。Sainsbury'sのお惣菜。ローストチキン。
ナニに悩んだかというと、調理の手間の要らないビールのアテということでチンして食べられるもの…ということでパックの惣菜を思いついたんだけど、ロクなものがない!
イヤ、失敬。パッケージに使われている完成写真はおいしそうなんだけど、どう考えても実際は違うだろうな~…というモノばかり。
ナントカ風カレーとか、ナントカライスとか、なまじ味を付けてしまうところが恐ろしい。何しろおいしいモノより産業革命を選んだ人達のすることだからね。
本当に15分ぐらい考え抜いて選んだのがこのローストチキン。
ところが!意に反して、味がチョット薄かったものの、肉が柔らかくてメチャクチャおいしいでやんの。モモ肉が8ピースほど入って800円ぐらいかな?決して安くはない。

310『イギリス紀行 2014』の最終回は少し食べ物の話しをしよう。

これは宿泊したB&Bの朝食。例のモニカのバアさんが用意してくれる。トースト、ハム、シリアル、オレンジジュース、牛乳、コーヒー、紅茶…といったところか。
B&Bによってはフル・イングリッシュ・ブレックファストを用意してくれるところもあるが、コレで十分。
2日間、2回とも全く同じ。食器や調味料が置いてある場所も寸分違わない。
トーストはおいしいな~。
何回も言いますが、イギリスにはイギリスパンは見かけません。それと、自分の国が極東の小国で「イギリス」と呼ばれていることを知るイギリス人はほとんどいません。「ゴエテとはオレのことかとゲーテいい」ってヤツですな。
もちろん宿泊している他の人と顔を合わせて食べる。

私は2枚のトーストにバターを塗ってハムをはさんで食べるのが好きで、いつも自分の席で勝手に調理しちゃうんだけど、いまだかつてコレをやっている外人にお目にかかったことがない。もしかして失礼なのかしらん?

320_2これはミルトン・キーンズのホテルの朝食。おいしそうでしょう?
パンが真黒だ!日本ではあまり見ないけど、海外のトースターって上下のヒーターの中を進むベルトコンベアの上にパンを乗せて焼くケースが多いじゃない?私は比較的よく焼いたトーストが好みで、あのトースターを1回くぐらせただけでは焼きが足らないことが多い。

ってんで2回通しするとこの写真の下のトーストのように焼き過ぎになっちゃうのだ。
アレって、大抵片面の方が火力が弱くて、そちら側をもう一回焼きたくなっちゃうのが人情じゃない?
ところが、2回目にトースターに入れる時、どっちの面を上向きにすればよいのかわからなくなっちゃうんだよね。で、結局、同じ面を強火の方で2度焼きしちゃってまっ黒けってことがよくある。

あのトースターって、「クロワッサンを入れるな!」って注意書きが添えられていることが多いんだけど、入れるとどうなるか知ってる?
盛大に燃えます。ボヤ状態。
知らないで一度やっちゃったことがあって、かなりビビった。トースターの中でボーボー火柱立てて燃えちゃうんだもん!ラッキーなことにホテルの人が近くにいなかったので怒られずに済んだ。

330ある日の朝食。持参した味噌汁つき。そう、スープ類が恋しくなるんだよね。

340次の日の朝ごはん。

330その次の日の朝ごはん。

330またその次の日の朝ごはん。

330そのまたまた次の日の朝ごはん。

330そのまたまたまた次の日の朝ごはん…って全部同じじゃネーか!
ま、写真は冗談だけど、とにかく毎日同じ。
せいぜいこれにシリアルやフルーツやヨーグルトをとっ替えかえひっ替え足すぐらい。この毎日同じ朝食にゲンナリしちゃうんだよね。日本の朝ごはんってなんて素晴らしいんだろう。
そういえば缶づめのシロップ漬けのフルーツはたいていどこにでもあるんだけど、生野菜って置いてないナァ。
「生野菜」といえば、海外のあのブットイきゅうり、あれイヤだな~。
330これはミルトン・キーンズのレストランで食べたオニオン・スープ。いわゆるスターター(前菜)。
イギリスのディナーはスターター⇒メイン⇒デザートという順番で構成されているが、スターターが結構へヴィなことが珍しくない。
ま、私は口が裂けても小食だなんてことは言えないが、海外へ行くと体内時計が狂いまくってしまうせいか、あまり盛大に空腹感を覚えない。
そんな時、日本だったら完全にメイン・ディッシュほどもあるスターターを頼んでしまうと、まずメインが食べられなくなる。
それでスターターをスキップすることもままあったりする。
しかし、パーティの席ではそうはいかない。他の人に合わせないとね。
それでスターターに一番安全なのがスープ類。これとてたくさん飲めばもちろん腹がタプンタプンになって次のものが入らなくなる恐れもあるが、まぁ、大量にサーブされることはないので安心だ。
ちなみにこのオニオン・スープ…メッチャおいしかった!
パンが付いてる。女性だったらまずコレで満腹?

350今日のメイン。
シーザー・サラダの上に網焼きの(Char grilled)鶏のムネ肉が乗っかってるヤツ。アララ、やけにライトだな…選んだのは自分だけど。
他のチョイスはラムとかなんだもん。向こうの人はよくラムを食べる。私、どうしてもアレが苦手なのよ。
そういえば、いつかウサギを食べてた人がいたっけナァ。
私は食の冒険ができない方なので、イギリスで迷ったらとにかく牛ステーキ。これが一番安全。そして存外においしい。次にチキン系統。
ウナギのゼリー(Jellied eels)なんて絶対食べれないもんね。

360この鶏が柔らかくて、塩加減もよくバカウマ!
しかし!好事魔多し。
おいしく食べていると「イワシ」が出て来たんだよ、イワシが。別にイワシが嫌いなワケじゃ全然ないんだけど、何でココに入れるかね~?

365デザートはチェリー・パイにアイスクリーム1スクープつき。
チェリー・パイの味の濃いこと!最初はいっぺんに酔いが醒めるほど酸っぱくて飛び上がっちゃったけど、ウマイ!しかし、パイ部が頑丈すぎて全部は喰えん。中身だけ頂きました。アイスクリームはいつもおいしいな~。

370ある日の昼食。
チャリング・クロスにあるチェーン店の安いパブでエールを頂く。手前に転がっているのは行きの飛行機の中でもらったパン。ビンボー!
これにポテチと少量残っていた柿の種。
こんなランチでもここでエールをグイと頂くのは何ともいい気分。だって、ココ、昔はあの有名なMarqueeだったところなのよ!LOUDNESSもSHOW-YAもココで演奏したんだよな~。詳しくはMarshall Blog『名所めぐり』で!

380vティータイム。
冷たい風が強くて寒いんだけど、日が照っているので動くと暑いし、歩き疲れた。ノドも乾く。パブで休む。エールおいしい。これでまた歩ける。
メリルボンの方の極普通のパブに入ったんだけど、テレビでプレミア・リーグの試合をやっていて結構盛り上がっていた。
お店を出る前にはトイレを忘れずに…と。

390vそれにしてもビール類はおいしいよな~。
これもSainsbury'sのビールの棚。日本では見たことない銘柄が山ほど置いてある。
でもね、結構イギリス以外のビールが紛れ込んでいるので要注意なんよ。あんなに安くておいしいビールがたくさんあるのにどうして輸入ビールを飲むかね~?

400ビールを飲めば行きたくなるのでトイレ。
おもしろいものを発見。
ロンドンの街中の公衆トイレは最近有料になったところも多いが、安全で比較的清潔だから安心して入ることができる。
で、どこでも共通して見かけるのがこのサイン。
おしっこがガマンできない女性のイラスト。もちろんコレは男子トイレで撮ったものだからご安心あれ。

Back again already?--- もう帰って来ちゃったの?

410vコレも。
Phew! Just made it?----ふぅ~!間に合った?

420vまただ。
We can't keep meeting like this----こんな風にして待ち続けることはできません。

430vこれもそう。
どうしてもコレについて知りたくてGraceに教えてもらった。
実はコレ、bladder、つまり膀胱の病気を予防するためのキャンペーンをやっているのだそうだ。

これらのサインを頻繁に見るようでは膀胱がヤバイかもしれませんよ!…すなわちトイレに行き過ぎだ~きを付けて!ということ。
私なんてビール飲んだら大変なことになるからね~。しかし、行政がこういうことをするのだからおもしろい。

440これは地下鉄でみかけたヤクルトの広告。ヤクルトはイギリスではかなりポピュラーな乳酸菌飲料だそうだ。
先日、社長のJonが来た時にコレの話しになった。イギリスにはヤクルト・レディはいないそうだ。欲しい人はスーパーで普通に買っているとのこと。
さて、この広告、「年に一度、プラットホームに立っている間に解く難しいクイズの日」というクイズになっている。真ん中の猫のところには;

Which 2 underground stations contain no letters from the word "CATLIKE"? (「CATLIKE」という言葉に使われている文字が出て来ない地下鉄の駅名を2つ答えてね)

という問題。この手のクイズは一般的なようだが、結構難しい。
Graceの答えは「St. Jon's Wood」。あのアビィ・ロードがあるところね。
一瞬、オ!と思ったが、Jonが「ダメ。tが入ってる」と答えを一蹴。
そこで私は探しましたよ、地下鉄の本と首っぴきで…。

この問題を難しくしているのは「a」と「e」という頻出の母音が入っているのと案外「t」がクセモノなのよ。
で、ようやく見つけたのがノーザン線の「Borough(ボロウ。バラって発音するのかな?)」というテムズ川南岸の駅。近くのElephant & Castleまでは行ったことがあるけど、ココは行ったことない。
どう?大正解でしょ!もうひとつは今も検索中。

折り紙は向こうの人の憧れだからね。チョロッと鶴を折っただけでも結構ビックリされる。

450ピカデリー線の車内。
車内で寝ている人は少ない。日本みたいにヨダレを垂らして寝ているような人はまずいない。夢中になって携帯でゲームやっている人もいないナァ。

そういえば、ロンドンでは歩きながらしゃべっている人はいても携帯をイジりながら歩いている人も見かけない。
今の東京はヒドすぎる。そろそろ歩きながら前を見ないで携帯をイジることを法律で禁じた方がいい。たくさん死人が出ないとダメかな?
その代わり向こうの人は電車の中でも平気で大声で話している。

以前にも書いたが、私は「歩きスマホ」は絶対しないようにしている。カッコ悪いんだもん。
それとハラが立つのは「携帯の電源を切ってください」と言っているのに電車の優先席で平気で携帯をイジっている連中。「ココで携帯をイジるな!」って言ってるんだからヨソでやるがいいじゃないの。
これにいいオッサンやオバサンが多いから余計腹が立つ。アレ、優先席だけ電波を圏外にすることはできないのかね?
455車両間の移動はできない。
これも大発見だと思うんだけど、この車両の前面に黒い小さなボタンが付いている。コレを押してはいけませんよ。
このボタン、車両ごとにドアを開け閉めするためのボタンなのだ。そうとは知らずに勝手に押したりすると大変なことになる。

460v円が弱くなってしまったおかげでロンドンでの買い物が一気に苦しくなった。もう大抵のモノが日本の方が安くなってしまった。
そういう事情でCDも本も今回はほとんど買って来なかった。

それでもFreddieの家にお邪魔させてもらったんで、Queenが特集になっているCLASSIC ROCK誌と…

470ビートルズ関連の本を一冊。タイトルに惹かれた。「われらのボクちゃんはどうやってアメリカを征服したか」。「our boys」というのが気に入った!
そう、ビートルズはイギリス人のモノです。

ああ、またロンドン行きたくなってきた!

480おしまい

2014年4月30日 (水)

イギリス紀行 2014~その2

前回、「おもしろい!」と大変好評を頂戴しました、ありがとうございます。
だいたい人が苦労している話しってもんはおもしろいもんですな。過去掲載の記事も是非ご覧になってくださいまし。
イギリス紀行2012 秋の陣(8本シリーズ)
Relaxin' in London 伊藤広規、ロンドンを往く(3本シリーズ)
イギリス紀行2012(全19本シリーズ)

ハッピーな体験もあれば、トホホな話しもあるし…イギリスは本当におもしろい。今回も目についたものを書き連ねていきます!

さて、今回の宿泊地はBoston Manor。Manorというぐらいなので当然「マナー・ハウス」がある。

110_3マナー・ハウスとは簡単に言って貴族の邸宅ですな。
下の写真はその敷地内に建っている小学校。

120_3これがそのマナー・ハウス。
一般的に非常に古い建造物が多く、歴史的な価値もあることから、内部を公開しているマナー・ハウスもあれば、実際に住居として使用されているモノもあるそうだ。
このマナー・ハウスは建てられたのは1622年!関ヶ原のチョット後だぜ!

130_3この建物は天井や壁に施された漆喰の彫刻が見事ということで、早朝散歩した時に中を除いてみたが、漆喰の彫刻よりも薄気味悪さの方が勝っていたな。ディズニー・ランドの「ホーンテッド・マンション」みたい。モーツァルトみたいな頭をした人が平然と廊下を歩きすぎて行く姿を見たような…。

よく考えてみると「古い、古い」とばかりよろこんでもいられないような気もするワケで…。というのは、建物が出来て数百年、どれだけ多くの人が住んで来たのか知らないが、かなり多くの人がココで亡くなっているワケでしょう。
それを考えると結構気味が悪い。「ロンドン塔」とか「エジンバラ城」なんか最たるもんだよね。
田舎に見られる古いホテルやB&Bなんて、夜中、寝ている間に部屋にどれだけ幽霊が出ているのかわからんゼ。

敷地内には池まであって実に美しいたたずまいを見せている。

140_3「古いホテル」で思い出した。
泊っているB&Bの「お湯の出が悪くて困った」という話しを前回書いたが、大分前、会議でマーシャルに行くとみんなで泊る古いホテルがあった。ジムの家からほど近いところで、ジムの家でパーティをやってもブラブラ歩いて帰って来れるようなロケーション。
傍らに美しい公園があって、建物は築120年は経ってようかという立派なものだったが、風呂には困った。
ここはお湯の出はよかった。よいどころか盛大に熱湯が出る。これはありがたいと思ったのもつかの間、水の出が極端に細く、頭なんかとても洗えたもんじゃない。アレのおかげで大分毛が抜けた。
程度な温度になるように、細い水の量に合わせてお湯の量を調節すれば今度は全体の水量が少なくて身体を洗うこともできやしない。
アレにはマイッタなぁ。
やっぱり他の宿泊者からもクレームがついていたが、ホテルの連中もクレームをつけられるまで「知らなかった」というワケではなかろうに。確信犯なんだゼ。
そこへ行くとやっぱり日本の接客業はピカいちだね。

ピカデリー線、「ボストン・マナー」駅へ続く道。住居以外にはとにかくナ~ンにもない。

150_2イギリスのポストはまだたいていこういうヤツ。日本も昔はこうだったんだけどね。
こういうモノを見ると昔の日本はイギリスのマネッコをずいぶんしていたことを実感する。郵便の発祥はイギリスでしょ?

160v「SAT」というのは、次に郵便を集めに来る日のこと。

170_3ホラ、土曜日を過ぎると表示は「MON」になっている。「月曜日まで来ませんよ~」という意味。

180_3「Hounslow」というエリアは公園が多いとか、交通の便がいいとか、ロンドンでも住みやすい地区のひとつらしい。
右の赤と白の「T」の字のサインは「この先行き止まり」という意味。

190_3「GIVE WAY」はその字面通り「道譲れ」。その下の矢印の標識はYesでおなじみのラウンドアバウト。あのクルクル回ってる交差点ね。
つまり、「この先にラウンドアバウトがあるから、中に入っている車を優先させなさいよ」ということ。
ちなみにラウンドアバウトがあるのはこうした郊外のみ。ロンドンの中心地にはまったく存在しない。

200_3ロンドンの中心地から少し離れた住居地区を訪れてすぐに気がつくのは路上駐車だ。
道路という道路にビッシリと乗用車が連なっている一方、住居にガレージが一切ない。月極駐車場のようなモノもまったくない。
そして、路上に停まっているすべての車のフロントガラスには下の写真のような証明書が貼ってある。
気になる。そこで仲良しのMarshallのDannyに尋ねてみた。

ピンク色の丸いヤツは「Road Fund Tax」といってイギリスの高速道路や一般道を整備維持するための税金を払っているという証書。

で、イギリスでは住民税を払う時に登録申請すれば家の前に自家用車を停めちゃってていいのだそうだ。その登録を示すのが上の四角い「RESIDENT(住人)」というヤツ。いいな~。

イギリスは日本に比べて国土が2/3、人口が半分とかいわれるけど、こんなことろでそれを実感するね。
仮にピカデリーサーカスをロンドンの真ん中ということで銀座だと仮定すると、このボストン・マナーはそうだな…時間的に市川ぐらいかな?そんなところで路上駐車し放題なんて考えられる?
240v_2そして、駐車許可を受けていない人は駐車チケットを買って車を停めなければならない。
230_3これは駐車券の自動販売機。
月曜日~金曜日の午前9時~午後6時まで4時間を上限に路上に駐車することができる。30分で£1.00だから1時間で360円弱。日本よりチョット高い。日曜日と祭日は無料。

210vおもしろいのは、この駐車料金を携帯から電話して払えるという点。MrshallのCraigもこれを利用していたが、このメーターの番号(この場合1693)をしかるべきところに電話をすると自動的に料金がチャージされるらしい。
東京のパーキングメーターが100円硬貨しか受け付けなくて困ったことない?100円玉を作るために食べたくもないアメをコンビニで買ったりして…。
その点、コレ便利だよね。

220_2イギリスでは大小を問わず、ありとあらゆるすべての道に名前が付いている。こんな細い路地にも「CLITHROW PASSAGE」なんて大層な名前が付けられている。
だから住所さえわかって大体の場所さえわかっていればほぼ迷うことはない。これはいつも便利だと思う。
要するに建物の建て方というか、都市計画とまではいわないまでも、区画整理がうまくできているんだよね。日本の住所は実に複雑だもんね。

待てよ…。イギリスってすべての家が道路に面しているのか…。「道路」というのは両側に車が停められる程度の幅員があるということね。
だからさっき書いたように路上駐車ができるんだな。ウチの前は4t車が入れる程度の幅員はあるけど、それでも住人がこぞって車を止めたら大変なことになる。

ロンドンではユーストン駅から電車に乗って北へ行けば20分足らずで牧草地が広がり、牛や羊が草を食んでいる光景に出くわす。
ましてや、ロンドンの街中は美しい緑の公園だらけだ。

ロンドンの人口は830万人だそうだ。東京は1,323万人。ま、東京の方が500万人ほど多いが、東京エリアの広さと言ったらロンドンの比ではない。もっとゆったりできてもいいと思うんだけどね。いかに東京は狭いエリアに偏って人々が暮らしていることがわかる。

そうそう、最近渋谷の駅前の交差点の写真を撮っている外人が増えたね~。「ナニおもしろがっとんじゃい!」と言ってやりたくもなるけど、確かにあんな光景はピカデリー・サーカスでもオックスフォード・サーカスでもはたまたタイムズ・スクエアでもお目にかかることはできない。一大スペクタクルだ。

そんな東京が一番好きなんじゃ!

235ピカデリー線、ボストン・マナー駅。これからEastboundのチューブに乗ってロックの名所をめぐりに行くのだ。

250_3取材した内容はおいおいMarshall Blogの「イギリス-ロック名所めぐり」でレポートするのでどうぞお楽しみに。まだまだあるのよ、名所。

260_2あ~、歩き疲れた。
ここからもうひと悩みしなきゃならないのが夕食だ。
もうすぐ帰るにしてもやっぱり恋しいのは日本食。ウエストエンドには日本食のレストランはいくらでもあるけど、今の為替レートだとバカバカしいほど高くなってしまう。
チャイナタウンの中華もな~。ワンタン麺に餃子にビールなんていったらそれだけで3,000円近くになるもんね。

270v…悩んでいたら、こんなものを発見。「JAPAN CENTRE」だと?ピカデリー・サーカスにこんなんあったっけ?
中には生鮮食品から乾物までありとあらゆる日本の食べ物や調味料が売られている。
スゲェ混んでる。お客さんは日本人ばかりと思いきやそうでもなくて、半分ぐらいは日本以外の人たち。

280_3ここでナニを買ったかは次回発表することにして…。

290_3モニカの待つ(待ってない!)ボストン・マナーへと家路についた。

295つづく

2014年4月28日 (月)

イギリス紀行 2014~その1

1年半ぶりのイギリス。今回はVirgin Atlanticにした。
Virginのエアバス機って前の席との感覚が狭くてつらいんだよね。
で、3,000円だか5,000円だか余分に払って数インチ広い席に変えてもらおう…と早めに空港のカウンターに並んだ。ささやかなアップ・グレードだ。
すると、チェックインのカウンターで「36,000円でプレミアム・エコノミーへのアップグレードが可能です」と誘われ、即OK。
私にとって36,000円は「超」のつく大金だけど、実は「このオファーを受けた場合はOKする」と事前に心を決めておいたのだ。
…というのは7~8年前にヒースローでこのサービスの誘いを受けたことがあって、私はその気があったのだが、その時は私ひとりではなかったのであきらめた。そのリベンジという意味もあって迷うことなく席を変えてもらった。ま、お金のことは後でナントカなるだろう。

01アップグレードした席がまたうまい具合に切れ目の一番前だったので足を悠々と延ばすことができ、ほぼベッド状態で超快適なフライトとなった。身体の疲れがエコノミーとはまったく違う。
写真はプレミアム・エコノミーの食事。ま、うまくはないけどこれまたエコノミーよりは全然マシ。
しかし、機内食ってどこも年々ひどくなるような気がするんだけど…。

映画は相変わらずヒドかったな。
反論があるのを覚悟でいうけど『ゼロ・グラヴィティ』とかいうの全然よくなかったな。ウスすぎるよ、脚本が。この歳になると視覚効果だけで2時間を費やすのはキツイ。
『キャプテン・フィリップス』ってのは先が読めるほどに単純な作りだったけど、なかなかよかった。もっともトム・ハンクスじゃなきゃとても観てられないけどね。

帰りに観た2本のイギリス映画は結構おもしろかった。
ひとつは「酔っ払いが世界を救う」という副題のついた『ワールズ・エンド』とかいうヤツ。あるドラッグ中毒者が昔の仲間と故郷へ帰って12件のパブをハシゴするというプロットが気に入った。舞台となるのが「イギリスで最初にランドアバウトが作られた町」というニュートン・ヘブンなる田舎町。チョコッと調べてみた限りではどうも架空の町のようだが、こんな設定がいかにもイギリス風でおもしろい。猛烈に荒唐無稽な内容なんだけど、少なくとも謎解きを夕飯の後にするよりは面白い。

もう一本のイギリス映画『アバウト・タイム』ってのも荒唐無稽なラブ・ストーリーながら、すぐに家に帰りたくなるような気持ちにさせる実にホッコリとした作りで交換が持てた。

飛行機の映画って画面のサイズが理由なんだろうけど、吹き替え版が多いじゃない?アレ、あんなにヒドイんだろう?「ヒドイ」というのは訳とかいう話しではなく録音のこと。画面の中の人がしゃべっているようには聴こえない。

ちょっと映画の話をするけど、ナニ、最近の映画館って吹き替え版がメインなんだって?!それだけじゃなくて、テーマ・ソングも勝手に日本でひっ付けたくだらない歌の方が標準になっているらしい。
なんてバカなことを!映画は音楽より腐ってるでね。吹き替えなんて獲れたての天然マグロの大トロを炭になるまで焼いて食うようなもんだ。

02夕暮れのミルトン・キーンズの空。
ミルトン・キーンズにはかなり大規模なショッピング・センターがあるんだけど、日曜日ともなるとすべて5時で閉店。ガラ~んとしてて怖いわ。

07…ということで近くのパブへ。
このあたりは新しい街なので、トラディッショナルなパブはない。つまらない。

08イングリッシュ・エールもない。つまらない。
ってんで仕方ないのでギネスと不味いポテチを食す。
このギネス£5(900円近く)もしやがるんだぜ。お金ない。

09ちなみにある日の昼食。

9aこれは別の日の昼食。
そうです。同じです。みなさん毎日同じものを召し上がっています。

9b我々日本人の感覚でいうとおかず(副食)があって、ごはん(主食)があって…でしょ?これを西洋の食事に当てはめるとよく「彼らの主食は肉だ」なんていいうけど、イギリスに関して言うと、庶民の主食はコレです。
WALKERSのポテトチップス。向こうではクリスプスといいます。イギリス土産として有名なタータン柄の四角いクッキーとは別のWALKERS。あっちはスコットランド、こっちは西ウェールズ。    
これが彼らの主食。とにかくいつでも食べてる。ところがね、コレが実際に大変ウマいときてる。

そのおいしさの秘密が袋のウラに書いてある。
1.100% Great British Potatos
---これはそうでしょうな。スーパーにいけば「煮る用」、「揚げる用」、「焼く用」等、日本では見たことのないじゃがいもがゴマンと売られている。イギリスもじゃがいもが盛んな国だ。日本のものより味が濃くておいしい。ただ、ふかしてバターを乗せて、「あ~、ホクホクでおいしいな」っていう感覚はないような気がするな。

2.Cooked with Sunseed Oil
---「ひまわり油」で揚げているそうだ。日本のポテチはどうか…と調べてみると手元にある小●屋のものには「植物油」としか書いていない。

3.No Artificial colours or preservatives
---おなじみの「合成保存料、合成保存料は使用していません」というヤツ。

4.No MSG
---これは「ウマさの秘密」というより、食品の安全性を強調した宣伝文句かな?MSGとはMichael Schenker Groupではござらんよ。Monosodium Glutamate、すなわちグルタミン酸ナトリウム。ウマミ成分っていうヤツ。平たく言うと「味の素が入っていない」ということ。
日本ではまったく騒がれないが、これを過剰に摂取すると身体に変調をきたすとして、欧米では扱いをかなり慎重にしている調味料。
では、日本のポテチはどうか?…ウワッ!ガッチリ入っとるがな!「調味料(アミノ酸)」というのがそれ。
でもさ、「和食は世界一の健康食」とうたう一方、MSGがドバッと入った味噌ラーメンやカップラーメンを「ウマイウマイ」と言って豪快に麺をすする日本人と、死ぬほど脂っこいものと甘いものをドカ喰いして、「健康に良くないから私、コーラはダイエット・コークしか飲まないの…。健康を考えてサプリメントは一日最低100錠は飲むようにしているのよ!」という欧米人、どちらが健康か?

そういえば、イギリス人ってコーヒーとか紅茶によく砂糖を入れるんだよね。でも超肥満人との遭遇率はアメリカに比べてイギリスの方が断然低いな。

とにかくWALKERS、いつも滞在中に何袋も食べちゃうの。色んなフレイバーがあるけどこの赤い普通の塩味のヤツが一番おいしい。

あ~、こんなこと書いてたらWALKERS食べたくなってきた。…と思って、東京で買えるかどうか調べてみると、なんと入手不可!こんなに何でも手に入る東京なのに、たかがイギリスのポテチが手に入らないとは驚きだ!
何でもイギリスから直接取り寄せるという方法もあるようだが、値段を見てこれまたビックリ!誰が頼むかッ!

9c_vこれはミルトン・キーンズのSainsbury's。セインズベリーズはTESCO、ASDAに次ぐイギリス第3位のスーパー・マーケット・チェーン。TESCOに抜かされるまで、かつて食品部門の売り上げは全英トップだった。
下の写真。この通りの両側はほとんどポテトチップス。ポテチが主食というのは冗談にしても、それに近い存在であると言っても過言ではなかもしれない。
何でもイギリス人にとって「無くなったら困るモノ、ベスト3」に選ばれているらしい。

9d今回ロンドンで滞在したのはBoston Manorというヒースローにほど近いところ。このシーズン、どこもかしこも高くてサ…安くてよさそうな宿を探しているうちにだいぶ西になってしまった。

10_3すぐお隣はHanwellだもん。HanwellはおなじみJim Marshallが最初に出したドラム・ショップがあったところ。ま、Boston Manorからはだいぶ遠いけど。

20_2街並みはこんな感じ。

30_3周りには住居以外何にもない。

40v典型的なロンドン中心部からはずれた居住区。

50_3これが今回のお宿。いわゆるB&B。
到着して中に入ろうとすると鍵がかかっていて入れない。貼り紙がしてある。ナニナニ「呼び鈴がこわれているのでココ(電話番号)へ電話してください」だって?面倒だな。

で、電話をして到着したことを告げると、中から大人しそうなおばあさんが出てきた。
ひと通り挨拶と自己紹介するが、すさまじく反応が鈍い。
何しろこのおばあさん、「コーヒー」か「ティー」か「モニカ」しか言わない。
何か質問をすると「モニカ、モニカ」…コレばっかり。じゃこっちは「サンクス、サンクス」ってか?アンタ、吉川晃司かッ?!

このおばあさん、英語がカラッきししゃべれないのだ。
以前にフランクフルトでも英語がまったくしゃべれないイラン人のタクシーの運転手と車内でふたりきりになってしまい、まんじりともしないイヤな時間を過ごしたことがあった。
こっちだって取り立てて英語がうまいワケではないが、外国に来て英語が通じないのは実に恐ろしい。結果はどうにでもなるのだろうが、瞬間的にどうしていいかわからなくなる。

そういえば以前、ハマースミスのホテルのロビーでアラブ系の女性が100%ボディランゲージでホテルの係員と会話(?)をしているのを見たことがあったが、アレはなかなかスゴかった。100%ですよ。そうなるともう完全にジェスチャーゲームですよ。
ホテルの女性もその身振りを見るたびに「mmm...square...」…「bed?」とか「bath?」とか当て推量でレスポンスしている。おもしろかったけど、まさか始終見ているワケにもいかないし、頃合いのいいところでその場を離れたが、アレ、最終的にどうなったんだろう?
60_3さて、吉川さん…じゃない、モニカ。
要するにこのおばあさんが言いたいことは「アタシャ英語がダメだから、英語がしゃべれるモニカが来るまでコーヒーか紅茶でも飲んで待っててチョーダイな」ということ。
で、リビングに通してもらい、コーヒーをお願いした。完全にインスタントだった。
ほどなくして現れたモニカは20代中盤のなかなかのカワイコちゃん。
おばあさんはお母さんなのかな?
2人の会話を聴くにロシア系の人たちに違いない。
以前泊ったロンドンの東、Tottenham HaleのB&Bもオーナーもポーランドだかルーマニアだかの人だった。

モニカから宿泊のルールを教えてもらってから部屋に案内してもらう。
「スイートだったわね。スイートはこっちよ」と裏庭に出る。
お、離れかい?オツだね~…

70_3…と思ったら、こんな。
こ、これがスイート?牢屋?

80v中に入ると…スゲぇ、台所も付いてら!

90_3部屋はこんな感じ。もちろんワンルーム。
奥の扉の中にはトイレとシャワーがある。
これが、ヤラれちまった!お湯のこと。
ロンドンの家は築100年なんてのはザラだから水やお湯の出の悪いところが多い。ここも例外ではなく、シャワーはショボかったな~。
しかし、居心地は決して悪いワケではなく、どこか秘密基地的なフィーリングで難なくスゴせた。

ところが、Free Wi-Fiとうたっておきながらこの離れには全然電波が来ない!文句を言おうにもあのばあさんじゃ言葉は通じないし…。モニカは別の所に入るようだし…と思い、メモを書いてばあさんにそれをモニカに渡してもらうことにした。
ばあさんは相変わらず「モニカ、モニカ」と言っていたが意味がすぐにわかったらしかった。
戻ってくるころにはモニカがうまい具合に処置してくれているだろうと期待して我が家に戻ったが、モニカめ、何もしていなかった。
テレビない、インターネットない、iPODは古くてすぐにバッテリー切れる…で音が一切ない実に静かな二晩を過ごしたのであった。
たまにはこういうのもいいもんだ。これがホントの「♪サンクス、サンクス、サンクス、モ~ニカ」だ!
お後がよろしいようで…。ありがとう、モニカ!Free Wi-Fi、チャンとやっとけよ!

100_2つづく

2013年6月10日 (月)

イギリス紀行2012 秋の陣 その9~最終回

2012年11月13日 初出

しっかし、立冬も過ぎたのにあたたかい日が続いて…。おかげさまで何とか今回の『イギリス紀行2012 秋の陣』も「秋」の気配が残っている内に終了できそうだ。

では、最終回!

地下鉄のポスター。London Undergroundのポスターっていつもすごくしゃれていてチェックするのを楽しみにしているんだけど、今回のは礼状になってた。「Right on Track」…ロンドン・オリンピックではみなさんのご協力により問題なく地下鉄を操業できました…というお礼。開催中、あんまりロンドン市がロンドンに来るな来るなっていうから地下鉄もガラガラだったらしい。

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今日はO2アリーナに来てみた。このあたりはロンドンのウォーターフロント(といってもテムズ川。お台場みたいに海ではない)の開発途上地区。地下鉄でテムズ川南岸のノース・グリニッジまで行く。もう駅舎から出るとO2アリーナがド~ンと現れる。

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みなさん、これ工事中ということではありませんから。この黄色い鉄塔で屋根を吊ってるんですな。ここが入口。

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中に入るとメッチャ広い!

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バルーンのオブジェ。V&Aのパイロンのオブジェもそうだったけど、イギリス人ってこういう何かをギュッと集めた意匠が好きなような気がする。
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これはドームの入口。

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東京ドームみたいに中に入るとボコンとデカい競技場がひとつあるだけかと思いきやさにあらず。これはドームの横っちょにあるポップ系のライブ・ハウス。チェーン店ですな。

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こうしてライブ・ハウスだの、レストランだの、いろんな設備がテナントで入っているワケ。
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何せ広い!

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ここはほぼ裏側になるんだけど、見ての通りガランドウ。景気の悪さを感じるわ~。ま、ここどちらかというと交通の便もあんまりいいワケではないので、このO2アリーナ一か所ですべてを終結させるような総合レジャー施設づくりを目指しているんでしょうな。でも、交通の便が悪いったってお台場よりははるかに楽で便利だけどね。
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ここへ来た目的はコレを見るため。
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「BRITAIN'S MUSEUM OF POPULAR MUSIC」…イギリス系音楽博物館ってか?入場料も安くないし、実は来ようか来るまいかものすごく悩んだのですよ。高い入場料払って「秘宝館」程度じゃハラの虫がおさまらんからね。

で、こういう時に我慢をして臍かむ思いをしたこと数知れず…入ってみた。これが実に面白かったんですわ~。私個人としてですよ。ま、音楽変態の私のことだから万人は喜ばないかもしれないけどね。もっとも、楽しめた一番の理由は思いっきり期待のハードルを下げたからなんだけどね。もう地面にめり込むぐらい。でもね、2時間半ぐらいここにいたんよ!

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あ~、スッカリ長居をしてしまった!外に出るとアラマ~いい天気!
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アリーナの裏はすぐにテムズ川。この川は、ちょっとハマースミスあたりの上流にちょっと行けばすぐに長野の犀川みたいだし、下流に来れば、こうしてまるで港にようでウエストミンスターやタワー・ブリッジ周辺のロンドン中心部のテムズ川とまったく違う表情になる。
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空中の黒いポチポチは新しくできたロープウェイね。

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オリンピック・スタジアムのあるストラットフォードまで続いている。
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また、中心街へ戻る。

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いよいよ明日日本へ帰るのだ~!

今回も色々なことがあったな~。
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もちろんマーシャルの工場での日々やコンサートは楽しかったし、スティーヴの訃報には大きなショックを受けたし…。
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さぁ、お土産のマフィンも買ったし、地下鉄に乗ってチキンの街に帰って荷造りしましょ。
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ピカデリー・サーカスの駅構内。そうだ!これもショックだったんだ…ここきれいな公衆トイレがあったんだけど、とうとう有料になっちゃった!残念だなぁ、あれ「イギリスの良心」といつも感謝してたんだけど…。イヤ、本当は良心なんかじゃなくてバカ高い運賃のおかげか?
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今回は(いつも通り)ほとんど買い物しなかった。安い「4 in 2」ジャズのCDとすうっかり本物に感化されて買ったサトリアーニの2枚組のライブ盤、キャプテン・ビーフハートのライブ盤に英語の勉強に…と思って買った黒澤明のDVD、『七人の侍』、『隠し砦の三悪人』、『用心棒』ぐらいかな(各£6)?この邦画に入れた英語字幕ってものすごくいい英語の勉強になるんですよ。

それとこの英ギター・マガジンの別冊。イギリスのギターブランドの特集。いつもはこういう楽器の雑誌は買わないんだけどね…。
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ま、マーシャルの広告も出ていたし…
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それよりもお友達が出ていたので記念に買ってしまった!ロトサウンドの会長のジェイソン!
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最後に…いつも海外に行く時、帰りの荷物にならないように捨ててこれるよう105円の文庫本をブックオフで何冊か買って持って行く。
飛行機の中だけじゃなく、ゆっくり風呂につかりながら読んだりするので105円ので充分。

今回持って行った本の一冊がコレ。佐賀純一さんという人の『浅草博徒一代 アウトローが見た日本の闇』という本。
この本の存在も、浅学にして佐賀さんという作家も知らなかったが、偶然手に取った。
コレが読みだしてビックリ!破天荒に面白いのだ!
大正から昭和にかけての、ある浅草の博徒の告白を医者でもあるこの著者が書きまとめたものなんだけど、アータ、読み出したらまったく止まらないのよ!
アッという間に読んでしまって、もちろんあんまり面白いので持って帰ってきて家内にも読ませた。

家内は読み出せば大岡荘八の『徳川家康』も読破するほどの読書家で、有吉佐和子のファン。
読まない時期は雑誌すら読まない。
でも、有吉の『非色』という衝撃作を教わったのも彼女からだった。
やはり女流作家がお好みで、男っぽい作品といえば『真田太平記』が関の山(新田次郎の『武田信玄』はイヤがってた)かと思っていた。

ところが、この本をすすめたところ、イヤがるどころかアッという間に読んでしまった。
それほど面白いのだ。
この手の本では団鬼六の『真剣師 小池重明』と双璧をなすな…。

で、なんでこの本のことをここで触れているのかというと、別に家内が『徳川家康』を読破したことを言いたいワケでは決してなくて、この『浅草博徒一代 アウトローが見た日本の闇』という作品は上梓後英訳されて、それを読んだ有名な海外アーティストが内容を歌にしてしまったというのだ。
これが「盗作」にあたるというワケ。

そのアーティストとは、ボブ・ディランだったのだ。
ディランは2001年の『Love and Theft』というアルバムの中で、数曲この佐賀さんの本に沿った内容の曲を吹き込んだ。

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たまたま佐賀さんの英訳本を読んでいたアメリカのジャーナリストがディランのアルバムを聞いてビックリ仰天!
これは「完全にあの本のパクリでねーの!」と佐賀さんに知らせてきた。
「ヤバいっスよ、コレ訴えたほうがいいんじゃないんスか?」と。
しかし、佐賀さんは「イヤイヤ、偉大なるボブ・ディランの歌の題材になるなんて光栄なこと」と、『ライオン・キング』の時の手塚先生みたいなことをおっしゃって不問に付しちゃったらしい。

とにもかくにも、この本、タイトルで大損をしていると思った。
おススメです。

<後日譚>
この本を父にも読ませてみた。
何せウチの父は生まれも育ちも浅草だ。
で、感想を聞くと…「こんなのデタラメだ。こんな面白がっているのか?」と言っていた。
その父ももういない。

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おわり

イギリス紀行2012 秋の陣 その8~大ショック!

2012年11月5日 初出

今日は英語の勉強から…。( )内は読み方ね。

Migraine (マイグレイン)

Period pain

Neuralgia (ニューラルジア)

Strains

Sprains

Sciatica (サイアティカ)

Rheumatic pain (リューマティック・ペイン)

Lumbago (ランベイゴウ)⇒私コレ。「ランバゴ」かと思った。

Fibrositis (ファイブラサイティス)

さあ、これらはみんな何でしょう?

そう、怪我または病気の名前ですな。病気の英単語はラテン語からきているモノが多く、ひどくムズカシイ!意味は各自調べてくださいね。どうせ覚えないんだから。

で、これらの症状を直してくれるのがこの薬、「アナディン・エクストラ」!ようするに鎮痛剤。こんなに効くのに成分がたった3つしか含まれていない!アスピリン、パラセタモール、カフェインだけ!大丈夫なのか?!スンゲエ強いんだろうね。胃が強くない私なんか一発でおかしくなりそう!海外で薬はコワイね。

イエね、日本にいると薬事法で海外の薬ってあまり目にしないでしょ?ドライバーのステーィーヴが持ってたんで見せてもらったの。

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今日はですね、ロンドンの西部を探検するよ。ここは「ホワイト・シティ」というところ。なんかスティーヴィー・ワンダーの「Living for the City」を連想させるような名前だね。
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ドデカイBBCの設備がある。Television Centreとかいったかな?
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で、一旦、パディントンまで戻る。イギリスいち可愛い駅名?
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オックスフォード、ブリストル、バース、プリマス、エクセター方面への始発駅。
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ここスゴイのは駅を出るといきなり地面の高さでカナルが流れてるの。
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メッチャ頑丈そうな車両止め!これたまにはここに突っ込んじゃうのかね?
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このギャップはスゴイでしょ!Mindしなきゃ落っこっちゃう!

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目的地はココ。
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さっきのホワイト・シティとココはちょっと今日は詳しくできないのね。マーシャル・ブログか他のところでもっと詳しくレポさせてもらいます!
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さて、またロンドンの中心に戻って…今度はテムズ川の南側。ここ一度来てみたかったのです。「エレファント&キャッスル」、何でかって?名前がおもしろいから。だってヘンでしょ?「象と城」なんて駅名!いったいこんな変な名前でぞうしろっていうんですかい?! 

他にも「Angel」とか「Bank」とかいう駅もあるよ。
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しかし、いかにロンドンに来ているとはいえ、用もないのにフラフラ出かけるのも何でしょ?でも今回2つのキッカケがあったのです。

ひとつは先日紹介したロンドン博物館にマイケル・ケインの紗幕が飾ってあって、そこにこう書いてあった。『オレの生まれた街は「エレファント&キャッスル」っていうんだ。でも、誰もそう呼びはしない。みんなただ「キャッスル」って呼んでいたよ』…カッコいい。行ってみようと思ったね、マイケル・ケイン好きだから。

これが駅舎。実はこの「エレファント&キャッスル」という名前の由来は、昔ここに大きな百貨店があって、そこにあった「象と城」のウィンドウ・ディスプレイが評判を呼んだから…とかそんな話のハズ。

駅を出たらスッゲェ雨!

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もうひとつの理由は行こうと思っていた帝国戦争博物館(IWM)の最寄駅だったから。

これが帝国戦争博物館。無料。
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以前にも書いたけど、戦争に関する博物館とか展示が何と多いことよ、この国は。
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ま、かつては世界最強の国だったんだから自慢したい気持ちもわかるけどね。

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でも、日本では見ることのできないものがズラリと並んでいて面白いことこの上ない。泉谷しげるじゃないけど、戦争マニアは大喜びなんじゃん?
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こりゃ何だ、タイガー戦車か?
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有名なドイツのV2ロケット。
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これがタイガーか?全然わからんわ。タイガー、タイガーって伊達直人じゃあるまいし…ごめんなさい。

でもね、こういうの手で自由に触ることができるのね。当たり前だけど、ものスゴく頑丈に作られていることがわかる。これだけ鉄を使えば鉄鋼業は景気よくなるわナァ。我々は軍隊と関係ないところで暮らしているから実感が特にわかないかもしれないけど、「一発戦争すれば景気がよくなる」なんてことを考えている不埒なおエライさんがいてもおかしくないと思っちゃいますよ。

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ところで、私がここへ来たのは戦車を見に来たワケではないのです。

目的はコレ。好きな写真家のセシル・ビートンの写真『THEATRE OF WAR』ってのを見に来たのです。
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セシル・ビートンはイギリスを代表する写真家でファッション・デザイナーでもあった人。ロイヤル・ファミリーや映画俳優なんかを撮りつづけて、こういったジャーナリズム写真でもいい仕事をした。一方、デザイナーの仕事として最も有名なのは『マイ・フェア・レディ』でイライザのドレスなんかをデザインした。あのアスコットのシーンの有名なモノトーンのドレスね。それに『恋の手ほどき』のレスリー・キャロンの衣装なんかもデザインして、この2作でオスカーを獲得した才人がセシル・ビートン。

今回のエキシビジョンは戦地に赴いた人やその周辺の人たちをテーマにするもので、今にも被写体が語りかけてくるようなモノクロ写真が限りなく美しかった。こういう風に撮ってみたいもんですな。
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ところでね、この博物館でモノスゴイものを見たのですよ。今思い出してもショックがぶり返してくるようなね…。それは4階全部と3階の一部を使ったホロコースト・コーナーだ。

こういうのはユダヤ人の習慣や宗教の解説から始まって、ナチズムの台頭があって、ゲットーができて、終末処理場ができて…とサラリとやってしまうのが普通かと思ってた。

ここももちろん史実なので流れは同じなんだけど、展示物や展示の内容がケタ違いにスゴイ。イヤ、恐ろしい。大量虐殺の展示の前には順路をショートカットするための出口が用意してある。後でわかったのだが、つまり、「これより先は興味のない人は入らない方がいいですよ」…という意味。そんな事とは気が付かずドンドン進む…。

新しいコーナーに足を踏み入れた途端、思わず「ウワッ!」っと軽い悲鳴を上げてしまった。そこには無数の白い小さな粒々…。

歯…。

犠牲者たちの歯。…とよく見るとそれは犠牲者たちの囚人服や私服についていた無数のボタンだったのだが、一瞬血の気が引いた。

ホンモノのゲシュタポのユニフォームぐらいでもものすごくインパクトが強いのに、チクロンBの空き缶や、巨大な模型で詳細に解説するアウシュビッツ、犠牲者たちの遺品、靴や服等の身の回りのものが大量に展示されているのだ。特に無数に積み上げられた靴、靴、靴…。それらが本物なのかどうかなど考える余地などまったくない…ショックで。

この悲劇を風化させまいという意図なのだろうが、あまりにもへヴィだ。この博物館がどれだけ日本の観光ガイドの本で紹介されているか知らないが、こういうものこそ、見ておくべきだと思ったね。特に若い人たち。

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まだ少しつづく

 

 

イギリス紀行2012 秋の陣 その7~寒い!けどガマン、ガマン…

2012年11月2日 初出

夕方。もう少し魚眼でロンドンを撮ってみる。これはナショナル。ギャラリー。トラファルガー広場から撮ったところ。

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反対にナショナル・ギャラリーからトラファルガー広場を撮る。晴れてるんだか、曇ってるんだかよくわからない天気。イヤ、ゼッタイに晴れてくれないと困るのよ、今晩だけは!
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1805年、スペインのトラファルガー岬でのナポレオンとの戦いが「トラファルガーの海戦」。勝利に道にいたホレイショ・ネルソン提督がこのモニュメントの先っちょに乗っかってる。
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マーシャルの運転手のスティーヴと昨日、「イギリスではあんまり白バイを見かけない」と話していたんだけど、いるわ。ちょっと工事現場の誘導員みたいでしょ?
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それをくぐる。ここから一直線に伸びている道がThe Mall(ザ・マル。変な名前)。つきあたりがバッキンガム宮殿だ。
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少し歩いてテムズ川の方面に向かう。騎馬警官だ。
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見ると物々しい警備。ここはいつ通ってもおまわりさんがたくさんいるんだよね。っと思ったら、ここ総理大臣、つまりキャメロン首相の公邸なんだと。よくニュースで黒い壁の家からキャメロン首相が出て来る映像を見かけるでしょ?あれがこの奥の左側の建物。知らなかった~。
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その向かいのパブ。別に報道陣でも何でもない。ただ呑んでるダケ。

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もう夕方になるとどこもかしこもパブは満杯で外へ人があふれだしてる!
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国会議事堂が火事だ!ってなぐらいに夕焼けが美しい。その上のこの分厚い雲!こりゃまたひと雨くるナァ。
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近くまで行ってみる。メッチャきれい!で、ここからが大変だった。やっぱり雨がジャンジャン降り出して来て寒いのなんのって!でもどうせすぐに上がるにキマってるんですよ。そして、夜陰を待つ。

ところが、なかなか雨が止まなくて、しかもいるところがない。パブに入ろうにもどこもかしこも満員だし、だいだい金がない!仕方ないので若い子たちに交じってマックの入り口のたまり場の地面に腰をおろして本を読んで時間が過ぎるのを待つ。寒い~!

その目的は…
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これが撮りたかったんですよ!
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今回は三脚も持って来ていたので、どうしてもコレが撮りたかったのです。
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以前にも書いたように、ロンドンという街の夜はネオンサインが極端に少なく、案外暗いので、こうしたライトアップされた建物が実に美しく映えるんですな。それに雨ばっかり降っているから空気がきれいだし。

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ウェストミンスター橋で撮る。あたりは三脚を抱えたアマチュアカメラマンがイッパイ!

コレ、光の線は当然車のヘッドライトなんだけど、上の方の線はナニかわかりますか?そう、二階建てバスのニ階のライトなんですね。
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テムズ川下流方面はこんな感じ。
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ロンドンアイの紫のイルミネーションが幻想的に夜空に映える。
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露光時間が長いのでこれだけ撮るにも結構時間がかかのね。マジで寒かった~。さあ、ホテルへ帰って最後のきつねどん兵衛でも食べよう。
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まだつづく

イギリス紀行2012 秋の陣 その6~Cityを往く!

2012年10月26日 初出

シティの散策はまだつづく。

よく為替の値動きのレポートで「ロンドン市場」なんて言ってるでしょ?あれ、こなへんでやってるんだよね。ってこんな言い回し、いかにも経済に疎い感じがしますな。おうよ、疎いよ!「経済」について語れと言われたら、「生コン」について語った方が全然ラクだもんね。

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でも、ここが世界経済の中心地だということはわかる。ん~、経済感じるな~。後ろの立派な建物は1568年に設立された「王立取引所(Royal Exchange)」。このウマに乗ってるオッサンはDule of Wellington。Dukle Ellingtonなら好きなんだけどね。

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その隣のこちらは「イギリス銀行」っていうとナンカ軽いナ。Bank of Englandというと重くなる。
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こっち側が正面なのかな?この建物はチョット間に紹介したイギリス一小さい国立博物館のジョン・ソーン卿によって設計されたんだと。

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そして、今日のウォーキングの目玉はコレ。前から来てみたかったんだけど、いつも忘れちゃって…。
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Leadenhall Market(レドンホール・マーケット)。

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オリンピックでマラソン・コースになっているのを見て「そうだ、そうだ」と思い出して今回は真っ先に訪れた。

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ここは本当にスゴイ。早い話がただの屋根付き商店街、すなわちアーケードなんだけど、新小岩あたりのアーケードとはワケが違う!美しいことこの上ない。ロンドンだけでなくイギリスの大きな街にはこうした美しく装飾したアーケードがゴロゴロしている。そういえばニュー・キャッスルのセントラル・アーケードも素晴らしかった。

ところで、どんな高級ブティックがゾロゾロと並んでいるのかと思うと、中身は新小岩と大して変わらないかったりする。

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チーズ屋さん。

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チョコレート屋さん。

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肉屋さん。あれかね、ここの人たちの間では「肉屋のジョン公」とか「チーズ屋のリンダばーさん」なんて呼び合ってるのかね?
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アーケードの長さは新小岩のそれとは比べ物にならない。ところが真ん中あたりでアーケードがクロスするところがあって、これが猛烈に美しい。

映画『ハリー・ポッター』のロケにも使われたんだってね?
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天井がこんなんなってる。

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1881年につくられたのね。「Leadenhall」の名は14世紀にこの辺りの土地を持っていた人の家の屋根が鉛、つまりLeadでできていたというところからそう呼ばれるようになったんだそうな。

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ここを訪ねたのはもう5時過ぎぐらいだったかな?そのせいか商店街自体は実に閑散としていた。
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文房具屋さんだってこんなにおしゃれ!

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ちょっとした路地はまさに中野サンモールみたいなんだけどね…ゼンゼン違うか?
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でも、ここでも夕方になるととパブだけはにぎやかかだ。

しかし、いくらきれいでもマラソン・ランナーはイヤだったろうなー。地面が結構凸凹してるんですよ。くわばらくわばら。

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せっかく来たので、入口にあったパブに入ってみた。店内をバチバチ撮影できないのが残念なくらい好きな雰囲気。お、ここは食べ物があるな…ドレドレ。「HAND-PRESSED BURGERS」か…「ハンド・プレス」って、足じゃプレスしないでしょ、さぬきうどんじゃないんだから~。ま、「手ごねハンバーグ」ってやつかね?みんなイギリスの料理はマズイマズイって平気で言うけど、こういうのは結構おいしいですよ。でも一番おいしいのは付け合わせのチップス(フライド・ポテト)なんだけどね。食べたいナ~、ハンバーガー、お金ないしな~。ってんで同じじゃがいもでも。カバンの中に忍ばせてあったWalkersのCheese & Onion味をこっそりいただいちゃう。あー、エールに合うな~。

あ~、立ち食いそば食べたいナァ~。

あ、そういえば昔、ニューヨークのタイムズスクエア近辺のセヴンス・アヴェニューに「EAST」とかいう立ち食いそば屋があったんだよね。当時$7だったから、かき揚げそば一杯が1,000円ぐらいだったかな?バカバカしいから我慢してたけど、最後の最後にはどうしてもたべたくなっておにぎりといっしょにいあただきましたっけね。あ~、立ち食いそば食べたい。でもこのとびきりおいしいエールでガマンしよう!

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さっきまでモノスゴイてんきだったけど、すっかり晴れた!
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もう少しつづく

イギリス紀行2012 秋の陣 その5~Swamped with Chicken!!

2012年10月19日 初出

今日は今回のお宿の話しを…。

これだけ何度もロンドンを訪れているが、定宿というものがない。できれば、宿のスタッフと顔見知りになって「やあ、シゲ、また来たのかい?今度は長くいられるんだろ?好物のジェリード・イールを買ってきてやろうな!」…なんて関係になってみたいものだが、どう考えてもそんなことにならないのもわかってる。だから、安いところを探しては西に東に選択の幅を広げている。(ジェリード・イールが好物というのはウソです。食べたことないけど、絶対食べられないと思う)

それでも以前はヒースロー空港への便がよいハマースミス等、西方面に泊まることが多く、何回か泊まったチェーン店のホテルのレストランのインド人とは顔見知りになって彼の方から「サー、サー」と気軽に話かけてくるようになった。

そのインド人の若者、眉毛が眉間で左右ガッチリとつながっており、眉毛が元来一本でできているのが当然のようなつながりっぷりだった。いつか「それ真ん中、ワザとつなげてんの?」と訊いてみようかと思っていたが、宿泊料金がさほど安くなくて(ロンドンにあっては大したことないのだが…)、そのホテルから遠ざかってしまい訊かずじまいだった。ま、あの時そんなことを訊こうもんなら、「じゃ、あなたはワザと耳の毛を伸ばしているのか?」と訊かれていたかもしれない。そう、私は耳毛を伸ばしているのである。なぜなら、耳毛は幸運を呼ぶとされているからなのだ。

毛の話はやめよう。

今回はロンドンの東、フィンズベリー・パークの安宿に寝泊まりすることにした。フィンズベリー・パークについては過去何回か訪れていてブログでも取り上げている。

話題のひとつはレインボー・シアター。写真は駅から見たレインボー・シアター。駅からこんなに近い。70年代、ロックの一番よかった時代を代表するありとあらゆるバンドがここに出演したのである。今、たまたまジェネシスのボックスセットのレインボーシアターの未発表音源を聴いていたのだが、「Supper's Ready」とかシッカリ演っちゃって…いい時代だったよな~。ここで演奏してるんだもんな~。

もうひとつの話題は、グラハム・ボンドがこの駅で飛び込み自殺をしたということ。電車に飛び込む直前に不思議なことがあったことも記した。

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Finsbury Park駅。地下鉄ピカデリー線とヴィクトリア線、それに国鉄が通っている。これは伊藤広規さんのパートナーのくり子さんに言われて気が付いたんだけど、ここの駅は珍しくひとつのホームに異なる地下鉄の路線が入っている。普通、ロンドンの地下鉄は路線が違うと間違いなく階段やコンコースを通って別のホームに移動しなければならないが、ここはピカデリー線とビクトリア線が並行して入線してくる。赤坂見附駅の銀座線と丸の内線と同じ。東京ではこういう駅がたくさんあるが(中野駅とかね)、ロンドンではまずない。

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ホームにつづくコンコース。この駅には改札がない。このトンネルのようなコンコース、面白いよね。アーセナル駅のコンコースなんかこれが延々と続いていてちょっとしたアトラクション気分なんだぜ。

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となりの駅がアーセナル。Emirateサッカー場も近い。お、この通り、ロリンズが見たらよろこぶゾ!

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という関係で、駅舎にアーセナルのオフィシャルショップが入っている。

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国鉄の線路を挟んでレインボー・シアターの反対側のようす。ガラ悪いのなんのって!だいぶ前に初めてフィンズベリー・パークに来た時も一瞬にしてガラの悪さを感じたが、数日過ごしてみるとなるほど思った通り。ホームレスはゴロゴロしてるわ、タバコの吸い殻集めて分解して巻直してるヤツはいるは、お世辞にもお上品な街とは言えません。

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でも、このフィンズベリー・パークは美しい。

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ホテルの前から駅方面を望む。徒歩2分とウェブサイトに書いてあったがウソ。3分はかかる。ニコ・マコブレインの家はこれのずっと後方の隣町らしい。

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ホテルはフィンズベリー・パークに面しているのだが、私の部屋はもっとも安いグレードなので裏側の半地下。それでもフルイングリッシュ・ブレックファストがついて一泊6,000円だから全然マシな方ではなかろうか?ホテルのスタッフもすごく感じヨカッタし。安いチェーンのホテルでもロンドンでは10,000円を下ることはないからね。

このホテルでさ、着いた早々火災報知器鳴らしちまったのよ。イギリス人はお茶を飲む習慣があるからどんなホテルでも電気の湯沸かしポットが備え付けてある。でもチンや冷蔵庫は絶対ない(当たり前ね)。で、今回、日本からレトルト食品を持って行ったんです。そう!このポットのような湯沸かしポットでレトルトのお粥を温めようとしたのです。

イギリスは電圧が日本の倍以上もあるので、電気の湯沸かしポットで湯をわかすとものの見事にすぐ沸騰してくれる。沸騰すればサーモスタットが働いてポットのスイッチが切れて当然電源が落ちる。これではレトルト食品を温めることなんて到底ムリ。そこで、サーモスタットが働いでもスイッチが動かないように箸かなんかで固定して煮込んでたんですよ。そしたら、窓を閉め切っていたもんで、部屋に湯気が充満して突然「ギュイーン、ギュイーン」とサイレンが鳴りだした!ビビったね。

するとさっきチェックインの手続きをすいてくれたちょっとキャメロン・ディアスに似たお姉さんが合いカギをもってスっ飛んできた。すぐにドアを開けるとそこに立っていたお姉さんの顔はかなりマジ…。

「ちょっと、一体どうしたんですか?!」

「イヤ、ちょっとお湯を沸かしすぎちゃって…」

「お湯が沸けば湯沸かしポットのスイッチが切れるハズですよ!」

「イヤ、レトルト・フーズがその、あの…」

「レトルト?何ですかそれは?」

「イヤ、温めて食べるフードでございまして…その」

「ちょっと、ポットに食べ物を入れちゃったの?ダメよ!食べ物はダメ!入れちゃダメ!水以外は絶対ダメなの!」

「イヤ、そんなことわかってて、その、あの、エイゴワカリマセン~」

てな具合。最後の「英語わかりません」ウソです。ちゃんと説明したけど、ビックリしましたよ。追い出されるかと思った。

出かけるときにそのお姉さんがまだフロントにいたので、もう一度詫びを入れると「いいのよ、いいのよ。大丈夫よ!でも、夜中はやめてね!」なんてウインクしながら言ってくれるた。素敵な女性だったな。

ここで学んだこと…レトルト食品は英語で「レトルト」とは呼ばない。Puch-packed foodとかPrepared foodいうらしい。もう少し調べてみるとRetort-packed foodともいうみたいだな。全然通じなかったゾ!

それとポットでレトルト食品を煮込む際には必ず窓を開けよう!

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レインボー・シアター近影。
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さて、今回の本題でござる。ここさっきも書いた通りかなり低所得者が多いエリアなのだろう。そういうところにかならずあるのがフライドチキン屋さんなのよ。サウス・ケンジントンやスイス・コテージのような高級住宅街でフライドチキン屋を見かけることはおそらくない。

で、ここの駅周辺を歩いていてフト気が付いた。オイオイ、ここフライドチキン屋だらけじゃん!

ここでしょ。
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ここも。PFCだって。キャッチコピーは違うけど、鶏のデザインが同じだから上の店と同じなんでしょうな。
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ここも。
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またPFC…。マークのデザインがチト上の2店とは違う。
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ここも。みんなオリジナルっていってら!
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当然コレも。やっぱりこれが一番おいしい。

で、これらの店がてんでバラバラにあるわけではない。「シゲさん、またまた~、オーバーなんだから~」とおっしゃるかもしれないが、これらの店は駅から50mの範囲に集中しているのである。こんな狭いところに6軒ものフライドチキン屋がある街が東京にあるだろうか?イヤあるワケない!あんたらどれだけチキン食べるのよ~!(全店シャッターが閉まっているのは早朝の撮影だからです。昼から夜まで全店ギンギンに営業しとります)まだこのほかにフィッシュ&チップス屋があるからね。揚げ物パラダイスだよ~。

そういえばこのケンタッキーでのこと。案外客の出入りが激しくて、店員が2人しかいなかった。レジとキッチンで鶏を揚げてる人だけ。そこへ黒人のイキのいい姉ちゃんが入ってきた。「3分かかりますけどいいですか?」と店員にいわれてお姉ちゃんはそれをOKする。ところが作る方の手が足りないらしく、3分経っても、5分経っても出来上がらない。すると、そのお姉ちゃんは猛烈な勢いで怒鳴りだした。いつの間にか後から入ってきた黒人のアンちゃんと徒党を組んで「遅い遅い!」と店員を揺さぶりにかかったのだ。

その店員が彼女らのあまりの剣幕に抗しきれず、ドリンクを無料で提供することになってしまった。「それじゃ無料でコーラ出しますから…サイズは?」なんて訊くと、彼女は「Lに決まってんじゃん!L!」なんてありがとうの一言もいわない。

マクドナルドやケンタッキーの常套句、「1分少々お待ちください」がたとえ5分になっても10分になっても無料ドリンクをむしり取るようなことは我々日本人は決してしないだろう。本当に日本人って上品で素敵な国民だと思う。海外に来ると痛感します。だからもっと若者には藤原正彦先生の本を読んでもらいたい。自分も含めて年寄も同じだ。最近の日本人は年寄の素行もほめられたものではない。もっと我々は日本人らしく振舞うべきだ。
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美しいフィンズベリー・パーク。
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東京もこんな風だったらどんなに素敵だろう?

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9月の下旬でもロンドンの空気はもう完全に冬だ。
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日向ぼっこをする老夫婦。ロンドンならではの光景だと思う。

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つづく

イギリス紀行2012 秋の陣 その4~探せばまだあるロックネタ

2012年10月17日 初出

いつも観光客でゴッタ返しているコヴェント・ガーデンに近いホルボーン地区。大通りをちょっと入ると瀟洒な住宅街となる。といっても現在は多くが事務所などの商業設備として使用されているようだ。かつてはチャールズ・ディケンズがここに住み『オリバー・ツイスト』を書いたという。

この通りの左側にイギリスで一番小さな国立博物館、「サー・ジョン・ソーンズ博物館」がある。前回、訪れたが女王陛下の「Diamond Jubilee」の関係で臨時休業しており入れなかった。今回の訪問はリターン・マッチとなる。

ちょっ~と前まで晴れていたのにまた雨。

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博物館になっているのは真ん中の白い建物。何しろ元々はジョン・ソーン卿の個人宅なので小ぢんまりしている。もちろん個人宅にしてはアホほどの広さだが…。

それでも大勢の人が観て回るには狭すぎるので、入場制限はあるし、大きな荷物は一切持ち歩けず、預けなければならない。

赤い傘の下におじいちゃんが立ってるでしょ?他におばちゃんがいて、この方々は博物館の関係者なんだけど、モノスゴイ丁寧な話し方をされる。クイーンズ・イングリッシュのかたまりで、ゆっくりと歌うようにしゃべるさまには気品が満ちあふれている。これがあのVallyey Girlが使っている言語と同じものかと信じたくない。

若いころ、アメリカの英語がカッコいいとあこがれ、何とか身につけたいと思っていたけど、今はイギリス英語の方が全然カッコよく聞こえるな。語彙も豊富でおもしろい。ところがこの発音、まったくできない。

勝手な自己流の研究で言えば、「r」で舌を巻かず、とにかく子音、とくに「t」「k」「p」「b」といった破裂音をハッキリと発音し、反対に「th」のような摩擦音は弱くする。そしてアクセントを大げさに強めず、文尾を上げすぎずにツラっとしゃべりきれば何とかそれらしく聞こえなくもない。

ところが、長い間アメリカ英語にあこがれて練習してきた舌にはこれがなかなかできない!そして、何よりも一体誰の英語を手本にすればよいのかサッパリわからんのよ!イギリスでは村々で異なる英語を話すっていうからね。ま、いつかは体得したいものです。

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そんな美しい英語に惑わされて、つい小冊子を買わされてしまった!£2。ま、入館料は取られないので寄付かと思えばゼンゼンいいんだけど…ってアータ、ここ£2なんてこといってたらおつりが来すぎちゃって困るぐらいおもしろいのよ!ここも館内撮影禁止なのが残念なんだけど、小さいながら素晴らしいコレクション!

このジョン・ソーンというオッサンは建築家かつ教育家で有名ではあったが、それほど裕福ではなかった。奥さんの側の親族の遺産相続をしてからコレクションがスパークしたらしい。

コレクションの幅は恐ろしく広く、古代遺跡の破片やら絵画、彫刻などなど、マァ、そのコレクションをひと目見たら思うこと間違いない…「ああ、このオッサン、いっちゃってんな~」って。しかも、さすが建築家らしく家の構造が迷路のようで、こりゃ住んでいても迷ってしまうのではないか?という感じなのよ。

しかも、ここはソーンさんが亡くなった時の状態そのままになってるっていうのよ。法律でイジッちゃいけないことになってるらしい。ホントにこんなとこに住んでたんよ~。ソーンなの信じられないね~。

ここのコレクションの目玉である18世紀にウィリアム・ホガースとかいう画家の連作「放蕩者のなりゆき」というのはおもしろかったし、地下に展示されている「セフィ1世に石棺」というのはなかなかに見ごたえがあった。この石棺は出土したエジプトの国外にある石棺の中ではもっともクォリティが高いとされ、このソーンというオッサンはこれを手に入れた時、三日三晩祝宴をしたそうだ…やっぱりイッちゃってるでしょ?

蔵書なんかも荘厳で素晴らしい。是非、ロンドンに訪れた際には見学することをオススメします。見なきゃソーン損。。

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この博物館の向かいはリンカーン・イン・フィールドという公園になっている。ナントこの公園、ニューヨークのセントラル・パークのモデルになんだとさ。スッゲ~な、ロンドン。

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で、今回は考えてみると一度もジックリと歩いていないロンドン東部のシティ方面を散策することにした。

例によってもう足やら腰やら痛くて痛くて…。疲れがなかなか取れないのですよ。もちろん歳のせいなのはわかっているけど、よ~く考えてみると、コレ食事のせいだわ。毎日毎日、朝から晩までサンドイッチとカップヌードルにポテトチップ(クリスプ)、フライドチキンにフレンチフライポテト(チップス)でしょ、ちょっとした栄養失調ではないのかということに気付いた。栄養失調といってもカロリーは高め。米ですよ、米。もうかれこれ10日は米を一粒も食べていない。きっと身体が驚いちゃって、動かしにくくしていたに違いない。「おまえこれ以上米を食わずに動いたら死ぬぞ!休め休め、疲れを残して動けなくしてやる!」と身体が防衛本能を発揮しているんだ。あ~、納豆食べたい。

肩に食い込むカメラが一層重い…。兵隊さんは大変だったろうナァ~…とマジで思ったね。それでも野辺を歩き続ける悲しい兵隊ひとり…なのだ!(from 小室等)

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雨も降ってる、し前から入ってみたかった「ロンドン博物館」を訪ねる。これにはちょっとした思惑がありましてね…。ロックの本場、ロンドンの博物館なんだから、何がしかロックに関するアイテムがあるんじゃないかと思ったのですよ。V&Aみたいにね。

ここの博物館はスゴイ。ものすごく壮大なのよ。何しろ前人類史からロンドンの歴史をさかのぼっちゃう!いわゆる郷土資料館ですな。まあ、これゆっくり観てたら3日ぐらいかかっちゃう。で、思いっきりワープして1960年代へ!

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お!思った通りそれっぽいのが出て来たゼ!
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スウィンギン・ロンドンはやっぱハズせないでしょう。思い出すな~、郡山美術館。楽しかったナァ~。
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こんなワンピースを着たレディがレスタースクエアあたりを闊歩していたんでしょうナァ。
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キンクスの「Sunday Afternoon」のシングル盤他。
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マリー・クアントも欠かせません。スゲェつけまつ毛!細い針金でできてる?
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こちらはサイケですな。「カラフル・クリーム」が飾られてる。これの原題『Disraeli Gears』の意味は前のブログでいつかお話ししましたね?
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こんなものも飾ってある。本物です。
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もっとゆっくり見ていたいんだけど、何せもう足腰がシンドくて…。それに晴れている間に先に進まないとまたエライことになりますからね。ここはまたいつか見に来よう。
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さらに東へ進む。お、スゲエ、ローマ時代の遺跡がボコっと出て来る。これ大阪でいえば梅田阪急ビルと大阪第4ビルの間に弥生時代の遺跡が野ざらしになってるようなもんだからね。
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ギルドホール。1411年の建設だそう。1666年のロンドン大火の難からも逃れ、現在も使用され続けている。
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タイルが貼られた手前の広場も美しい。この辺りは新しい背の高いビルばかりなので、突然視界が開け、この荘厳な建物が目に入った瞬間にはちょっとした感動を覚えざるを得ない。
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モニュメント。ロンドンにはこうした記念碑が数多く存在しているが、これが一番立派なのかな?1666年に起こったロンドン大火(前出)の犠牲者を悼む記念碑だ。
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£3を払えば上に上がれるようになっている。天気がとてもよかったので上がって写真を撮りたい気持ちにもなったが、この足じゃな…。足が張って帰りに階段から転げ落ちてもタマランのであきらめることにした。
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ああいい天気だニャ~。今晩もサンドイッチか…トホホ。
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つづく

イギリス紀行2012 秋の陣 その3~『Let It Be』を観たよ

2012年10月16日 初出

貧乏旅行…私の場合、食費を削ることよりも、音楽グッズを買い控えたり、観劇をガマンしたりすることの方がツライ。お土産は別にして、洋服なんて自分にはTシャツ一枚買ったことすらない。

その代わりCDやら、本やら、大好きなミュージカルには惜しみなくお金を使う!…と行きたいところだが、当然そうもいかない。両替したポンド紙幣の減り具合を確認しながらおそるおそるCDや本を少しずつ買い込まざるを得ない。

CDや本はいつかまたどこかで再会できることが期待できるので(ま、私が欲しいモノなんて大したアイテムじゃないから…)、ちょっとした努力で買い控えることもできよう。

それでも、いつかオレゴンのベンドだかベントだか、ジェリー・ドナヒューのようなチョーキング名人が集まっていそうな町に行った時…小さな小さな町だったが、中古レコード屋を見つけた。すぐに店内に入りROCKの「Z」コーナーへ。当然何かFrank Zappaの珍しいものがないかとチェックしたワケだ。エサ箱に入っていたのは十把一絡げののありきたりのモノばかりだったが、最後に『Apostrophe(')』と『Over Nite Sensation』の4チャンネル盤というのを見つけた。$10チョット程度だったかな?

普段なら絶対「買い」なんだけど、こういう時は時差による疲れのせいか、思考が妙な具合にブレるようで、どうもいい結果を生み出すことがない。この時は、「欲しいナ、問答無用で買いだろ?」→「イヤ、待てよ、こんなもの持ち帰ってどうするんだよ?4チャンネルのステレオなんか持ってないじゃんか!」→「それに荷物になるゾ~。LPがどれだけ重いか、おまえならよ~くわかってるだろう?」→「それにこのLPをスーツケースの底に入れてだな、今はきれいなジャケットがだよ、持って帰った時、ヒン曲がっちゃって醜い姿になっていたら苦労して持って帰った甲斐がねーゾ!やめとけ!やめとけ!」と天使か悪魔かどちらともつかない声が聞こえる。

結果、「やめ」である。そのまた結果が「後悔」である。それらのアイテムに後日出会ったことがない。だから、ほんのちょっとの犠牲で済むのであれば、「欲」を貫いた方が後々楽である。これが私の「海外買い物人生訓」なのだ…ま、しょっちゅうブレてるけどね。

でだ!チョットどころの犠牲で済まなくても自分に「Goサイン」を出すべきは、ミュージカルやコンサートなどのエンターテインメントである。理由は単純。他の場所では経験できないからね。

私が考えるに、実は日本は驚異的なエンターテインメント後進国である。正確に言うと経済先進国の中にあっては、西洋エンターテインメントを国内で経験できない、その方面においては最も遅れた国だと思うのです。

言葉の問題もあるし、落語やその他のオリジナルの古典芸能も豊富にあるので、ミュージカルなんて観ちゃいられんよ…ということもあるのかもしれないが、まぁ、寂しいもんです。かといってお能観にいかないでしょ?!それもこれも「観劇」という習慣がないから仕方ないのでしょう。

その結果、現地で観るということが必須になってくる。これは現地で見逃すと他では経験できないことが多いので、もしくは「劇団○×」の焼き直しなど観たくはないので、多少の犠牲を払ってでも経験しておくようにしている。

例えね、大枚はたいて観たショウがその時少しぐらい気に入らなくても、後年、「お、オレ、それブロードウェイで観たよ。メチャよかったよ~!おまえも観た方がいいよ~。ま、オレはミンスコフ劇場で観たけどね…」とかいうことになるのよ。おのぼりさん根性と笑わば笑え。どうせショウ・ビジネスにおいては、日本人は絶対に永久に向こうの連中にはかなわないんだから…おのぼりさんで上等、上等!

さて、地下鉄の広告で見つけたのがビートルズのミュージカル『Let It Be』。これか~。日本でもテレビで盛んに宣伝してたな…。どうせ日本公演のキャストは2軍、3軍だろう。コイツぁ、本場で本物観てやろか。

と、財布の中身を確認しつつ、ハーフプライス・チケットのオフィスに行くが、9月下旬に始まったばかりの興業なので、この晩のチケットはソールドアウト。「クソ!もっと早くチケット買っておけばよかった!」と思いつつ、「フ~、金使わないで済んだ~」と安心したりして。

ボックスオフィスで興業日を確認すると、あくる日にマチネーがあることを発見。マチネーというのは昼間の興業のことね。補欠のキャストでシレっと興業をかけちゃう。

ここで、このあたりのシステムになじみのない方に簡単に説明しておくと、日本では「劇団ナントカが何年ぶりに『ドッグス』の公演をします!」とかにぎにぎしくやってるでしょ?期間を決めて興業しますよね?

ところが、NYCのブロードウェイとかロンドンのウエストエンドでは毎日興業がかけられているのね。ウエストエンドの場合は、日曜日には全興業がパタリとお休みになってしまうけど、その他の日は決まった劇場で毎日同じ出し物が上演されている。で、人気のあるショウは(ウエストエンドの場合)、木曜日と土曜日には昼間にも上演される。これがマチネー。(マティニーと発音する)ブロードウェイは月曜休みで、水&土曜日にマチネーだったかな?

公演当日の夕方近くになると、同じ公演をかけるのに席を余らせておいてもモッタイないから、一斉にチケットの安売りが始まる。これを待ってチケットをゲットしてもいいのだが、ソールドアウトと変な席しか残っていないという危険性があるワケ。合理的です。

これを20年とか続けるワケですよ。当然ヒット作ともなると延べ観客動員数は凄まじい数になる。もちろんこれはイギリスに住んでいる人だけが観てるワケではなく、大半が私のような海外からのおのぼりさんだ。そこへ行くと東京のショウは日本の人しか観ないからね、動員数がケタ違いに小さくなる。

さて、人気の興業も時間が経てば動員力が徐々に減って集客が鈍くなる。それでも終わらせるには惜しい。すると今度は、ウエストエンドの場合、キャパの小さい劇場に引っ越して行って、しまいにフェイドアウトする。私が10年ウエストエンドを見て来て、『レ・ミゼラブル』は2回引っ越してるハズ。今3か所目の劇場になるけどまだやってる。『オペラ』はいまだに「ハー・マジェスティ」で演ってる。それにいまだにハーフプライスが出ない。人気のほどがうかがえるというワケ。

だからね~、東京なんかはいかに海外からの観光客が少ないかって思うんですよね~。もっともっと海外の人が興味を持って来るような魅力的な街になってもらいたい。

今もね、年末にイギリスの友人が来るっていうんで観光のプランを練っているところなんだけど、観せるとこないよね~。二重橋?お台場?スカイツリー?そんなんでよろこぶかな?それよりあまりにも混沌とした渋谷の駅前とか歌舞伎町の方がよろこびそうだな…。

それと、東京の観光地ってそれぞれがエラク離れてるんだよね。世界一の大都市だから仕方ないんだけど、ロンドンとかニューヨークはせま~い中に見どころがギューギュー詰めになってる、博物館だとか美術館が充実しているので1週間いてもまだまだ見きれやしない。という地理的ハンディも東京にはあるのかもしれない。

話し戻って、チケットオフィスの人によれば翌日のマチネーのチケットはあるということで明日チケットを買うことにした。これが失敗だった…。

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マチネーは3時から。午前中に西ロンドンでマーシャル関連の取材を済ませ(これがまた面白かった!)、ウエストエンドに戻りマチネーのチケットを買おうとすると、ヤッチマッタ!昨日聞いた値段よりガバッと上がってやがる!ニューキャッスルからの電車の時にあれほど失敗したのに!というのはぎりぎりまで待てば安くなるかと期待していたのよ~!ああ、バカな私。

ま、それでも5,000円ぐらいで始まったばかりのショウが観れるなら…とチケット買った。
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これがプログラム。£4だったかな?こういうものはよほど高くない限り必ず買うことにしている。ま、思い出というよりも「観た」という証拠みたいなもんですな。
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これが、「Prince of Wales Theatre」。現在の建物は1937年に再建されたものだが、オープンは1884年という由緒ある劇場だ。
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ロンドンやニューヨークで観劇する際のもうひとつの楽しみは、劇場そのものを味わう…ということ。日本の劇場はジャンジャン壊してしまうので歴史も風情もすっ飛んでしまうが、こちらは長い間に上演された数々の名作のポスターや写真が飾ってあったりして実に味わい深い。

NYCのリンカーンセンターにあるエイヴリー・フィッシャー・ホールに飾ってあるボールペン画によるカラヤンやベームらの名指揮者たちのポートレイトなんて実に面白かった。

それと、その名館に入ったという満足感ね。ロイヤル・アルバートにもパレスシアターにも入ったことがない若輩が言うのもなんですが…。(オペラとかスカラとかとは別の次元で話してます。ロックですから、土台。)

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オワ~!ジミー・スチュアートが1975年にここの舞台に立っているのね!感激!! これは『Harvey』ですな。同名の幻の名ギターアンプもありましたが…。

1944年にブロードウェイで初演。1950年にはこの人が主演して映画化もされた。主人公にしか見えない大きなウサギの話し。ジェイムス・スチュアートはオスカーの主演男優賞にノミネートされた。
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こちらはメル・トーメ。「The Man with the "Velvet Fog Voice" from the U.S.A.」ってのがいい。2週間もここで歌ったんだネェ。聴きたかったナァ、若き日のメルの声!

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さて、肝心の『Let it Be』。どうもシックリ来なかったんだけど、道理で…日本で盛んに宣伝しているビートルズのショウは『Rain』っていうヤツなのね。日本に帰って来て気が付いた。まったくの勘違いだった!

ビートルズデビュー50周年ということで盛り上がってるんでしょう。それにしても2012年はイギリスにとって本当にスゴイ年回りだよね。私もそうなんだけど。

この作品は特にミュージカル仕立てでもなんでもなく、ビートルズの曲を演奏するごく普通のコンサートなの。ただ、デビュー当時から順に衣装を換えてその時代のレパートリーを演奏するので、無理して言えばチョットしたビートルズ物語にもなってる。それよりも、皆さんの前にビートルが再び現れたんですよ!50年前にロンドンで演奏した時と同じなんですよ!という疑似ビートルズ体験ができるというワケ。これには弱い!

「なんだよ、そんなら六本木でも観れるやんけ~」なんてことは思っては絶対にイケません。演奏がウマイとかヘタとか、似てるとか似てないとか、こんなことを考えるのもヤボです。何しろ、このロンドンで観ている!というロマン。そして大枚はたいているという意地があるからです!

でも本当に結構楽しめましたよ。

写真は撮れないので劇場の外観だけしか掲載できないのが残念。ステージ左右にはビデオスクリーンがはめ込まれた大きなクラシックなラジオの造作が設置され、「ビートルズ・クイズ」が放映されていて、上演を待つ観客のビートルズ度を鼓舞しようというたくらみ。みんなそれを読んじゃドヤ顔で小声で答えている。

BGMはニール・セダカやコニー・フランシスらのオールディーズがガンガンに流れていて、お客さんがもうしっかりとそれに合わせて歌っちゃってる。そう、かなり年齢層が高い。オイオイ、ヘタすると、私が一番若いんじゃねーの?ぐらい。もう完全に「あなたがた皆さん本物のビートルズを見てるんでしょ?疑似体験なんかする必要ないでしょーが!」という感じなの。

「She Loves You」でショウはスタートして「From Me to You」だの「Please Please Me」だの初期の定番が連なる。

曲間にはジョン役の人が「高い席のお客さんは宝石を鳴らしてください。安い席の方は拍手してください」だっけ?有名なMC。ああいうのを入れてあたかも本物が演奏しているような演出をするんですよ。

ところで、本当にこのジョンのMCを実感している日本人ってあんまりいないんじゃないか?って思った。イギリスは今でも差別社会といわれるが、この劇場の座席の別なんてまさにその表れで、実に細かく値段によって席が分かれている。舞台に一番近い、つまり高い席を「ストールズ」といい、2階席がドレス・サークルとかロイヤル・サークルとかいうエリア。社会の授業で習ったカーストでいえば、ここまでが「バラモン」。士農工商なら「士」だね。私なんかがいつも利用するのは一番安いバルコニーというエリア。4階席ですよ、4階席。カーストならスードラであり、「商」に属する。

安い分仕方ないんだけど、このバルコニーともなると、他のいい席の方々と出入口も異なるのですよ。ま、言いたかないけど、「貧乏人様はコチラへ」みたいな…。で、エレベーターなんかないのでエッチラオッチラ階段を上がって行くワケ。別に悔しくも何ともないんだけど、ジョンが言ってたのはこれか~、最初にロンドンでミュージカルを観た時思いましたよ。ブロードウェイは劇場がウエストエンドに比べて小さいせいかこういうのないようは気がするな…。

で、ショウはつづく。ナゼか「Day Tripper」で総立ち大合唱!でもすぐ座っちゃうよ~、ご年輩だから、手拍子も1&3拍。ああ落ち着くなァ~。

衣装替えの時にはステージ両側のビデオスクリーンに60年代のロンドンの風俗が映し出される。トゥイッギー、マリー・クアント、Vespaなどなど、みんな「なつかし~」とか「あった、あった」とか言ってる。

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第2部ではサージェント・ペパーズの衣装で登場。ドラムの人が「With a Little Help」を歌ったんだけど、これが何ともよくてね~。泣けたな~。最近ようやくビートルズの歌詞がダイレクトに頭に入って来るようになりましてね。やっぱスゴイです、ファブフォーは。一番泣くるのは「She's Leaving Home」なんです。

「With a Little」には会場も大合唱。隣の隣のおじさんも目頭を押さえてた。『サージェント』からは他に「When I'm Sixty-four」も演った。お客さんの平均年齢はどう見ても64歳以上なんですよ。みなさんの膝の上にヴィラだのチャックだのデイヴが乗ってるかはわからないけど、これも完全に大合唱。私も。『ガープ』すきだったからね~。ちょっとポール役の人が時々自分風にアレンジするところが気になるナァ~。

何しろお客さん全員が、全曲完璧に英語で歌えるところがスゴイ。案外感動モンですよ。海外へ来た感が横溢してる!

「A Day in the Life」とか「Love is All You Need」とかも披露。ポールは今でも自分のステージでビートルズのレパートリーを演奏しているけど、ジョンはもうできないからね。コピーだとはわかっていても、そういう意味ではすごく新鮮に感じる部分もあった。「Strawberry Fields」とか「Lucy in the Sky」とかヨカッタな。「♪Lucy in the sky with diamonds」の前のキメのところなんかお客さん全員膝叩いて合わせちゃうんだから。

考えてみると、となりにいたご夫婦ももう70歳近くにお見受けしたが、そういう年齢の方がビートルズの曲をソラで歌っちゃうんだよね、もちろん英語で。昔の曲ならわかるんだけど、ちゃんと『リボルバー』あたり以降の曲もちゃんとマスターしてる。本当にお茶の間にビートルズがいたんだなって感じがするワケですよね。日本だったらどうなんだろう?GSとかかな?この差はかなりデカイ。

アコースティック・セットでは3人が同時に「Blackbird」を弾いたりして…。「Here Comes the Sun」や「In my Life」と続く。ん~、ここは確かにお日様がありがたいところだからね~。この名曲もここでは余計に心にしみますよ。ジョージ関連で残念だったのは「While my Guitar gently Weeps」を勝手にアレンジ手演りやがんの。ソロは完全コピーだったけどね。ジョージの人スゲエギターうまかった。
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最終のセットは映画『レット・イット・ビー』のイメージだよね。最後にビートルズが演奏したアップルの社屋があるセヴィル・ロウはここから歩いて5分ぐらいのところなんだから臨場感が違う。『Abbey Road』のジャケットがバックドロップに映し出されるところがあるんだけど、これにしてもアビィ・ロード・スタジオがある「St. John's Wood」まで地下鉄ですぐだもんね。家で本物さんのCD聴いていてもいいんだけどね、でもせっかくロンドンにいるんだし…こうした何とも言えない本場感を味わうようなもんですよ。浅草のうまいもんみたいなものです。

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アンコールの最後に「Let it Be」を演奏。これで終わりかと思うとみんなが「Hey Jude!」とリクエストするの。私なんかは「Hey Bulldog」の方が好きだったりっするんだけど。この「Hey Jude」は今年のイギリスの大イベントたちのおかげでビートルズNo.1曲になった感じがするね。当然大合唱よ。手をつないでいっしょに歌っている老夫婦の姿なんか感動的だったよ。

客出しのBGMが「I Wanna Hold Your Hand」でさ、みんな大声で歌いながら帰ってった。音楽に国境はないとかナンダカンダ言っても、ビートルズはやっぱりこの国の人たちの誇りであり、この国の人たちのモノなんだなって思った。

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つづく